歩兵の対メック戦術

はじめに
歩兵が戦闘マシーンに立ち向かうというのは、すごく怖いことですね。
「メックウォリア」のルールを使い、歩兵をメック戦闘で運用する場合、歩兵はまさに十把一絡げという奴です。
歩兵ユニットはたいてい複数人の歩兵から構成されますが、その中に誰がいるとか、そういうことはさっぱり関係がないようです。
気にするべき所は、それら歩兵が何人いるか、ジェットパックをつけているか、短距離ミサイルを持っているか、といった程度のことです。
それというのも、大した武装をしていなかったり、人数が少なかったりする歩兵ユニットは、メックにとって、いないと言っても差し支えのないような存在だからです。
例えを挙げてみると、バール一丁で主力戦車とタイマン張るようなもんですかね。運が良ければ、死ぬ前にライトくらい壊せるかも、といった程度ですね。
さて、このようにうら寂しく、か弱い歩兵ですが、なんとか活躍して欲しいですね。
これだけ弱い弱い言った歩兵ですが、大人数で全員が短距離ミサイル装備してますと、結構脅威になりますが、それは例外ということにしといてください。
ここでは、メックに有効な火器が充分にないけど、それ以外はいろいろあるとか、歩兵がブルっちゃって前線に出たがらないときとか、待ち伏せが出来るとか、そういった状況での戦術とかなんとかを書いていきたいと思います。

スネアトラップ

メックを転倒させることを目的としたトラップ。
メックほどの質量を持つものを転倒させるのは困難ではあるが、高速で移動するメックならばワイヤーを束ねたものなどで脚を引っかけてやれば豪快に転倒するだろう。
欠点としては、このトラップではメックを破壊するまでには至らないことと、仕掛けの強度が弱ければ全く効果がないことなどが上げられる。


ピットトラップ

落とし穴を作り、メックを転落させることを目的としたトラップ。
十分に効果を発揮させるには時間をかけて準備しなければならないが、その有効性は大きい。
メックの破壊よりも捕獲に向いたトラップだが、落とし穴の底に仕掛けを加えれば破壊を目的としたトラップにすることもできる。
水を満たしておくというのも一つの手だ。というのも、メックの性質を考えていただければ分かるだろう。
まず、バトルメックは2以上の高度差を移動することができない。また、水中に没しているジャンプジェットは機能しないということだ。


デッドフォールトラップ

メックの頭上から大質量の物体や爆弾などを投下してダメージを与えることを目的としたトラップ。
メックを行動不能にするのには非常に向いているが、欠点として地形に左右されることが上げられる。
デッドフォールトラップを有効に使用するには、メックの通り道の左右に高い場所がある、つまり、谷のような場所でなければ使えないのだ。ただし、この問題は上記のピットトラップと組み合わせることで解消できる。


スピアトラップ

引き金となる仕掛けを作動させると槍が突き刺さってくるトラップ。
地中や壁といった場所に仕込み、スイッチを踏むと作動するように仕掛けるのがごく一般的な手法とされる。
対人用のものでは木の枝に木の杭や鉄の棒、槍などといったものをを結びつけておき、枝を撓らせておいてロープで固定。ロープが切れると作動する、といった構造が一般的。
対メック用のものを作ろうとするとかなり大変なことは推して知るべし。


ボウトラップ

引き金となる仕掛けを作動させると矢が飛んでくるトラップ。
もっとも、飛んでくるものが矢である必要はなく、銃弾やミサイル、もしくはレーザーやビームでもよい。
ひどく単純だが、道具さえ揃っていれば非常に、かつ非情な、効果的なトラップとなる。


地雷

振動地雷、EMP地雷などを敷設し、メックがその近く、あるいはその真上を通過した際に爆発/作動することで被害を与える。
非常にポピュラーなトラップの一つだが、上記のボウトラップ同様、メックに対し有効なトラップだ。


移動要塞

大型のトーチカといった趣の簡易砲台施設。
ヘリコプターを使って輸送し、目的の地点で要塞下部に内蔵されている3本のドリルを作動、地面に固定する。
これはトラップというか、なんというか、メックに対抗しうる手段の一つとして挙げてみただけのことだったりする。
しかしまあ、侵攻を食い止めるための防衛拠点を簡単に作ることができるので、いい感じではないかと。


放電プレート

地面に浅く埋めておき、メックが上に来ると高圧電流を放出する。
下手な兵器よりも効果は大きく、メックのマイアマーや駆動装置をいとも容易に破壊することができる。
できるのはいいのだが、放電プレートというのはあまりポピュラーな器具ではないという欠点を持つ。そのうえ、設置が面倒くさい。ただ置いただけでは警戒されるのは当然であるし、だからといって土を被せようにも、対メック用として使うようなプレートは当然大きいと相場が決まっている。手間がかかる
ことこのうえない。それだけではなく、充分な電力供給が必要という点も欠点の一つだ。小型の反応炉を設置しておくの
が適当だが、IRセンサーでも使われれば反応炉の存在が知られ、警戒されてしまうことは想像に難くない。


X線照射装置

X線はメックに搭載される電子装置、なかでもセンサーに悪影響を及ぼす。
多くの場合、センサーは使い物にならなくなる。
しかし、ある程度強いX線を照射しなければ、メックのような防護された電子機器には効果がない。
また、対象を選り好みできる装置でもないので、下手に使えば味方に被害を与えることもあり得る。


ネットトラップ

メックの進行方向に予めネットを張っておくか、あるいはタイミングを合わせてネットを射出、あるいは投下するトラップ。
ネットはメックの行動を阻害し、使用するネットによってはメックに被害を与えることもできる。
ちゃちなネットでは効果は期待できないが、放電ネットの類を用いることで効果的なトラップとすることも可能だ。
また、コーキング剤などの強力接着剤と組み合わせて使えば、さらなる効果を望むことが出来る。


レーザー拡散ガス

直接メックに被害を与えることはできないが、レーザー兵器主体の兵装のメックの攻撃力を殺ぐのには有効。
ガスではないが、アルミ片やガラス粉なども同様の効果を発揮できる。
また、それらの道具を用意せずとも濃霧などはレーザーを著しく阻害するため、水蒸気を発生させることでも効果はある。
あくまで防御としての手法に過ぎないが、レーザー兵器を武装の主体としたメックなどが相手であれば、その攻撃力を大きく殺ぐことが出来る。



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