外国映画  サ〜タ (映画は五十音順になっております)

 

 

サイレント・ランニング   Silent Running
1971年  アメリカ   90分    監督 ダグラス・トランブル  音楽 ピーター・シッケル
                       出演  ブルース・ダーン
 
ほとんど知っておられる方はいないのではないだろうか。何せ、1971年に作られたにもかかわらず
初めて上映されたのが80年代になってからということからもわかる。
極めて地味で静かな映画で、出演者も3人しか登場しないのである。
地球で絶滅しつつある緑を守る為の宇宙基地に、基地を破壊した地球に帰還せよとの命令が本部
から入る。どうしても緑を守りたい主人公は非常手段に出るというのが大筋。
ラストの宇宙基地の美しさを我々は現実のものにしてはいけない。

 


 

サウンド・オブ・ミュージック The Sound of Music
1965年  アメリカ  176分   監督 ロバート・ワイズ    音楽 リチャード・ロジャース
                      出演 ジュリー・アンドリュース/クリストファー・プラマ−
 
音楽をとにかく楽しみたい映画である。ドレミの歌やマリアなど佳曲ぞろいのミュージカルの名作。
またファースト・シーンの俯瞰撮影で写されるアルプスの美しさは出色の出来で、この映画の面白さ
を予感させます。
男爵家の子供達の家庭教師となった修道女マリアが、子供達に好かれて最後には男爵と結ばれる
が、時代はナチの魔の手が伸び始めていた・・・・・というのがあらすじです。
親子で楽しめる映画ではあるが、3時間もの長い間今の子供が我慢できるかは不明。

 


 

ザ・カ−      The Car
1977年  アメリカ  99分  監督 エリオット・シルバースタイン  音楽 レナード・ローゼンマン
                    出演 ジェームズ・ブローリン/キャスリーン・ロイド   
 
B級映画のホラー映画で私の大好きな作品である。恐らく100人見れば99人はどうでもいいまたは
面白くないと答える映画だと思う。
車がこんなに怖い生き物に見えるとは、大した演出である。一種スピルバーグの「激突」の類似版の
ようにも思えるがこの映画にはまったく車には人間が存在しない。そしてどうして人間を襲うかといった
ことも一切語っていない。それだけに車が余計に怖く感じてしまう。
特に、主人公に夜に電話している女性に襲い掛かってくるシーンは本当は映画館で見てもらいたい。

 


 

サブウェイ・パニック The Talking of pelham One Two Three
1974年   アメリカ  100分  監督 ジョゼフ・サージェント  音楽 デビッド・シャイア
                      出演 ウオルター・マッソー/ロバート・ショー
 
とにかく面白い抜群の出来栄えである。最初から最後まで一気に見せてくれる秀作である。
ニューヨークの地下鉄に4人が集った。彼らは何と地下鉄ジャックをするのである。普通に考えれば
逃げられないじゃないかと思いがちだが、彼らは綿密な計画を実行し、市から100万ドルもの大金を
要求する。ここからの犯人側と警察の駆け引きがみものである。ラスト近くの犯人達によって暴走する
地下鉄の怖さを画面で見せる見せる。さて犯人のうち生き残った人間だけがまんまと大金を手にする。
過去、地下鉄の運転手であった人間を洗い出していた警察が尋ねてくる。男は全く関わりがないととぼ
けるが・・・・このラストの落ち、大好きです。

 


 

ザ・フォッグ   The Fog
1979年   アメリカ   90分   監督・音楽  ジョン・カーペンター
                       出演 エイドリアン・バーボー/ジャミー・リー・カーティス
 
この監督に撮らせると、どんなに金をかけてもB級映画になってしまうという偉大な映画監督のホラー
映画です。この監督のうさんくさい作品は私と相性が良くて、好きなものが一杯あります。
なかでもこの映画の独特の雰囲気は他のホラー映画にはない美しい怖さがあります。
霧(フォッグ)がこんなに怖く見えるなんて、さすがカーペンター監督ここにありというところです。また
恐怖を小出しに盛り上げる手法も見事で、緻密に作り上げられている。
是非、電気を消して真っ暗な中で見ることをお勧めします。

 


 

さらば愛しき女よ   Farewell,My Lovely 
1975年  アメリカ   96分    監督 ディック・リチャ-ズ   音楽 デビッド・シャイア
                       出演 ロバート・ミッチャム/シャーロット・ランプリング
 
ハードボイルドものとしていろいろな俳優が演じたフィリップ・マーロウものの映画である。ミッチャムの
かっこ良さは演出の素晴らしさと共に、この映画では出色である。また悲しきヒロインを演じている
ランプリングが私好みの女性である。スレンダーな体型と魅力的な瞳に私はメロメロなのである。
刑務所から出たばかりの男から昔の女の捜索依頼を受けたマーロウ探偵はある大金持ちの女性が
その女ではないかと突き止めるが・・・・・・というのが前半です。とにかくハードボイルド映画の良さを
たっぷりと堪能してください。最後にシャイアの音楽がベスト!音楽でも酔えますよ。

