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質問
答え 1.お米を炊く前に、なぜ水につけておくのですか?
おいしいごはんは、お米のでんぷん質をアルファー化(糊化)させることが重要なので、米の芯にまで充分水を吸わせることが必要なのです。夏は30分以上、冬は1時間以上米を水につけて置いてください。洗米して直ぐ炊くと、米の表面だけが糊化してしまって、熱が芯まで届かず、芯のあるごはんになりやすいからです。アルファー化とは でんぷんに水と熱を加えると糊化しますがこの現象をアルファー化といいます。ごはんを炊いてアルファー型のでんぷんにしても、そのままにしておくと次第にベータ型に戻ってしまいます。ベータ型(生のでんぷん)は、アルファー型よりも消化が遅く、うまみも落ちます。 2.おいしいごはんを炊く、火加減のコツは・・・
確かに、今でも鍋や釜でごはんを炊く時は、昔の言い伝え通りです(はじめチョロチョロ、なかパッパパッパ・・・)。鍋や釜で炊く時は厚手で深さが充分にあるものを使ってください。一番大切なことは、沸騰した時に火を細めますが(薪などでは火を引く)、できるだけ沸騰時の釜内温度を維持するようにすることです。昔のかまどで炊くと温度の維持が容易なのでおいしく炊けるわけです。沸騰後、火を細めて13分〜15分後に消火し、その後14〜15分蒸らす。 3.玄米のおいしい炊き方を教えてください。
圧力鍋で炊くのが一番よい方法です。水に10〜12時間つけ、圧力鍋で炊きます。普通の炊飯器で炊く時は、水に浸ける時間と水を少し多めにし、二度炊きするとよいでしょう。玄米の栄養素が無駄なくとれる加工玄米も市販されています。4.ごはんを鍋や釜で炊く場合、どんな点に注意したらよいでしょうか?
鍋や釜でごはんを炊く場合、その容器自体にも気を配ってください。まず、厚手のもの、そして深さが適切であるもの、フタの重いものでなければなりません。鍋、釜の容量と米の量との関係は炊き上がったごはんが、ちょうど鍋や釜の八分目程度になるのが理想的です。また、フタも重くなければ、沸騰したときに汁がこぼれ、水分の不足によりおいしいごはんになりません。薄では火加減の調整が上手にできず、加熱、蒸らしを考えると、厚手の方が数段優れています。5.蒸らし加減はどんな具合に・・・
消火しても炊飯器内の米粒の水分は不均衡なので、15〜20分そのままにしておいて、その間に米粒間の水分を均衡させることが必要なのです。また、電気炊飯器だったら炊き上がってから(消火後)もう一度スイッチを入れ二度炊きし、余分な水蒸気を除くこともコツです。蒸らし終わったら、さっくりとごはん全体を天地にほぐして余分な水蒸気を出してしまいましょう。6.もち米は、なぜ蒸さなければならないのですか?
一般に食べる(うるち米)お米のでん粉はアミロース20%、アミロペクチン80%、もち米はアミロペクチンがほとんど全部です。アミロペクチンは糊化の速度が速いので、もち米を普通に炊くと糊化した糊が炊飯器の中にまわり、全体の米の糊化を妨げ、おいしく炊けないため、熱の通りがよい蒸気を利用する蒸す方法がとられるわけです。アミロース=お米の粘りを妨げる成分。アミロペクチン=お米の粘りの成分。 7.ごはんが一粒づつ立つといいますが、どういうことですか?
水と火力と蒸らし加減の操作がうまくいった時、ごはんが一粒づつ立つのです。炊飯器の中の水が加熱されると米粒と米粒との間を通って、そこの蒸気が上がってきます。この現象で米が立ち、平均的に加熱され、急速に水分を吸収し、水がなくなった時(炊き上がり)には、米が立ったままでいます。そして俗にいわれるカニ穴ができるわけです。8.芯のあるごはんができてしまったら・・・
あまりひどくない場合は、1.8L炊きの自動炊飯器に対して大さじ2杯程度の酒をふりかけ、上下をよくかき混ぜてからもう一度スイッチを入れれば、芯はなくなります。9.残りごはんをおいしく食べる方法は・・・
簡単な加熱である程度味を取り戻せますが、注意しなければならないのは水分。加熱するときには、若干の水を加え、ラップフィルムで包むなどの工夫が必要です。
残りそうになったら、炊きたてのうちに、ラップに包んで冷凍してしまうのも方法です。電子レンジで解凍・加熱しても味はほとんど炊きたてと変わりません。 10.お米の保管法は・・・
食味を落とさずお米を保管するには、乾燥していて涼しく、日光の当たらない暗いところが理想的。米びつなどの容器の中も定期的に掃除して、乾燥させます。
11.米びつの中でお米から虫がわいてしまったのですが、どうしたらよいでしょうか?
庭やベランダに台を置き、その上に新聞紙を広げ、米をあけ、陰干をしてください。そうすれば、虫は米の中からでていきます。米の虫(コウゾウムシが多い)は、夏の暑さがきびしい時に特に発生しますので、米びつは夏に入る前には必ず清掃してください。また、毎月一回は掃除することも大切です。
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