2006年のえろげー
重大なんだかわからないけど総括っ


*注意事項
まず、数値とかはPC-NEWSを基本にします。
正確度ではいくつか問題はありますが、何より同じ集計によるデータ比較ならば、役に立ちます。

そして今回は、アシスタントのはお休み。
私一人で2006年のえろげぎゃるげを勝手に分析させていただきます。
順位をつけるのは苦手なので、時系列を交えて。



1:解散ブランド

やはりねこねこソフトの解散は非常に大きかった。
えろげでは5万本を超えるソフトは「大ヒット」と称されますが、その大ヒットを飛ばしたメーカーが無くなる。
いかに大きいかわかりますね?
*3万本以上売ったメーカーで無くなったのは、他に「ちぇりーそふと」のみ。
しかし、その影でのDreamSoft(FC03)解散。注目されないメーカーの末路です。

3. 36,719 Scarlett(ねこねこソフト)
82. 4,554 エーテルの砂時計 ANGELTIME(FC03・DreamSoft)
それぞれの最終作の売り上げです。いかに絶望的な状態かがよくわかります

修羅場ものから燃え展開ものから色々と手を伸ばしたものの、売り上げも話題性も獲得できず結局は解散。
これは他社も他山の石としてよく覚えておく必要がありますね。
それぞれの後継(スタッフの大部分が設立)したコットンソフトSkyFishがどう動くか。
えろげメーカーではないですがKID、それと12月になって活動停止発表をしたNail
前者は強力な「次」ができず、シリーズ(メモオフや17)を食いつぶし続けた結果、後者はDreamSoftとほぼ同じ理由。
生き抜くためには「話題性」と「次」が必要なことがよくわかる解散でした。

2:新規ブランド

2005年は「Nursery Rhyme」を出したLump of Sugarが新ブランド1位。
しかし売り上げは約17000本、順位も芳しくなく先行き不安でした。
・・・まあ、Type-MoonやらNavelがデビューした2004年が異常でしたが( ̄▽ ̄;)
では2006年はというと、「H2O」の、「ぶらばん!」のゆずソフトが双方約20000本。
双方とも「次」(,特に枕)が強力で、来年へ向けて期待が持てる結果かと思います。

3:売り上げ


面倒なのでデータをば

1. 61,927 マブラヴオルタネイティヴ(age)
2. 61,306 D.C.II〜ダ・カーポII〜 (Circus)
3. 41,740 Really?Really!(Navel)
4. 36,719 Scarlett〜スカーレット〜(ねこねこソフト)
5. 36,510 Pia・キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランドオープン〜(カクテルソフト)
6. 28,759 妻しぼり (アリスソフト)
7. 27,098 よくばりサボテン(アリスソフト)
8. 27,002 ボーイミーツガール (FrontWing)
9. 26,787 はぴねす!りらっくす (ういんどみる)
10. 26,653 フルアニ(Leaf)
これは11月までですが、確実に入ってくるであろう12月組の「ef」(minori)と「戦国ランス」(アリスソフト)を加えて12本

そして2005年の12位までは
1. 154,015 Fate/hollow ataraxia(TYPE-MOON)
2. 110,393 ToHeart2 XRATED(Leaf)
3. 68,599  夜明け前より瑠璃色な(オーガスト)
4. 49,226  智代アフター It's a Wonderful Life(Key)
5. 41,456  ぱすてるチャイムContinue(アリスソフト)
6. 31,686  つよきす(きゃんでぃそふと)
7. 32,278  SchoolDays(Overflow)
8. 30,010  _Summer(HOOK)
9. 28,557  Fate/stay night(TYPE-MOON)
10. 28,370 はぴねす!(ういんどみる)
11. 26,776 GALZOOアイランド(アリスソフト)
12. 26,395 Tick!Tack!(Navel)

見ればわかりますが、去年の突出した2本を外せばそれほど売り上げそのものは変わってません。
安定してベスト10入りを複数やっているアリスはさすが老舗の実力です。
他のメーカーに転じれば、Leaf、ういんどみる、Navelが連続で入れていますが、後ろ二つはFDで稼いだもの。
つまり、
ブランドの大作志向が非常に強まっている

作品を出す→次の年に移植やFDを出すという展開が完全に定着したことを示しています。
この大作志向に現場が耐えられず、「本命より後から企画した中継ぎソフトが先に出る」(Navel)
あるいは、「分割して場を繋ぐ」「本来無料配布程度の体験版を売る」(minori)という状況まで
コンシュマー側でもハードの超高性能化によって大作を作らざるを得ない状態ですが、えろげでもそうなりましたね(:^-^)

それから続編とか、シリーズもので明暗を分けたのが
5 52,940(CD版)+11537(DVD版)D.C. 〜ダ・カーポ〜 (2002年デジクロより)
2. 61,306 D.C.II〜ダ・カーポII〜 (2006年PC-NEWSより)

2. 103,286 Pia キャロットへようこそ!!3(2001年デジクロより)
5. 36,510 Pia・キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランドオープン〜(2006年PC-NEWSより)

