防衛庁職員

 防衛庁では、T種試験については、国家T種試験合格者を採用する。次表のとおりで、毎年コンスタントに10数名の採用を行っている。先輩も多く、採用につながる可能性の高い官庁である。

最近の国家I種からの採用実績(事務官)

  行政職 法律職 経済職 合 計
平成15年 11(2) 14(2)
平成14年 11(2) 13(2)
平成13年 6(2) 11(2)
平成12年 11
平成11年 11

( )内は女子で内数

U種試験については、国Uからは採用せず、独自の試験を実施している。

 この国家U種に相当する試験に、防衛庁U種(文系)という表現を使用する。

一次試験申込者に対する合格割合は20倍程度であるが、次表のとおり、14年度には突然跳ね上がって46倍となった。これは申込者に対する割合なので、実際の受験者はおそらく他の独自試験同様、半減しているのではないかと思われる。試験問題そのものは国家U種より易しめといわれるが、そのことは、より高得点を要求されるというだけのことで、難易度的には変わりがないと思われる。

  申込者数 最終合格者数 倍率
平成14年度 8,321 181 46.0
平成13年度 4,494 179 25.1
平成12年度 4,241 149 28.5
平成11年度 3,894 209 18.6

 15年度の試験予定は次のとおりである。

試験区分 受付
期間
第1次
試験日
第1次
合格者
発表日
第2次
試験日
最終合格者
発表日
行政
4.7(月)

5.7(水)
6.15
(日)
7.23
(水)
7月
下旬

8月
上旬
9.9
(火)

注: 採用時の給与は、人事院が行う国家公務員採用II種試験合格者と同じです。

受験資格

昭和49年4月2日〜昭和57年4月1日生まれの者
昭和57年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
(1) 大学、短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び平成16年3月までに大学、短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者
(2) 防衛庁が(1)に掲げる者と同等の資格があると認める者

 

◇試験の方法(行政職)◇

試験 試験種目 試験の内容 解答時間




教養試験
(多枝選択式)
 公務員として必要な一般的知識及び知能についての筆記試験、出題数は50題(I種:社会(9)、人文(9)、自然(7)、文章理解(9)、判断推理(10)、数的推理、資料解釈(6) U種:社会(10)、人文(8)、自然(7)、文章理解(9)、判断推理(9)、数的推理、資料解釈(7)) 2時間30分
専門試験
(多枝選択式)
 政治学、行政学(5)、社会学、社会事情(5)、憲法(4)、行政法(4)、民法(4)、経済学(12)、財政学(2)、国際関係(4)の計40題 2時間
論文試験  課題に対する総合的な判断力、思考力及び表現力についての筆記試験 1時間
第試
2 
次験
口述試験 人柄、知識等についての個別面接  
身体検査 主として胸部疾患(胸部エックス線撮影を含む)、尿、その他一般内科系検査  

注: 教養試験の試験の内容中( )内の数字は出題予定数であり、「数的推理、資料解釈(6)」とは、数的推理及び資料解釈から6題出題する意味です。

 

 

自衛隊一般幹部候補生

 U種格の試験であるが、若干易しいといわれる。この試験の場合には、視力に関して、次のようになっていて、警察官より若干緩やかであるが大差はない。

 両眼とも裸眼視力が0.6以上、または両眼とも裸眼視力が0.1以上で矯正視力が0.8以上のもの

 将来的には文字通り、自衛隊幹部として活躍することができ、その意味ではT種格の未来がある点、注目に値する。

 15年度は次のような募集予定となっている。

区分
男子 女子
陸上自衛隊
一般幹部候補生
一般要員 約75名 約10名
海上自衛隊
一般幹部候補生
一般要員 約40名 約5名
飛行要員
技術幹部候補生
約20名
航空自衛隊
一般幹部候補生
一般要員 約35名 約5名
飛行要員

☆ 陸上一般幹部候補生
       (一般要員):
陸上自衛隊の音楽及び医師関係を除く全職域に配置されるもので、 このなかには技術要員を含みます。
☆ 海上一般幹部候補生  
        (一般要員):
海上自衛隊の飛行・技術及び医師関係を除く全職域に配置されるものです。
        (飛行要員):
海上自衛隊において航空機操縦職域に配置されるものです。
☆ 海上技術幹部候補生: 海上自衛隊において専門技術を生かし、主として技術関係職域に配置されるものです。
☆ 航空一般幹部候補生  
        (一般要員):
航空自衛隊の飛行及び医師関係を除く全職域に配置されるもので、このなかには技術要員を含みます。
        (飛行要員):
航空自衛隊において航空機操縦職域に配置されるものです。

一般・技術幹部候補生
   日本国籍を有し、4月1日現在、次の号のいずれかに該当する者
(1)  22歳以上26歳未満の者
(2)  学校教育法に基づく大学院において正規の課程(技術幹部候補生にあっては理学又は工学の課程)を2年以上修め、修士(技術幹部候補生にあっては理学修士又は工学修士)の学位を受けた者(平成15年3月学位取得見込みを含む。)については28歳未満 
(3)  20歳以上22歳未満で、学校教育法に基づく大学(短期大学を除く。以下「大学」という。)を卒業した者(平成14年3月卒業見込みを含む。)又は外国における学校を卒業した場合で大学卒業に相当すると認められる者
(4)  現に自衛官である者については、22歳以上28歳未満(ただし、(3)に該当する者にあっては20歳以上28歳未満)
    

筆記試験の内容

区分
区分
形式
科目
摘要






一般教養
択一式
第I分野(人文科学、社会科学、自然科学及び英語)
第II分野(文章理解、数的推理、判断推理及び資料解釈)
大学教養課程修了程度
専門
択一式
人文科学、社会科学、理・工学のうちから1科目選択 大学専門課程修了程度
記述式
心理、教育、英語、行政、法律、経済、 国際関係、社会、数学、物理、化学、情報工学 、電気、電子、機械(造船を含む。)、土木、 建築、航空工学、海洋・航海のうちから1科目選択

第2次試験
     第1次試験合格者のみ行います。

 試験日
 6月24日(火)〜6月26日(木)のうち指定する1日
 試験場
 陸上・海上・航空自衛隊別に全国の主要都市で実施(細部は、別途各人へ通知します。)
 試験種目
(ア) 小論文試験
(イ) 口述試験
(ウ) 身体検査(ただし、飛行要員希望者のみ航空身体検査実施)
 

3  第3次試験(海上・航空自衛隊の飛行要員のみ)
   
次試験合格者のみ行います。