 


 

三十四丁目の奇蹟    Miracle on 34th Street
1947年   アメリカ  97分    監督 ジョージ・シートン   音楽 シリル・J・モックリッジ
                       出演 モーリーン・オハラ/ジョン・ペイン/ナタリー・ウッド
 
サンタクロースは本当にいるのだろうか。日本でも定着したクリスマスの人気者ではあるが、サンタの
真偽を巡ってデパートの販売合戦が絡まって裁判が行われる。
私はこのほのぼのとした映画が大好きで、クリスマスシーズンになると、「クリスマス・キャロル」と一緒
に見ることにしている。
ナタリー・ウッドの子役の素晴らしさと母親役のオハラが美しい。それとなんと行ってもサンタクロース
役の俳優が最高である。ほのぼのと見てください。最近再作成したものはダメです。あくまで47年作品。

 


 

幸せの旅路    Heroes            
1977年  アメリカ  107分   監督 ジェレミー・ポール・キーガン  音楽 ジャック・ニッチェ
                      出演 ヘンリー・ウインクラー/サリー・フィールド/ハリソン・フォード
 
ベトナム戦争という愚かな戦争がアメリカの若者にとって、いかに強制的に死と隣り合わせの状況を経験
させて深い心の傷を負わせたのかを深く感じさせる作品。
精神錯乱で病院に長く入っていた主人公が脱走して、戦友達との約束であるミミズの養殖を実現する為
にカリフォリニアへバスで出向く。そこに結婚を数日に控えて、急に一人旅にでたサリー・フィールド演じる
女性が主人公に巻き込まれる二人のロードムービーになっている。戦友達を訪問するも一人は目的を失い、
一人は行方不明、そして最後の一人は。メインの二人の演技が秀逸、温かみのあるラストも最高です。

 


 

シェルブールの雨傘   LesParapluies de Cherbourg
1964年  フランス   92分    監督 ジャック・ドゥミ   音楽 ミシェル・ルグラン
                       出演 カトリ−ヌ・ドヌーブ/ニーノ・カステルヌーボ
 
初めて見た時に、ああこんな映画も作れるんだなあと感激したことを覚えている。何せ、セリフの全てが
歌になっているのだから。
ファースト・シーンの雨傘を上から俯瞰撮影する素晴らしいシーンは今でも大好きなショットである。
ストーリーはひとりの女性の恋と結婚、そしてという悲しい恋愛映画となっている。またラスト・シーンに
よってこの映画は見事な一つの詩集と成り得た作品となっている。
ドヌーブの美しさは素晴らしい。それよりも素晴らしいのはミシェル・ルグランの音楽である。全編に渡る
音楽の素晴らしさを味わってください。

 


 

地獄の黙示録   Apocalypse Now   
1979年   アメリカ  154分    監督 フランシス・フォード・コッポラ 音楽 カーマイン・コッポラ
                        出演 マーロン・ブランド/マーティン・シーン/R・デュバル
 
公開当時も賛否両論が噴出したいわくつき作品である。私が評価するのはマ−ロン・ブランドが出る
までの素晴らしさである。十分にベトナム戦争はいかに愚かな戦争であり、アメリカの若者が狂気の
世界に無理矢理放り込まれたかをコッポラは見事に演出して映像化している。
しかし、カーツ大佐演じるブランドの場面がこの映画をつまらない作品にしてしまった。詳しくはこの映画
の製作過程をドキュメンタリーにした映画「ハート・オブ・ダークネス」に詳しい。密かに本編よりもこの作品
の方が面白いと思っている。しかしコッポラの父の音楽はとても素晴らしいのでそれにも注目である。

 


 

十二人の怒れる男  12 Angry Men          
1957年  アメリカ  96分      監督 シドニー・ルメット   音楽 ケニヨン・ホプキンス
                        出演 ヘンリー・フォンダ/リー・J・コップ/ジャック・ウオーデン
 
アメリカの裁判は陪審員によって裁かれる。17歳の少年が人を殺した事件について裁かれるのであ
る。見も知らぬ十二人は最初、皆が雰囲気の中でこれは論議する必要もないということになるも、一人
の人間が異議を唱える。(もちろんフォンダ。)簡単に検証もせずに判決に達するのはおかしいという事
から、彼らは一つずつ疑問を呈し、最後には12人全てが無罪を主張してこの映画は終る。何よりも
脚本の素晴らしさと12人の個性ある演技が、我々を捉えて離そうとはしない。見事な作品である。最後に
会社に入った時にこの映画使って研修を受けた。どういう順番に無罪に人間が変わっていくかを予想する
というものであり、私は惨憺たる結果だったことを思い出す。(人を見る目がないということです。)

 


 

ショーシャンクの空に The Shawshank Redemption
1994年  アメリカ  143分     監督 フランク・ダラボン  音楽 トーマス・ニューマン
                        出演 ティム・ロビンス/モーガン・フリーマン
 
