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あれは 夏の日の まぼろしか?
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その日は いままで僕がついてきた嘘なんて
どうでもいいような
青い空でした
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空の断片
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薄暗い部屋の窓から 空を見てたら
いつのまにか 僕は空の底に墜落してしまった
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だけど どこまで行っても
そこは青い空ばかり
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僕は空の青さに 耐え切れなくなって途方にくれた
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僕は考える
じぶんで翼を作ることを
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だけど
大空は あまりにも広く
僕はあまりにもみすぼらしい
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ぽっかり 浮かんだ雲に腰かけ
地上を見下ろすと
なぜか
悲しくなってきた
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たとえ 僕が じぶんで翼を作ることができなくても
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せめて
墜落ならば できるのだ
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翼がなくても
堕ちられるから
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それは
あの日の
イカルスのように
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イカルスは空を高く飛びすぎて
地上に落ちてしまったと人は言うけれど
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ほんとうは
地上に落ちたのではなく
空の底に
墜落したのかも知れない
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僕は 振り返るほど
人生を生きてきた訳ではないけれど
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語り合うほど
悲しみを経験した訳ではないけれど
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まして
僕の肩の翼は
ひろげても 傷だらけで飛ぶことはできないけれど
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大きく両手を大空にひろげ
イカルスのように
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ときめきの中で
空の底に墜落したい
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どうやら 僕は
ラベンダーの咲いてた あの頃
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青い空の向こうに
なにかを置き去りにしてしまったらしい
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