集計データ元は違いますが、ここまで違えば集計ミスとかいう問題以前です
これはD.C.Uが柱絵師を変えても「前作の継承」を重視し、前作に足らないものを追加し、
(たとえばメインヒロインを2人にし、甘姉&ツンデレ妹にした)
たとえ曲芸商売と嘲られようがユーザー離れを最小限に食い止めたのに対し・・・
PiaG.O.は明らかに間違った方向性(男装キャラ等)と迷走がユーザー離れを引きこしたのでしょう。
固定層を持つCircusは来年も商法で散々叩かれるでしょうが安定かと。
迷走して固定層すら掴めない、一番の問題だけが変わらないF&Cの未来とは・・・( ̄▽ ̄;)

4:展開

2006年はえろげ移植も多かったですが、やたらにアニメ化もされました。
まあ、要はアニメがむやみやたらに増えてネタがなくなっただけなのですが・・・(:^-^)
そんな中で声優変わったり、原作を嫌いな人間が監督をして別物になったりする事態に。
移植の方は3にも挙げたコンシュマーの開発費高騰の影響を受けて、簡単に作れるえろげ移植への争奪戦の様相。
*このあおりを食らったのは1でも挙げたKIDですね。
そんな中、自分で納得行くものを作りたいと自前移植ブランド(ARIA)を立ち上げたオーガストは一つの方向性を示したと思われます。
・・・移植どころかぬいぐるみやら抱き枕まで自前で作る彼らの目標は全ての展開を自前でする
「完全自己完結ソフトメーカー」かと思われますが(あけるりアニメの出来の悪さで更に加速する?)

*ちなみに京アニは
作るものを一本に絞って納得行くまで全力投入→当然良いものが出来る→話題を獲得し、グッズ等の副収入を稼ぐ
というパターンで人気を博しましたが、あれはカリスマがないとできません。

5:バグ

今年もバグソフトが多かったですが、ギガバイトの修正ファイルが必要なソフトなんて普通ありえません(笑)
しかし、このソフト(サマーデイズ)は結構売れていて、3に出したデータでは
13 23,351 サマーデイズ(Overflow)
ちなみにこの元となった(これもバグソフトだったが)は
7. 32,278  SchoolDays(Overflow)
そもそもサマーデイズはFDなので差し引くとそんなには落ちてません。
つまり
致命的バグをネタにする
・・・ユーザーが「祭り」と称して話題性を稼いでいるってことが問題だったりします・・・( ̄▽ ̄;)
まあ、そんな中、オーガストと同時期にデビューしながらバグと延期で困ったメーカーだったfengが
「まともなソフト(「青空の見える丘」)を出した」ことは光明ではありましたが。

6:キャラと宣伝

もともと去年あたりから「女装キャラ」は流行っていたのですが、
こいつが焚き火にニトログリセリンをばら撒いてくれました。
もともと「はぴねす!」は去年発売で
10. 28,370 はぴねす!(ういんどみる)
というように結構は売れていたのですが、ヒロイン4人にキャラソン出すという豪華なキャンペーンの割には・・・と言われていました。
が、その宣伝で知名度を稼ぎ、そこにという麻薬の芽を植えつけたわけです。
非攻略(当たり前)だったことで色々と想像が深まるという効果も。そして今やういんどみるはオーガストの背中まで迫っているように思えます( ̄▽ ̄;)

そして宣伝といえば年末の大作「ef」。
著名絵師と著名アニメーターによるOP、そして枚数だけならどこにも負けないCG。
さらには強力なプロモーションを持った大作。
えろげの売り上げは発売直後が勝負なのですが、徹底的に「初日に買わせる」ソフトを目指したことがわかりますね。

7:2007年へ、そしてオーガストへ。

うちはいちおうオーガスト兼枕サイトなので、オーガストねたごめんなさい(:^-^)
さて、2007年。

・プリミティブリンク Purple
・いつか、届く、あの空に Lump of Sugar
・ナツメグ コットンソフト
・リトルバスターズ! Key
・ToHeart2 AnotherDays Leaf
・君が呼ぶ、メギドの丘で Leaf
・俺たちに翼はない Navel
・HoneyComing HOOK
・サクラノ詩 -The tear flows because of tenderness- 枕
・ef - the latter tale. minori
・君が主で執事が俺で みなとそふと
・エターナルドラゴン 〜冬花〜 Circus
・G線上の魔王 あかべぇそふとつぅ
FORTUNE ARTERIAL オーガスト
・D.C.II 〜ダ・カーポII〜ファンディスク Circus
・マブラヴオルタネイティヴファンディスク age

このあたりが注目でしょうか。
他にはういんどみる、ゆずソフトも新作を出しますね。
去年は麻雀というどうやっても広がれないものに挑戦したLeaf、FDで繋いだNavelやういんどみる。
移植等で一年出してなかったオーガストとHOOK、そしてkey
著名なブランドの後継者となったコットンとみなとそふと、二作目に勝負を賭ける枕、Lump of Sugar、ゆずソフト。
これらが加わるのでにぎやかな一年となりそうです。

最後に、オーガストに関しては
「人気ブランドとしての真価が問われる一年」
となります。
あけるりのヒットで中堅の中では最大の売り上げを達成しましたが、背中にはminoriとういんどみるが迫ってきています。
真に大きな(規模ではない)ブランドになれるか
3. 68,599  夜明け前より瑠璃色な(オーガスト)
この数値がフロクでない、人気ブランドであることを証明する年なのです。

・・・枕?
サクラノ詩を出せ。何度も言わせるな、あれは移植からアニメ化、グッズ化等全てできる程の実力を持つタイトルだ。


もどります( ・・)/