ティム・ロビンスが最近では好みの俳優である。最近の俳優はどうも個性がなくて面白くないのだが、
彼だけは違う。顔が体に比べて異常に小さくてとてもアンバランスさを感じるが、それ以上に演技が
一種危ない系一歩手前の雰囲気がある。またフリーマンも大好きな俳優である。
ショーシャンクという刑務所に無実の罪で入れられた主人公が、黒人の服役者と仲良くなる。そして
務所の中でいろいろと引き起こす。そして彼はついに・・・・・・・が大筋の話である。
これはスティーブン・キングの小説を映画化したものであるが、とても心に残る作品に仕上がっている。

 


 

少年、機関車に乗る   Bratan   
1991年   タジキスタン   98分     監督 バフティヤル・フドイナザーロフ 音楽 A・バカエフ
                           出演 チムール・トゥルスーノフ他
 
17歳と7歳の兄弟が、遠くにいる父に会う為に機関車の飛び乗った。そこから始まるロード・ムービーで
ある。何と言っても中央アジアの素晴らしい風景と人間の素朴さに触れることが出来て、見ていて心が
洗われるような気がしてくる。
いくつかのエピソードがうまく織り込まれているが、沿道のトラックと機関車が競争する場面がとても
面白かった。日本では考えられないことだが。

 


 

スーパー・マグナム                 
199?年   アメリカ     分    監督
                        出演 チャールズ・ブロンソン/デボラ・ラフィン/エド・ローター
 
典型的なB級作品で、こんな場所で紹介するのも馬鹿馬鹿しい代物である。でも私はその馬鹿馬鹿しさ
が大好きなのである。74年にストリート・ギャングに妻を殺された男による復讐を描いた「狼よさらば」
の第三弾である。しかしこの映画には過去の作品の情緒というものが全くありません。とにかく勧善懲悪の
話でブロンソンがほとんど一人で極悪非道な奴らを銃を使ってバタバタ撃ち殺します。はっきり言って漫画
のようでリアリティがありませんので、逆に頭を真っ白にしてストレス発散をしたい時に見る映画なんです。
彼をうまく利用する警部役のエド・ローターも憎々しくてとてもいい。余程暇でない方にしかお薦めできず。

 


 

ストリート・オブ・ファイヤー  Streets of Fire   
1984年  アメリカ    94分       監督 ウオルター・ヒル   音楽 ライ・クーダー
                           出演 マイケル・パレ/ダイアン・レイン/リック・モラニス
 
この映画はとにかく凄い!研ぎ澄まされた鋭利な刃物のような94分間無駄のない素晴らしい作品である。
私の大好きなウオルター・ヒル監督作品であるが、その素晴らしい編集の見事さに参ってしまった。この
作品はアクション映画であり、音楽映画であり、恋愛映画でもある。一つの枠にはまりきらない大きさを感
じるのは私だけだろうか。当時も大ヒットした。ストーリーは寓話として描かれ、ある街の劇場で歌手がコンサ
ートの途中で誘拐される。それを目撃した姉が主人公の弟に救出を頼む手紙を出す。そして見事な救出劇
からラストの1対1の決闘まで一気に映画は進行し、見る者を絶対放すことはない。必ず見るべし!

 


 

素晴らしき哉!人生
1946年  アメリカ  134分    監督 フランク・キャプラ  音楽 ディミトリ・ティオムキン
                       出演 ジェームス・スチュアート/ドナ・リード/ライオネル・バリモア
 
スチュアートも好きな俳優であるが、それ以上に私が女優として愛してやまないのがこのドナ・リードである。
ほとんど無名な俳優ではあるが、私の好みに正にピッタリの素晴らしく美しく、輝きを持った女性である。
この映画と「ベニ−・グッドマン物語」で正に一目惚れになってしまった。(笑顔がたまらない)
話は主人公が当初に希望していたことが家庭の関係で挫折してしまう。それも行うことが万事裏目に出て
ついに主人公は自殺を計ろうとする。が、そこに二級の天使が現れて・・・・・・というもの。
主人公の人生が実は多くの幸せを多くの人に与え、自身も幸せであることを気付くまでを描いている。
人生に疲れた時に、是非見たい映画である。(ハリウッドの映画俳優や監督にとても人気がある作品です。)

 


 

素晴らしき戦争   Oh! What a Lovery War
1969年   イギリス   146分     監督 リチャード・アッテンボロー  
                          出演 ローレンス・オリビエ/ラルフ・リチャードソン
 
この映画ほど戦争がいかに醜く、残酷であるかを捉えた映画は他にはない。
だからといって残酷な殺戮シーンが出るわけでもなく、どちらかというと第一次大戦を描いているので大変
のんびりしている。それも舞台で当たったミュージカルを映画化したものだから、ますます戦争映画的臭さ
を感じさせない。なのにこの映画を見終わった後の戦争への嫌悪感はどうしたことだろう。(元々戦争など
馬鹿馬鹿しいことではあるが。)特に、戦闘中に敵味方が途中で休憩をとりお互いが真ん中で酒を酌み交
わすシーンが印象的。個人的には皆、戦って死にたくもないし殺し合いなどしたくもないのである。

