みなさまのおたよりより * #13letter

VOL.36表紙

このページでは、フリーペーパー「献血劇場」VOL.36に寄せられた読者のみなさまのおたよりのなかから、ごく一部をご紹介いたします。

>> 献血劇場 VOL.36 に掲載の記事内容

2000.09.14.letter

#13 * 福島市のなるさん(26歳)より

今回も楽しく拝見させていただきました。 「恋」という言葉でわたしがまっさきに連想するのは、木島始「恋のなりふり」という詩です。高校のとき、合唱部だったわたしは、この詩を女声合唱でうたいました。 「捨てられた女の心は焼けただれます」・・・こんなドロドロした歌詩、17の小娘のぶんざいでうたっちゃっていーものかと当時は思ったものです。でもいま思うと、やっぱりこのうたは、無知で成熟しきってない少女だったからこそうたえたのかもしれません。疑似体験や想像でしか語れない真実もきっとあるんだと思います。このうたをうたってる間、「悲劇のヒロイン」になることができてたのしかったです。シアワセであればあるほど不幸をねがってみたくなったり、少女の欲望ってホントに不条理で底がなくって奇妙なものです。 パソコン買ったので、さっそくweb-siteにもアクセスしてみました。これからもますますステキな情報をお願いします。

点滴堂より

なるさんにはVOL.37の「雨の日の女」についても、次のようなご感想をいただきましたので、ここであわせてご紹介させていただきます。 「合唱をやっていると、いろんなことばと出会い、そのたびに「声」についてしみじみ考えさせられます。活字にとじこめられて死んでしまっている「ことば」を「声」にして新たによみがえらせることはとってもスリリングでわくわくしちゃいます。だけど、ほんとうにステキな詩って、メロディがつけらていなくても、リズムを、声をかくしてる・・・そんな気がしますね。」 そういえば木島始さんは、創作詩や絵本についての著作のほかに、ラングストン・ヒューズのブルースそのものといった感じの詩を、ステキな日本語に翻訳したお仕事でも忘れることのできない詩人。17歳の少女に深い真実を感じさせてくれる詩のステキさって、やっぱりリズムと声をかくしている言葉だからなんでしょうね。 「無知で成熟しきってない少女だったからこそ」歌える世界観、それもほんとうにそうだと思います。たとえば、"Ripple30"に掲載の稲村光男作品「裏窓」は、浅川マキ(このひともラングストン・ヒューズの詩をよく取り上げてますね)のレパートリーだった寺山修司作品のイメージ・イラストとして描かれたものですけれど、「裏窓からは川がみえる / 灯りを消せば未練も消える / 裏窓からは別れたあとの女がみえる」って、やっぱりドロドロした歌詩の情景を描くにあたって、語り手をセーラー服の少女として登場させているのも、そんな世界観に感じられたからなのかもしれません。

関連ページ→ 雨の日の女#37 ◆中上健次「千年の愉楽」



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