更新記録

 2002年第1四半期分

 

更新記録は、一番上が一番新しく、下になるほど古いものになっています。

  30日  研究室ホームページの論文のファイリングボックスに、鑑定書をアップロードした。三菱樹脂事件における宮沢俊義の有名な傾向企業鑑定書をはじめとして、学者が裁判において鑑定書を書くということは、よく見聞きするところであるが、自分で書いたのはこれが始めてである。実を言うと、書いて東京高裁に提出したのは去年の暮れのことで、ずいぶん前のことである。普通の論文と違って、こうしてアップロードしておかないと、裁判関係者以外は誰も読んでくれないので、早くしなければ、と思いつつ、雑務に追われて今日に至ってしまったのである。

 この鑑定書は、郵便局の職員に対して帳簿上あるべき額との不足額を、弁償責任を追及したという事件の控訴審に対するものである。国が出納職員の弁償責任について裁判で判決がでるという例は私の知る限り極めて少なく、判決を読む限り、裁判所、原告(国)、被告(職員)ともに財政法に対する無知が目立ったので、私の鑑定書は、制度の沿革から始めてじっくりと書いたので、被告(控訴人)側弁護士の話だと、かなり裁判所の反応もよく、結果が楽しみになっているそうである。

 第1四半期ももうお終い。もうすぐ新学期である。教授に昇格するのに伴って雑務が増えるので、どれだけの密度でアップロードできるか判らないが、せいぜい頑張りたい。

  19日  14年度は司法試験の考査委員が例年になく大幅に入れ替わり、かなり年齢が若返った。いつも強調するとおり、司法試験などの国家試験に合格するには、諸君の一人一人が正確に出題される問題を予想し、それがでた場合に確実に合格できるだけの答案を用意しておく必要がある。出題の予想には、個々の委員の関心のあるところを見るのが一番である。そこで、本日は、今年の学者系試験委員の紹介文をアップロードした。単に著書や論文ばかりでなく、現在研究テーマとしているものや、所属学会なども判明する限りは記入するようにした。受験生諸君はせいぜい参考にして、自分だけの出題予想を工夫して欲しい。
2002年3月 17日  上下の日付を見比べると、なんと更新の間隔が丸一ヶ月も開いている。わがホームページのリピータの皆さんにはまことに申し訳ない。この1ヶ月、いくつか日限のある原稿を抱えていて、非常に忙しかった上に、私の叔母(80才になる)が風邪を引いて入院し、唯一の身寄りということで、入院生活の支援をしなければならないために、忙しさが増していた、というのが弁解の文句なのだが、それでも開きすぎである。幸い、叔母は一昨日に退院したし、その日限のある原稿の最後のものが昨日で終わった。

 実を言うと、日本財政法学会の第20回研究大会が昨日、京都の立命館大学で開かれた。私はその報告者の一人だったのである。

 関心のある方もいるかと思うので、学会のテーマと報告者を以下に紹介しておきたい。

統一テーマ「財政改革と財政法」

 省庁再編ー大蔵省改革を中心として 櫻井敬子(筑波大)

  国会中心財政主義と特殊法人等 甲斐素直(日本大学)

  特殊法人と公企業改革 龍 昇吉(立命館大)

  情報公開と財政法 右崎正博(獨協大)

  司会 佐藤司(神奈川大)、横田茂(関西大)

 ご承知のとおり、特殊法人は、現在改革作業の真っ最中で、それだけに最新の情報を収集するのに非常に苦労したのである。

 さて、本日は、最近すっかりアップロードするのを怠っていた書評を一気に6本、12冊分のアップロードを行った。研究室ホームページから随筆⇒書評といっていただければ読むことができる。 

2002年2月 16日  昨日まで2泊3日のゼミ旅行に行ってきた。例年だと冬のゼミ旅行はスキーに力点を置いたものとするのだが、今年はゼミ生諸君の希望で、夏同様、論文演習を行った。いずれも極めて今日的なテーマを取り上げたので、少々難しかったらしく、提出された論文にはかなり問題があった。逆から言えば、まさに演習テーマとして取り上げるべき問題だったということもできるだろう。ゼミ生諸君が十分に判っている問題について、時間をかけて説明する必要はないからである。

 例によって、講義時のレジュメに加筆修正を加えているので、ハードコピーを持っている人も是非ダウンロードしておいて欲しい。

 前回の更新記録に、憲法人権論が来年度からなくなる、と書いた。しかし、これは私の錯覚であった。すなわち、4月から始まる新カリキュラムの対象としてはなくなるが、旧カリキュラムの対象としては依然として存在しているので、これまでは1年次生以上を対象とする形で実施してきたが、来年度からは2年次生以上を対象とする形で実施することになるのである。ひとまず良かった、と思っているが、来年度からは法学演習も始めるので、過労にならないかと心配である。

  22日  昨日の憲法人権論及び憲法訴訟論のレジュメをアップロードした。来年度からカリキュラム改訂により、これまで憲法人権論を話してきた法学特殊講義の時間枠がなくなる。それに伴い人権論の講義もなくなる。少し寂しい気がする。
  17日  まことに気ぜわしい1週間が終わろうとしている。昨日のゼミのレジュメをアップロードした。例によりかなりの加筆を行っているので、ハードコピーをもっている人も是非ダウンロードしておいて欲しい。
2002年1月 13日  明けましておめでとうございます。今年の正月も何かと気ぜわしく、トップ頁の模様替えなどは若干したものの、内容の大きな更新はしない間にもう半月が過ぎてしまった。現在のアクセス数は15268人。1万5千の大台を突破して順調に伸びているようで喜んでいる。今後とも、まじめに更新するようにしたい。

 本日は、昨日のゼミのレジュメである。例によって若干の加筆修正を行っている。