 


 

スローターハウス5  Slaughterhouse Five   
1972年  アメリカ   104分      監督 ジョージ・ロイ・ヒル  音楽 グレン・クルード
                          音楽 マイケル・サックス/ロン・リーブマン/バレリー・ペリン
 
複雑な作品ではあるが、繰返して見るほどに味わいが深まる作品である。
主人公の意志とは無関係に過去、現在、未来が複雑に入り混じるタイムスリップ状態の中で、彼が経験
する多くの出来事。戦争、結婚、飛行機事故等を通じて人として生きる虚無感といったものを見事に映像
化している。
巨匠ロイ・ヒルはこの難しい作品を見事にさばいており、見る者を引き込ませる映像的演出を見せる。
ただし、少し話が難解なので知性のかけらもないアメリカアクション映画好きの方は回避を。

 

 


 

007/ロシアより愛をこめて From Rusiia with Love
1963年  イギリス  115分       監督 テレンス・ヤング   音楽 ジョン・バリー
                          出演 ショーン・コネリー/ダニエラ・ビアンキ/ロバート・ショー
 
007が映画として面白くなるかどうかは、敵のキャラクターに魅力があるかどうかである。だから最近の
作品はあくびが出るほどつまらない。もちろん、ピアース・ブロスナンではジェームス・ボンドを演ずるには
役者落ちということもあるが。(LARKのコマーシャルだけ出ていればいいのに)
この映画はもう40年近く前の映画ではあるが、今の007よりずっと面白い。それは相手の殺し屋役ショー
がとても素晴らしい怖さ、強さを見せているからである。特にファーストシーンがとても秀逸で、今みても
うまいなあと感心してしまう。ボンド・ガール役のビアンキもシリーズ中で一番の美しさである。

 


 

戦争のはらわた  Cross of Iron             NEW!
1977年  アメリカ=イギリス=西独 133分  監督 サム・ペキンパー  音楽 アーネスト・ゴールド
                              出演 ジェームス・コバーン/マクシミリアン・シェル
 
第二次世界大戦をドイツ側から見た戦争映画である。非常に珍しい観点もさすがペキンパー監督だなあ
と妙に感心してしまう。主役のスタイナー伍長扮するジェームス・コバーンがやたらにカッコいい。ソ連軍
の反撃で敗色濃厚なドイツ軍。スタイナー伍長は出世欲にとらわれた将校に嫌われている。その為に撤退
命令が出てもわざとスタイナーには知らせず、そのためスタイナーの小隊は敵中突破を強いられる。最後
にようやく自軍に戻るも、その将校の命令で彼らは自軍に撃たれる。このシーンがスローモーションでそこ
にゴールドの音楽が入りとても印象的。この映画のラストはあなた自身で体験してください。

 


 

ダーティ・ハリー    Dirty Harry
1971年   アメリカ    103分    監督 ドン・シーゲル    音楽 ラロ・シフリン
                          出演 クリント・イーストウッド/アンディ・ロビンソン
 
アメリカ映画に多い刑事物の映画の良し悪しは二つで決まる。主人公のキャラと犯人役が怖いということ。
その点ではアメリカ映画の刑事映画としてはベストの作品である。(あくまで第1作のみ)
その上、この映画はアクション映画の巨匠ドン・シーゲルが監督し、音楽が私のお気に入りの一人シフリン
がスコアを書いている。イーストウッドと共に完璧な布陣である。
しかしこの映画は犯人役のスコーピオンを演ずるアンディ・ロビンソンが極めて目立っている。アブノーマル
でいて、しかも抜け目のない犯人役をハリー刑事がどう追い詰めるかをお楽しみください。

 


 

大脱走     The Great Escape
1963年  アメリカ   173分     監督 ジョン・スタージェス   音楽 エルマー・バーンスタイン
                         出演 スティーブ・マックイーン/ジェームス・ガーナ−
 
映画が好きな方なら知らない人はいない名作。豪華な俳優たち、音楽の素晴らしさ。どれをとっても一級品
である。私もビデオがない頃はカセットテープにこの映画の吹き替えを録音し、画面を想像しながら繰り返し
何百回も聞いた思い出がある。
ドイツの捕虜収容所。そこは脱走経験のあるいわくつきの受刑者を集め、徹底的に管理するために作られ
たものであった。しかし彼らは手段で着々と脱走計画、それも全員を脱走させる壮大な計画を実行しようと
する。果たして何人が逃げ切れるのか。これが実話というから面白い。マックイーンが強烈にカッコいい!

