ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ(旅日記・・・その2)



 早朝5時過ぎに起床。窓から船外を見ても、まだ暗い。こんなに早起きをするなんてことは、はっきり言って夏休みの怠けた生活の中では一度もなかった。しかし仕方がない。眠い目をこすりながらも下船して、大阪を目指すことにした。とにかく店も開店しておらず、朝ご飯を食べるのにも困る状況である。

 JR住吉駅から大阪駅へ向かう。やはり朝が早いために、大阪駅でも開いている店もない。しばらく大阪駅構内をうろついていると、徐々に人も増え始め、店も開き始めた。そこで店に入りモーニングを食べ、10時を待つ。10時になれば、阪神百貨店や阪急百貨店なども開き始め、もう少し見て回るところも増えるのだ。さすがに、大阪駅周辺は開かれており、いろいろと見て回るところも多く、10時の開店以降なら、しばらくは飽きないでいられそうである。

 しかし、脚のほうがもたない。そこでビルの30階にある喫茶店でアイスコーヒーを一杯。30階ともなると、なかなかの高さがある。下を見ると車はミニカーのようで、人は豆粒のようだ。なんとなく周囲を見ていると、赤い観覧車がビルの上に見えるではないか。いよてつ百貨店の観覧車を思い浮かべながら、ちょっと乗ってみたいなぁ…という気分になる。しかし、結婚お披露目の会の時間が迫っているので、残念ながら断念…。

 いよいよお披露目の会へ行くために着替えなければならなくなった。スーツを持っての移動が初体験のせいちゃん。しかも、お披露目会場が飲食店なので、ホテルと違って着替える場所は提供してくれない。そこで、下校途中の高校生のようにトイレで着替えをする。やれやれであるが仕方がない。やはりスーツで行かないといけないだろう。もしも百歩譲って平服でよかったにせよ、ジーンズとポロシャツというわけにもいくまい。

 お披露目会場はアジア系の店で、中国語の講師となっている友人のお披露目の会らしい店の選択であった。久しぶりの大学の友人にも会い、語り、また、新郎の紹介のスライドで出てきた大学時代の自分たちの姿を見ているうちに、真剣な顔をして夢を語り、バカをしていたエネルギーのあった頃の自分を思い出した。まるで今が年寄りのようであるが、決してそうではない。そうではないけど、大学時代のエネルギーのようなものを懐かしく感じた。

 約2時間後、楽しく素敵なお披露目の会はお開きとなった。その後、大観覧車に乗ろうということになった。例の赤い観覧車である。せいちゃんは好奇心旺盛の珍しい物大好き人間なので、大乗り気で観覧車へ向かった。乗り込んでしばらくは良かったのだが…ここで自分が高所恐怖症であることを思い出すのが、せいちゃんの愚かなところである。ゴンドラが90度くらいまで上がった所から、下を見るのが怖くなり、上がるにしたがって恐怖が…。少しゴンドラが揺れてもダメ…という醜態を晒すことになった。

 観覧車から下りた後は、喉がカラカラに渇いていたので、スターバックスでコーヒーを飲む。有名なコーヒーのチェーン店で、せいちゃんですら名前を知っている。そのためか、人も多かった。味どころでないせいちゃんでも、美味しいなぁ…と思うコーヒーだから、きっとゆっくり落ち着いた状況で飲めば、すごく美味しいのだろうと思う。

 さて、ホテルへ向かう。大阪城公園の近くのホテルは、部屋の窓から大阪城が見える。眼下には川が流れ、水上バスの港も見える。水上バスにも一度乗ってみたいものである。夕飯は、お好み焼きを食べに行く。有名な「千房」である。店内に入り、カウンターに座る。ビールとお好み焼き(千房焼き…1600円だが、牛、豚、有頭海老、いかなどが入った豪華なお好み焼き)を注文する。ビール片手に焼き上がりを楽しみに待つ。店員さんが焼いてくれたのだが、もちろん手さばきがいい。右手のへらは腹を使い、左手のへらは背を使う。右のへらでお好み焼きを持ち上げ、左のへらの背に乗せるようにしてひっくり返せば、不思議なくらいうまくひっくり返っている。今度、実践しなくてはなるまい。さすが職人である。お好み焼きの味も最高だった。幸せ気分である。

 満腹気分と旅の疲れ、ビールの酔いが手伝って、この日はホテルでぐっすりであった。いよいよ明日は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンである。楽しみであるが、今回の旅のメインは、あくまでも友人の結婚のお披露目の会であったことを、あらためて述べておきたいと思うせいちゃんであった。



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