ドメーヌ タカヒコ 代表者 曽我貴彦氏
住所 北海道余市郡余市町登町
創業年 2010年
年間生産量 約-本(国産比率100%)
自社畑 約4.5ヘクタール
| 2010年から醸造を開始する 小さな醸造所(2010年9月13日撮影) まだ、看板がついていなかった |
ドメーヌタカヒコワイナリー、醸造所内部 フランス産古樽をわざわざ輸入した 奥・小さい四角い発酵槽 手前・瓶詰め場 |
四角いプラスチック製の発酵槽。日本製。 本来ワイン液輸送用に開発されたタンク 縦に積めるので収納性が良い。しかも安価 |
| 瓶詰め場 小さい瓶詰め機 カーテンで仕切られた小区画 |
ピノノワール自社畑(2010年9月撮影) 2010年5月16日に植えた。 ピノノワールのみが植わる。苗約5400本 |
ピノノワール自社畑(2010年9月撮影) 醸造所に隣接した畑。植えて約4ヶ月 良い具合の斜面に植わっています。 |
2010年春 北海道余市町登町地区4.5ヘクタールの畑でドメーヌ・タカヒコが始まりました。この畑はビオロジックで管理され、ピノノワールのみが植えられています(2010年秋より、完成した自家ワイナリーで醸造を開始)。自社農園のピノノワールでワイン醸造ができるまでの間、登地区の他のヴィニュロン(葡萄栽培家)が栽培するワイン葡萄の品質の高さを、少しでも早く多くの方に知っていただきたいとのおもいから、この地区の葡萄のみを使用し、曽我貴彦氏が独自の思想をもって醸造したワインがヨイチノボリシリーズです。
現在、ヨイチノボリシリーズのワインには、自社畑の葡萄ではないためドメーヌ(Domaine)表記されていません。造り手である「タカヒコ
ソガ(Takahiko-Soga)」の名前だけが表記されています。
造り手の情熱を感じる紹介文がとどきました。なぜ“余市”で“ピノノワール”なのか、人生をかけた思いが伝わってくる文章でしたので、みなさまにも知っていただきたく、そのまま紹介させていただきました。
『テロワールと栽培』
◆ピノノワールにとって最上のテロワールが余市に眠っている
「どうして北海道で始めるのか」そこの答えは簡単だ。北海道には人々の五感を魅了するピノノワールに適したテロワールが存在している。長野にも素晴らしいテロワールは存在するが、私が知る限り余市のピノノワールほど素晴らしい果実が実る場所は日本の地で他にない。私たちワイン造りをするヴィニュロンにとって、この大地でドメーヌを始めるのにどうして迷う必要があるのか?それは必然である。
◆産地として継続することがその地にテロワールを形成させる
小樽市から車で30分ほど南に走ると、ブルゴーニュの丘を彷彿させる素晴らしい景色が広がる余市町登地区に入る。この地区は温暖な日本海の影響を受けつつ、いくつものなだらかな丘によって形成されているため、北海道のなかでも温暖な果樹栽培が可能な地域として栄えてきた。余市といえばニッカウイスキーの発祥の地として有名だが、ニッカの前進は大日本果汁株式会社(1934年創業)であり、それは日本初のリンゴ加工会社発祥の地であったほどこの地域は果樹が盛んな地域であった。そんな余市町にワイン用としてヴィニフェラ(ヨーロッパ系葡萄品種)の葡萄苗が初めて植えられたのは1984年のことである。それから25年の月日が流れ、現在、この地域は日本でも有数の高品質なワイン葡萄を産出する一大産地としての名声を不動のものとしている。
◆この大地にはワインに旨味を引き出す土がある
登地区。標高20m〜100m、地質学的特徴は安山岩または火砕岩の母岩の上に風化した礫、砂、粘土が混ざりあった水はけのよい丘である。多くの畑は森であった木を伐採しただけなので、表土30cmに森の土が混ざっており、肥料などを用いなくても土壌微生物たちによって理想的な環境が作り上げられている。そんな土質がこの地区のワインに複雑さと旨味を与えている。
日本人の文化でもある旨味が鍵となるピノノワールには、粘土土壌は絶対に必要な条件である。特に雨の影響を受けやすい日本の気候条件では、10月に入ってから理想の酸と糖度を維持した状態で収穫できることが、ピノノワールにとって非常に大切である。どんなに良い気候、土質条件を持っていても9月に熟すピノノワールのエリアからは、ピノの個性は生まれない。10月10日を過ぎてから、理想の酸と糖度を維持したまま熟すことが出来る余市のピノノワールは、粒が小さく色が濃く、口に含むと果実の香りが広がる。
『醸造の思想』
◆樹齢27年のピノノワールが植わる区画「キュムラ」
余市のピノノワールの歴史はこの畑より始まった。ピノノワールに全てをかけるきっかけとなった素晴らしいピノノワールの樹がここにある。1985年、木村農園のオーナーである木村忠氏が、0.4ヘクタールの区画「キュムラ」にピノノワールを植えたことがこの畑の歴史の始まりである。同じころ登地区の周りの農家もピノノワールを植え始めていたが、他品種と比較し、収量が少ないとの理由で全て伐採し、植えかえてしまった。それでも、品種が良いからと言って切らずに残してきたのが木村忠氏だ。樹齢の若いピノノワールでは表現できない味わいがキュムラのワインには表現されている。彼がいなければ、私は余市でピノノワールを栽培しようとも思わなかっただろう。
◆新樽は使わない
◆薄いからこそ複雑さを表現できる。薄いからこそ誤魔化しがきかない。
◆熟した葡萄ならピノノワールに除梗は必要ない。
タカヒコの醸造はタンクに房ごと葡萄を入れ、酵母を添加することなく自然な発酵がおこるのを待つ。瓶詰まで亜硫酸も使わない。言葉で言うのは簡単だが、これが難しく恐ろしいことである。私の醸造の基本的な考えは、できるだけ何もしない。自然にまかせた発酵を行うだけだ。
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