 


 

ダイ・ハード     Die Hard
1988年  アメリカ    133分    監督 ジョン・マクティアナン  音楽 マイケル・カ−メン
                         出演 ブルース・ウイリス/ボニ−・べデリア
 
80年代以降のアメリカのアクション映画は脚本が極めていい加減な映画ばかりで、正直うんざりする
ばかりであるがこの映画だけは例外である。
面白い!見事な脚本とキャラの素晴らしい設定、アクションの的確な使用方法といいパーフェクトな映画
である。この映画以降はまたアメリカのアクション映画はゴミ作品ばかりとなってしまっている。
超高層ビルを占拠したテロリストに対して、たまたま呼ばれていた刑事が挑むというストーリーである。
ブルース・ウイリスが何ともカッコいい!とにかくアメリカのアクション映画で確信を持ってお勧めできる
作品はこれのみである。 但し、続編はつまらない。

 


 

大陸横断超特急   Silver Streak 
1976年   アメリカ     114分      監督 アーサー・ヒラ−  音楽 ヘンリー・マンシーニ
                             出演 ジーン・ワイルダー/ジル・クレイバーグ
 
この作品はアクション及びサスペンス映画の形を取りながら、間違いなく笑わせてくれる超一級の作品だ
と私だけは評価している。
北米大陸を横断する特急列車の中で巻き起こる事件。主役のワイルダーが殺人事件を探る為に、何度
も列車から放り出されるのだが、その度に戻ってくるエピソードが面白い。
ラストの列車もろともの迫力シーンも上出来である。それに、この映画のヒロインであるジル・クレイバー
グも私のお気に入りで、彼女は「結婚しない女」が有名であるが、個人的にはこの映画が一番好きである。

 


 

ダウン・バイ・ロー    Down By Low
1986年  アメリカ   107分    監督 ジム・ジャームッシュ  音楽 ジョン・ルーリー
                        出演 トム・ウエイツ/ジョン・ルーリー
 
3人の脱走犯の逃げる道程を描いたロードムービーである。
その脱走犯たちがちっとも悪く見えないところがこの映画の面白さである。
ひとりがイタリア人でほとんど英語がしゃべることが出来ない設定を作って、まるで3人によるトリオ漫才
を映画に置き換えたような趣のある不思議な映画である。
ラストの終わり方もとても余韻があって印象的で、この続編を作ったら面白いだろうなと考えずにはいら
れなくなる映画である。(ちなみに続編はない)

 


 

打撃王    The Pride of the Yankees  
1942年   アメリカ   129分     監督 サム・ウッド   音楽 リー・ハーライン
                          出演 ゲーリー・クーパー/テレサ・ライト
 
とてもクラシックな作りであり、若い方には少しついていけないかもしれない作品であると思う。しかし、
伝記映画としては稀有の仕上がりであり、野球好きな方には喜んで頂けるかもしれない。また、主人公の
ルー・ゲーリックというプロ野球選手の人間的な素晴らしさには見る者を感動させずにはいられないと思う。
ゲーリックを演ずるクーパーがいかにもアメリカ的ヒーローを大根役者なりに演じて、好感がもてる。それよ
りも、妻を演じたテレサ・ライトの演技に注目してほしい。今のアメリカのくだらない女優達に教科書として
強制的に見せてやりたい気がするくらいである。ラストにはあなたも泣かされるかもしれません。

 


 

タッカー   Tucker : The Man and His Dream     
1988年  アメリカ  111分     監督 フランシス・フォード・コッポラ  音楽 ジョー・ジャクソン
                        出演 ジェフ・ブリッジス/ジョアン・アレン/マーティン・ランドー
 
タッカーという夢を実現させる為に精力的に動き、アメリカの汚い部分によってつぶされていった一人の男
の物語である。タッカーは小さい頃から自動車に興味を持ち、現状を打破していい製品を提供したいと考え
るようになる。彼は実践が先に来る行動派タイプで、自動車もまだ1台も作っていないのに広告に打って出
る。最後には生産ラインも確立し、素晴らしい自動車を完成させるも汚い政治家と大企業によってつぶされ
てしまう。ラストがいかにもアメリカらしく臭い法廷劇で、タッカーを勝たせるのが少し気に食わないが、主人
公演ずるブリッジスと補佐役の皆の演技が最高。それとジョー・ジャクソンの音楽の素晴らしさには降参で
ある。尚、シートベルトを発案したのは彼が最初で、今も彼の作った46台の車が活躍しているとのこと。

 


 

脱獄の報酬                       
1976年    フランス  ??分    監督 ?         音楽 クロード・ボーラン
                        出演 ジャン・ギャバン/
 
この映画は今まで2回見ただけで、何れも声優を使っての作品である。ジャン・ギャバンを森山周一郎さん
が声を担当していてとても合っていて見やすい。ストーリーは多くの犯罪を犯したジャン・ギャバン扮する
主人公と相棒が刑務所をうまく脱走し、協力して神父に化けてローマ行きの飛行機に乗る。彼はローマの
小さい教会に膨大な金を隠しているのである。しかし、なんと乗った飛行機がハイジャックされてしまう。そこ
は年の功でうまくごまかして犯人からも警察からも免れる。最後はよくあるオチではあるが、十分に満足させ
るB級作品である。ジャン・ギャバンとしては軽く演じた作品のように思う。個人的に本当に好きな映画である。

