28MHz AM送信機

10mFM機と6mAM機をCQ誌の製作記事で製作したところ、
構良好に動作し、
高台では数局とQSOを行うことができました。

そこで、折角なので6mのFM機と10mのAM機も作って見ることにしました。

いろいろな文献を参考にして10mのAM機が完成しました。



1.設計思想
   ・6mAM機の発振部分を10m帯に変更して実現。
   ・水晶発振子を2個実装し、2CH切り替え式。
    28.375MHzと28.800MHzを実装。
   ・送信出力は500mW(27dBm)を目標。
    
CQ誌の製作記事では10m機:100mw、6m機:70mWでしたが
       さすがにちょっと物足りない感があったので、
       ちょっとだけQROに挑戦してみました
。 

2.系統図




   ※π型フィルタを3段構成とし、スプリアスをカット。電波法基準値以下にする。
     基準値:1W以下の送信機の場合は、50μW以下。 参照ページ
     http://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/others/spurious/files/siryo002.pdf


3.基板
1)全体



2)発振回路部

※ICソケット加工して、水晶発振を2個実装
 出来るようにした。写真は28.8MHzを実装。



3)緩衝増幅部


4)ファイナル

※Finalは500mWクラスとしては定番?の
 2SC2053。定数が決まるまでに
 いい加減な試行錯誤で4個も壊して
 しまいました。


5)LPF

※トロイダルコイルとコンデンサでπ型フィルタを
  3段で構成。
  後ろに見える黒いコアはファイナルTRの
  給電ラインに入れたRFC


6)MICアンプ、変調部

※MICからの音声信号は左上のTRで
 プリ増幅されます。その後、中央の
 IC(LM380)で500mWクラスに増幅。
 右側のトランスで昇圧し、FainalTRの
 コレクタに注入し変調を掛けます。

4.送信波形
1)スプリアス
REF:+10dBm,SCALE:10dB/DIV,SPAN:100MHz
外部ATT:20dB

※3段LPFの効果があったようです。
 
目標の27dBmを超えて29dBm(約800mW)程度出ています。

2)変調波形(約1KHzの正弦波を入力)
・無変調時

・50%変調時(

・100%変調時

※100%変調まで掛かることを確認しました。

5.周波数
 CH1:28.375MHz       CH2:28.800MHz


6.送信出力

※30dBm(1W)程度出ている様です。
 
7.外観
 正面

 ※右端にCH切替SWを付けました。

 背面


 天面



7.内部


※参考文献
 ・CQ誌 CQ出版社
 ・作りながら理解するラジオと電子回路 今井栄OM著
  CQ出版社

 
・手作りトランシーバ入門 今井栄OM著 CQ出版社
 ・高周波回路の設計・製作 鈴木憲次OM著 CQ出版社
 ・無線機の設計と製作入門 鈴木憲次OM著 CQ出版社
 ・LCフィルタの設計&製作 森栄二OM著 CQ出版社
 ・トコトンやさしいトランジスタの本 谷腰欣司OM著 
  日刊工業新聞社




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