PLL発振器
VXO発振器ではどうしても周波数の正確性が
いまいち。
運用する際には周波数カウンターの併用が
欠かせません。
メーカ機並とはいかなくてもせめて±1KHz
以内で動作するものが欲しいと考えました。
そこでPLL(Phase Lock Loop)発振器を作ってみました。
さすがPLL、設定周波数にほぼドンピシャです。
1時間経っても、一晩経っても周波数の変化は数十Hz以内です。
PLLを発明した人は偉い!
このPLL発振器をベースにして、トランシーバの製作を検討中ですが
課題が多くいろいろ思案中です。そろそろPICも覚えないと駄目かな。。。
1.VCO(Voltage Controll Oscillator)
・コルピッツ発振回路です。
LC発振ですのでそのままでは周波数はフラフラしていますが
バリキャップに掛ける電圧を変化させることで、
22MHz〜60MHz程度まで周波数が動きましたので
とりあえず”電圧で制御する発振器”は出来ました。
2.PLL 制御部
・モトローラのMC145163PというPLL ICを使っています。
既に廃盤品で入手に苦労しました。2100円/個でした。
・このICで基準周波数の分周生成、VCO分周、位相比較、
VCO制御電圧の出力を行います。
・基準周波数は10KHzにしました。
10.240MHzの水晶を1024分周して生成。
従って最小周波数ステップは10KHzです。
・分周比は4桁サムホールSWで設定します。
設定値が周波数になります。
3.全体状況
※1)VCO作られた信号がPLL ICで設定された分周比で分周
されます。
2)基準周波数の10KHzと1)で分周された信号が
位相比較(周波数比較)されます。
3)位相差に応じた電圧がVCOに与えられます。
4)位相差が無くなるとPLLがロックしたことになります。
40MHz(VCO周波数)÷4000=10KHz(基準周波数)
となり、周波数が安定します。
また、例えばサムホイールSWを4108に設定した場合は、
41.08MHz÷4108=10KHzとなります。
※ほぼピッタリ、40MHzです。
※参考文献 ・高周波回路の設計・製作 鈴木憲次OM著 CQ出版社 |