 


 

脱走山脈  Hannibal Brooks                
1968年  イギリス 1968年  監督 マイケル・ウイナー  音楽 フランシス・レイ
                     出演 オリバー・リード/マイケル・J・ポーランド
 
戦争の中で捕虜になったイギリス兵が、動物園の象の飼育にあてがわれる。ドイツにも空爆が始まり、
園長から安全な場所に象を移動させられるように命令される。途中で監視につけられたドイツ兵をあや
まって殺してしまい、象を連れてアルプス越えでのスイス国境を目指す旅が始まる。
オリバー・リード扮する主人公が象のルーシーに愛着を感じ、旅行するさまはのんびりとしていい。敵で
あるドイツ兵との戦いでも象が大活躍する。このペアつかず離れずでいるアメリカ兵のポラードが面白い
キャラクターを演じている。戦争映画でありながら、ほのぼのとさせられる映画です。レイの音楽が素晴らしい。

 


 

タワーリング・インフェルノ The Towering Inferno 
1974年  アメリカ  1975年   監督 ジョン・ギラーミン   音楽 ジョン・ウイリアムス
                      出演 スティーブ・マックイーン/ポール・ニューマン
 
最近のアメリカ映画では皆無となったが、この頃はパニック映画でスターを豪華に集めるという作り方を
よく行っていた。その中でもこの映画は面白さにおいてピカイチの作品である。
138階建ての超高層ビルの落成式の最中に出火し、対応が悪かったためにどんどんと火災は広がる。
パーティーに来ている多くのゲストの運命やいかに。マックイーンを始めとする消防士達は果たしてこの
大規模火災を消し止められるのか。ドキドキハラハラさせられます。
本当はこの映画も大きなスクリーンで見たほうが面白いと思うんですが。

 


 

誓いの休暇   Ballada o Soldate
1959年  ソ連   88分   監督 グリゴーリ・チュフライ  音楽 ミハイル・ジーブ
                    出演 ウラジミール・イヴァショフ
 
ソ連(現ロシア)の映画はほとんどが国策映画的においがきつくてどうも好きにはなれないが、この映画
だけは別である。
ドイツとの戦争に任務している主人公が、幸運にも手柄を立てて6日間の休暇をもらう。彼はどうしても
母が待つ故郷に帰りたい。そして主人公の故郷への旅が始まるが彼は帰り着ける事が出来るのかと
いうのがあらすじです。この主人公が飛びぬけて人がいい。見ていて、どうしても母親に会わせてやりたく
なるから不思議である。ソ連には珍しく反戦を意識したいい映画です。

 


 

地下鉄のザジ
1960年  フランス  93分       監督 ルイ・マル       音楽フィオレンツォ・カプリ
                         出演 カトリ−ヌ・ドモンジョ/フィリップ・ノワレ
 
10歳のザジという少女がパリの親戚をたずねて、いろいろと街の中をふらつくというのが主筋であるが
これを聞いても何のことやらお分かりにならないであろう。
今見ても斬新で、ドライブ感ありありのコメディ映画である。ある面、吉本新喜劇に似たところがある笑い
もあるため、関西の方の笑線をくすぐること大であろう。
とにかく画面が一時も休むことなく、主人公のザジと共にパリの街を歩き回り、騒ぎを起こすのである。
またこのザジという少女はとても茶目っ気があって、大いに大人たちをてんてこ舞いさせるところが一番
の見所である。この映画のセンスわかる人は一流ですよ。(何の?)

 


 

チップス先生さようなら Goodbye,Mr Chips   
1969年   アメリカ   151分   監督 ハーバート・ロス  音楽 ジョン・ウイリアムス
                        出演 ピーター・オトゥ−ル/ペトゥラ・クラーク
 
レズリー・ブリッカスの作詞・作曲によるミュージカル仕立ての作品です。私が学生の頃に洋書で読ん
で感激した思い出があります。イギリスの全寮生活の学校で野暮くさいが、謹厳実直で誠実な教師で
あるチップス先生が主役。外国に旅した時に人気のあるミュージカル俳優である女性と出会って結婚
することとなる。ここでの場面は女性が積極的でドギマギするチップス先生の振る舞いが微笑ましい。
戦争中に念願の校長となるも、妻は軍の慰問に出かけ、爆撃にあって亡くなってしまう。授業中にそ
れを知らされたチップス先生の哀しみの表現も見事である。先生役のオトゥ−ルは見事な演技で映画
を一気に見せてくれる。妻役のクラークも素晴らしい。何よりもミュージカルにしたのが絶妙である。

 


 

チャイナタウン  Chinatown    
1974年   アメリカ   130分  監督 ロマン・ポランスキー  音楽 ジェリー・ゴールドスミス  
                       出演 ジャック・ニコルスン/フェイ・ダナウエイ
 
