紀州街道を歩く
泉南地区


紀州街道とは、大坂と和歌山を結ぶ街道である。

大坂三郷今宮橋(大阪市浪速区)を起点として−天下茶屋−住吉村−堺・大道(堺市)−泉大津市−岸和田−貝塚寺内町−瓦屋村(泉佐野市)[熊野街道と分岐]−信達宿(泉南市)- 尾崎(阪南市) - 深日(岬町) - 孝子 - 孝子峠 - 和歌山と続く。
泉佐野市で分岐して、熊野街道となる。信達宿(泉南市)−山中宿(阪南市)−雄ノ山峠−和歌山
このルートが紀州家の参勤交代道であり、熊野詣の道であった。
よってこの泉南地区では、紀州街道と呼んだり、熊野街道と呼んだりしている。
近年、ウォークラリーの道として整備されている

信達宿本陣跡 徳川家参勤交代時の本陣跡−日頃は非公開
長慶寺 紫陽花寺とも呼ばれている。
古代史博物館 国史跡 海会(かいえ)寺の博物館
国史跡 海会(かいえ)寺跡広場 大化の改新の頃に出来た寺、9世紀には消失
梶本さんちの野田藤 (花のギャラリーへ) すばらしい藤で有名
岡中鎮守社 (大阪みどりの百選へ) 樹齢数百年の「岡中の楠」 で有名


SPOT 信達宿本陣跡                       
紀州徳川家が参勤交代で江戸に行くときの宿であった。
和歌山を出て、難所の雄ノ山峠を1500人位の行列で移動する。和歌山から大した距離ではないが一泊目である。
15代当主の角谷(つのや)隆さんが、分かりやすい説明をやってくれる。
日頃は非公開。近くの「ふじまつり」に合わせて公開してる。入館料 100円
 ホームページ
提灯は新調したらしい 表は記念写真コーナー。絵は吉宗候
主屋 中庭 牡丹が咲いていた
前栽(せんざい) 説明する角谷氏
狩野探幽作 三幅対の掛け軸 真ん中は寿老人 那智瀑布図 野呂介石 筆
本陣全体図
1043坪。赤色部分は明治4年に村に売り渡した。
上の部分は、現在住宅地、下の部分は公民館。
残り605坪は角谷(つのや)家が今も住んでいる。
本陣屋敷絵図
矢印の所が紀州候の寝室。
手前の4室を籠から降りることなく、部屋まで直行。
食材は元より、食器、寝具、風呂、トイレ等すべてお持込である。

SPOT 長慶寺
真言宗御室派。山号は金泉山。724年行基により創建、聖武天皇の勅願寺。
1577年 - 織田信長の根来寺攻めによる兵火を受け観音堂以外は焼失。
慶長年間 - 現在地へ観音堂を移築し豊臣秀頼によって再興。寺号を当時の年号を逆にした長慶寺と改める 。岸和田藩主岡部氏の菩提寺。
仁王門前の100段の石段脇に植えられた紫陽花が見事で、紫陽花寺とも呼ばれている。
紫陽花については、2008年に再訪した

長慶寺からの眺望
右が関空、左が淡路島。鐘楼予定地からの眺めは絶景。夕日が素晴らしいとのこと。是非見に来たいものである。
ボランティアのガイドさんは、大阪で有名な夕日の3つの内の一つ(?)と言っていたが?。
花のギャラリー 長慶寺
あじさい 長慶寺 泉南市 2012.6.
長慶寺の秋 泉南市 2012.12
あじさい祭 茶会お接待 長慶寺 泉南市 2014.6



入り口 この階段はちょうど100段ある
昔は、この階段は真っ直ぐで本堂も見ることが出来たと、散歩中のご近所の方が教えてくれた(本当??)今は微妙にずれています。男女それぞれ厄年の段数で拝むといいらしい。表示はしてないので自分で数えてくださいとのこと。
仁王門 仁王
仁王 少し優しい? 本堂
枯山水庭園 三宝塔(三重塔) 2004.10完成
塔の基壇部分 鐘楼が建築中
前回往訪時は基礎工事が終わったところで、トップの写真の眺めを見ることが出来た。
開山堂(多宝塔) 納骨堂
納骨堂 龍の彫が素晴らしい石灯籠
中国からの輸入物。設置して1週間程らしく説明板はないが、世界に5個しかないという、ボランティアのガイドさんの説明でした。
枯山水庭園から 砲弾型石碑 「尽忠報国」
「尽忠報国」は戦前には、戦争鼓舞のスローガンだった。泥の中に隠されていたのを2006.10に発見。
碑文墨書の「陸軍大将林銑十郎」は、第33代内閣総理大臣。今は戦争のない平和な日本を築くことを願う碑である。


SPOT 古代史博物館
国史跡 海会(かいえ)寺跡の前にあり、遺跡の出土品の展示や海会(かいえ)寺跡の説明パネルがあります。日曜日は基本的に閉館してますが、たまに開館してます(笑)スケジュールはホームページで確認してください
ホームページ

外観 相輪 海会(かいえ)寺の五重塔
出土品を元に復元した模型
展示室内 展示室内


SPOT 国史跡 海会(かいえ)寺跡広場
何故この場所に、こんな大きな寺が必要だったのか?そして消失した後、何故再建されずに歴史に埋もれてしまったのか?
この地が、畿内のはずれ紀州への道であったことは、その後紀州街道がここを通っていることでも分かる。まだまだミステリーである故に楽しい。
入り口 伽藍配置のモニュメント
配置は法隆寺と同じ。
回廊の礎石 塔の基壇から講堂跡地


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