オートキャノンのお話

オートキャノンとはいわゆる滑空砲。
いわゆるカノン砲と同様で砲弾の初速が速く、直線の弾道をとる。つまり、滞空時間が短い。
バトルメックに搭載される砲の砲弾は、現代の戦車に搭載される砲の重量を大きく上回るものであり、また、ルール上弾道が下向きに傾く直前までを最大射程と考えていると思われる。
また、口径が大きくなるにつれ射程距離が短くなるのも、砲弾の重量に初速が比例していないことが原因だと考えられる。これは、砲弾自身が加速する、ロケット弾ではないことが起因していると言えないこともない。簡単に言やあでけえ銃弾飛ばしてるみたいなもんだし。
ふつーの口径のオートキャノンでも砲弾の重量は50kg近い。大口径の重迫撃砲の砲弾でも10kg程度なのだから、異常に重いといえよう。射程距離が短いのもうなずけるってもんでしょ。
そこで射程距離を伸ばすために工夫をしてみたい。ぜひ。
ルールを見た限りでは、弾道が下に落ち始める直前までが最大射程だと考えて問題ないと思われる。
と、なると、どうしても砲弾の加速度を上昇させねばならない。
手段のひとつとして挙げられるのが、火薬の量を増やすことである。これは非常に安易かつ効果的な方法だ。実際にゲームで用いてもよいだろう。
次に、砲弾の形状の改良が挙げられる。なるたけ空気抵抗を減らし、あわよくば揚力を得られるような形状が望ましい。ところが、これでは砲弾の精密性が重要となってくるため、生産する工場の設備によっては砲弾ひとつひとつに飛距離の差違が生じてしまったり、それどころか使用に耐えないものばかりが生産されてしまう恐れすらある。
最後に、砲弾の軽量化である。
質量を軽くすることで飛距離が伸びるのは、すごくよく分かるし、理に適っている。その上生産自体も特に困難ということもない。素晴らしい。
ところが、ひどく単純かつ重大な落とし穴が待っている。
破壊力の低下である。運動エネルギーの算出は、加速度と物体の質量をかけて行う。運動エネルギーはすなわち破壊力であるから、加速度か質量のいずれかの数値が小さくなれば、当然破壊力は低下してしまうわけだ。
結果、もっとも良い手法は、火薬の量を増やしまくれということでした。

 

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