何といってもゴールドスミスの音楽が最高!これでアカデミー賞が取れなかったなんて信じられない!
よっぽどハリウッドの映画関係者は音楽音痴が揃っていたのだろう。
それとニコルスンの探偵姿がハマッテいることといったら、お見事の一言である。
1930年代のロスを舞台に、町の有力者とその娘の異常な、本当に異常な人間関係を汚職事件と
リンクさせて描いたハードボイルド映画の傑作である。町の実力者を演じたジョン・ヒューストンと悲しき
娘を演じたダナウエイが素晴らしい。全てがパーフェクトな映画である。

 


 

チャップリンの独裁者  The Great Dictator
1940年  アメリカ  126分    監督・音楽  チャールズ・チャップリン
                       出演 チャールズ・チャップリン/ポーレット・ゴダード
 
この映画の素晴らしさはラストのチャップリン演ずる理髪店主が行う演説である。この演説に感動しない
人間は小泉首相くらいではないだろうか。
ある国(ドイツであることはすぐ判る)での権力を握った独裁者はユダヤ人狩りを始める。この理髪店主
もやはり捕まってしまうのだが・・・・・というあらすじである。
もちろんチャップリンの映画であるから、絶妙のギャグも満載で笑いが溢れており見ていて飽きない。
特に、地球を模したボールで遊ぶ独裁者の姿は歴史に残る名シーンである。

 


 

翼よ!あれが巴里の灯だ The Spirit of St.Louis
1957年  アメリカ   135分       監督 ビリー・ワイルダー    音楽 フランツ・ワクスマン
                           出演 ジェームズ・スチュワート
 
我がお気に入りのスチュワート主演の映画で、ほとんどが彼の独壇場である。といってもほとんどが一人
で演じる場面が多い為だが。
この映画はリンドバーグがニューヨークーパリの大西洋間を飛行機で初めて横断した姿を描いている。
ワイルダー監督のきめ細かな演出と、飛行機の中のリンドバーグの心理を見事に演じたスチュワートは
素晴らしい。パリの灯が見えてきた時、あなたも主人公と一緒に映画の題名を叫ばずにはいられないで
しょう。

 



ティファニーで朝食を   Breakfast in Tiffany's   
1961年  アメリカ  114分        監督 ブレーク・エドワーズ   音楽 ヘンリー・マンシーニ
                           出演 オードリー・ヘップバーン/ジョージ・ペパード
 
猫を今までで一番効果的に使った佳作である。この映画の主題歌「ムーン・リバー」は私が唯一そらで
歌える曲です。本当にマンシーニの珠玉の一曲と言っていい。この作品を選んでみて、私はオードリー
・ヘップバーンの大ファンなのだと改めて思う。これで4作品目となるが、他の俳優の中でこんなに多くの
作品を選んだ人はいない。自由奔放なホリーという女と別の女のヒモで作家であるポールとのロマンティ
ックな都会コメディ&ラブストーリーである。ヘップバーンも美しいが、それよりもこの可愛い猫とミッキー・
ル−二−演ずる日本人もどきがインパクトを与える。私もこんな映画を撮って見たいなと思わせる作品。

 

デーヴ   Dave  NEW!
1993年  アメリカ  111分        監督 アイバン・ライトマン  音楽 ジェームス・ニュートン・ハワード
                           出演 ケビン・クライン/シーガニー・ウィーバー
 
本当に大好きな映画で、今まで20回以上見直しています。とにかく何か映画を見たいと思ったら、最初に思い
つくのがこの作品です。不倫中に脳卒中になった大統領の身代わりにたてられた男をめぐる、ハート・ウォーミ
ング・ストーリーです。特に好きなのが大統領夫人を演じていたジーガニー・ウィーバーです。本当に強くて可愛
い女性を見事に演じました。ラストへのストーリーも無理が無く、見ていて本当に楽しくなってくる作品です。
ラストのSP役の黒人役が最高でした。もし機会がありましたら、是非ご覧になってください。私が今推奨する
二本の内の一本です。(もう一本は「主人公は僕だった」という映画です。タイトルが良ければ大ヒットした秀作。

 


 

デッドゾーン   The Dead Zone  
1983年   アメリカ   103分   監督 デビッド・クローネンバーグ   音楽 マイケル・カ-メン
                        出演 クリストファー・ウオ-ケン/マーティン・シーン
 
ウオ-ケンという俳優は性格俳優ではあるが、作品が良ければ見事に輝く俳優でもある。そんな彼のベストの
作品である。監督のクローネンバーグは基本的にグロテスク好みで私にはちょっとついていけない変な映画
ばかり作っているのだが、この映画だけはまともな作品作りをしている。(きっと彼には不満だったろうが。)
ある教師が自動車事故で重傷を負う。奇跡的に回復するも、その事故がきっかけで相手の手を握ればその
人間の未来が予見できる能力が備わっていた。この能力が備わったがために主人公がこうむる悲劇は見て
いて思わす涙ぐむほどである。そんな彼が大統領候補者と握手してしまい、未来の国の悲劇を知ってしまった
が故に行わざるをえない、かつ他人には狂人としか見えない行動。本当に悲しい映画である。

 


 

デッドマン・ウオーキング  Deadman Walking 
1995年   アメリカ  122分  監督 ティム・ロビンス  音楽 デヴィッド・ロビンス
                      出演 スーザン・サランドン/ショーン・ペン
 
デッドマン・ウオーキングとは死刑囚が刑場に連れて行かれる時に言われる言葉のことである。カップルを
むごたらしく殺した死刑囚とシスター(日本で言う尼僧)との死刑に至るまでのストーリーである。
この映画が優れているところは何と言っても死刑囚役のペンの演技の素晴らしさである。アカデミー賞は
サランドンのみが獲得したが、私は??である。ペンの演技に魅せられて、最後には彼が実際に死刑に
なるような錯覚に陥らされてしまう。また、ロビンス監督は被害者の家族と加害者の家族の苦しみにも焦点
を当てて、見事な作品に仕上げている。エンドロール時の歌がまた素晴らしいので、必ず聞いてください。

 

 


 

天使にラブ・ソングを・・・   
1992年  アメリカ            監督 エミール・アブドリーノ   音楽 マーク・シャイマン
                        出演 ウーピー・ゴールドバーグ/マギー・スミス他
 
私は音楽映画が大好きである。この映画は基本はコメディであるが、ある面において音楽映画的要素が
たくさん詰まっている。それにウーピー・ゴールドバーグのアクのある演技が大好きなのでこの映画は
とても魅力がある。
マフィアの愛人が見てはいけないものを見てしまい、それから逃れる為に警察に保護を求めた。それで
連れて行かれたのが修道院。さて・・・・・というのがストーリーの中心である。(ウーピーが愛人かよ!)
娯楽作品として徹底した演出を行った為に、笑って楽しめる作品に仕上がっている。気分が落ち込んだ
りした時に御覧になることをお勧めする。
特に尼僧の配役のキャラの設定が秀逸である。マギー・スミスの修道院長もいい味を出しているのは
さすがである。但し、続編であるPART2は面白くない。

 


 

飛べ!フェニックス  The Flight of Phoenix
1966年   アメリカ   142分   監督 ロバート・アルドリッチ  音楽 フランク・デ・ヴォル
                        出演 ジェームズ・スチュワート/リチャード・アッテンボロー
 
この映画は脚本と、キャラクター設定が優秀な作品である。そしてラストの飛行機が飛んだ時の喜びを
観客までもが一体感を持って喜べる見事なアルドリッチ監督の演出を味わえるのだ。
砂嵐に遭遇して、飛行機は砂漠に不時着する。救援を求める手段もなく、さて彼らはどうやってこの窮地
から脱出するだろうのか。
特に、ハーディ・クリュ−ガーの飛行機設計技師(?)の演技が秀逸である。この?の意味は映画を見て
頂ければ判ります。

 


 

トランザム7000
1977年  アメリカ  97分    監督 ハル・ニーダム  音楽 ポール・ウイリアムス他
                      出演 バート・レイノルズ/サリー・フィールド/ジェリー・リード
 
典型的なB級作品であるが、私が金を払って3回も見に行った唯一の映画である。(この映画以外では
全くない)とにかく楽しい映画で、バックに流れるカントリー・ミュージックも最高である。
主役のバート・レイノルズが金持ち親子と時間内に遠くから違法のビールを取りに行って帰ってこれるか
をかけるというのが主筋である。
途中でからむ結婚式から逃げ出した女性を演ずるサリー・フィールドがとても魅力的である。また主人公
の相棒を演じる歌手のジェリー・リードと追いかける側の保安官のジャッキー・グリースンがとてもいい。
娯楽作品に徹しているので、な〜んにも考えずに笑って楽しんでもらいたい映画である。
ちなみに私は笑える映画が大好きである。

 


 

1963年 アメリカ  120分    監督 アルフレッド・ヒッチコック  音楽 バーナード・ハーマン
                     出演 ロッド・テイラー/ティッピー・ヘドレン他
 
やはりこのホームページには欠かせない映画であろう(?)。
これほど愛らしい鳥を不気味に見させるヒッチコックの演出の凄さにはいつ見ても感心してしまう。
恐らくヒッチコックは鳥が大嫌いであると思う。そうでなければさしてベストセラーでもない短編小説作品
をこれでもかという程怖い作品には仕上げられないはずである。
個人的な俳優ではスザンヌ・プレシェットがとても魅力的であった。残念ながら鳥の集団にむごく殺され
るのだが。主役がロッド・テイラーとい中途半端さがまたいい。これをジェームス・スチュアートなんかが
やるとこれほどのリアリティは出なかったであろう。しかし驚くべきことは映像的にうまく鳥が人間を襲っ
ているように見せたことである。今ならCGで簡単に出来るであろうが、当時の技術であそこまで見せる
のは大したもんである。この映画のラストを見ると野鳥嫌いが増えるんじゃないかとちょっと心配になる。

 

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