玉川峡(紀伊丹生川)を守る会会報

玉川峡

55 20037 10

代 表  石神 正浩

TELFAX 0736-38-2601

事務局  木ノ本 豊

TELFAX 0736-36-0660

大滝ダム・白屋地区地すべり危険!

奈良県川上村にほぼ完成した大滝ダム湖への貯水試験により、ダムサイト上流右岸にある白屋地区では地割れ現象が起きています。

6月8日、会のメンバーが白屋地区住民の懇切丁寧な案内を受けて、現地見学したところ、道路や民家の中にまで、地割れや亀裂が走り、家は傾き、今にも大きな地滑りが起こりかねない最悪な状況になっていました。
 国は不必要な巨大ダムを作ったがため、自然環境を破壊しただけでなく、住民の貴重な財産や尊い生命まで危険な状況に追いやっています。これこそ、巨大ダム建設にともなう弊害の典型というべきでしょう!
 事業の責任者である国土交通省は、至急に住民の心配を完全に取り除くため、緊急な対策を今すぐに講じる必要があります。また、現在、開催中の「紀の川流域委員会」はこの問題を第一に取り上げ、事なかれ主義で腰の重い国土交通省に具体的な解決策をしっかりと提案すべきだと考えます。別紙の通り、当会からもこの件を含めて「お願い書」を提出します。

当会は「紀の川は一つ」という立場から、紀の川の上流部でおこっている問題に対しては、地区住民の考えを第一にしつつも、同じ川の流域に住むものとしてできうる限り支援していきたい考えです。

白屋地区の問題については、すでに、大阪市立大工学部の高田直俊先生が古くから関わっており、ダム建設前から危険なことを指摘してきました。別紙に高田先生の報告がありますのでぜひご覧下さい。

    ★7月28日(月)PM1時から 「紀の川流域委員会」 ★ ★ ★

     JR和歌山駅前 「JA会館」にて

当日は白屋地区のことが報告予定です。多数、傍聴につめかけましょう!

7月〜8月の活動予定

★★7月27日(日) 里山保全作業★★

   AM9時半 橋本駅集合

   竹林の整備をしています。ぜひあなたも参加され、ともに心地よい汗をかきましょう!昼食はこちらで用意いたします。

   連絡先 野中雅弘 0736−54−3188

★★8月24日(日) 「玉川峡アユまつり」★★

    AM9時半 橋本駅集合 少雨決行

恒例の玉川漁協の「網入れ」の日にあわせて実施します。会で1区画買い受け、そこで取ったアユを焼きながらバーベキュー大会をします。参加希望の方は事務局まで申し込んでください。どなたでも参加できます。子どもさんの参加もOKです。

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<会員のCMコーナー>

カフェギャラリー「藪椿(やぶつばき)」

7月19日よりオープン

〜〜堀江よう一先生の「水彩画展」同時開催〜〜

 副代表の新田綾子さんが、このたび橋本市内の恋野の民家を改造してすてきなカフェギャラリー「藪椿」をオープンします。文化施設の少ない町で、きっと憩いのオアシスとなることでしょう!

オープンを記念して、会の絵葉書でおなじみの堀江先生が「水彩画展」(7月31日まで)を同時に開催されます。一度足をお運びなさってください。

特集  白屋地区の状況  

高田直俊氏(大阪市大工学部教授)

(この記事は、「脱ダムネット・関西」(6月27日)に載せられたものを、高田氏の了解で当会報に転載させていただきました)

現在水位は一定に維持されていますが、地割れ、石垣の隙間の増加、石垣の石の落下、畑の陥没孔の増加、家屋の変形などは確実に進んでいます。家屋の1軒は7メータの敷居長さに対して14cmも川側が沈下して住める状況でなくなりました。委員会は水位上昇停止前のデータで、一旦判断を示しましたが、その後の変状の進行は大きく、データ不足の上での判断であったことは明らかです。この地盤は深い深度まで風化が進んでおり、以前から家屋の変形かあり、沈下したがっている地盤ですので、斜面の一部が水没した刺激によって、喜んで沈下したわけです。
 このような変状の観測はなされていますが、斜面全体がどう動いているか、大きく滑る方向に動いているかは観測されていません。唯一のボーリング孔を利用する傾斜計の観測データはおかしな観測データでほとんど使い物になりません。地表面に設けた伸縮計も局部的なひび割れの進行を捉えても、全体的な変形を捉える配置になっていません。GPSによる全体の変形観測、傾斜計による変位観測、滑る原因の一つである強雨時の浅い地盤の地下水位観測(普段は水がないが、強雨時に急上昇する)などの観測を勧めました。
 ダムの水位を下げるために(豪雨の襲来に対しても)、1ヶ月後に上流の学校跡地に出来る仮設住宅への全戸仮移転が決まりました。この後水位を下げると、少なくとも現在と同じような(より大きいかも可能性あり)変状が進むはずです。   

しかし、ダム供用時には、現試験湛水時と比べものにならない急激な水位上昇・下降の繰り返しが日常化します。供用前に水位上昇・下降の慣らし運転が必要と思いますが、それで斜面が壊れない技術的「安全」が解ったとしても、住民の不安は解消することにはならないはずで、宅地としては「安心不足」の不適格の判断が下されざるを得なく、結局、全戸移転しかないと思っています。
 地元は、ここが危険な地区であり、ダム湖が出来ると危なくて住めなくなるとの考え、計画段階から全戸移転を要求していました。沿川の他の地区の「紛争」が次々和解する中で、最後まで要求し続けた地区です。水没地区ではないので、当時はその要求は受け入られませんでした。県や村は地元にとって何の役にもたっていません。いまも全く同じで、村は、このような「事件」をネタに、むしろ、国にたかることを考えているようです。
    
白屋地区住民が要望書提出

                地区住民    竹垣周祐 

始めまして竹垣周祐です。脱ダムネット関西に入れていただきました
今マスコミで話題になっている、大滝ダム湛水による地滑りが起きている白屋地区の住民です。不安な日々を送っております。
 3月17日頃より湛水を始め4月20日頃から畑や家の下にクラックが入り2週間程で大きく拡がってきました。
 今は家が傾き畳の上では立って居られない状態です。全戸移転を訴えて居りますが国の対応が遅く高田先生や新保さんにお知恵をお借りしております。
皆様方の応援よろしくお願いします。

以下の文面で再度、村、県、紀ノ川統合管理事務所に、全戸永住移転の要望書を提出しました。
 川上村白屋区では、大滝ダムの試験湛水が3月に始まって以来、地割れや石垣や家屋の壁などに亀裂が発生し、それらが拡大してきました。この状況により、5月にダム湖の貯水位が停止されましたが、その後も、地盤面や石垣のひび割れが新たに発生し、家屋では基礎が沈下したり傾いたりと倒壊する危険性を専門家から指摘されています。
 地盤工学の専門家は、かなりの対策工がすでに実施されたにもかかわらず試験湛水における50%貯水量で、白屋がこのような危険な状態に陥ることは、白屋区の地盤が当初(昭和56年)国の報告書で考えられていたよりも弱く、潜在性地滑り地で、ダムが運用されたときの日常的な超水位の上昇・降下に、この急傾斜地が居住地として耐えられない不敵挌地であることを指摘しています。
 又、7月2日に現場を調査した国土交通省が設けた大滝ダム白屋地区亀裂現象対策委員会の渡委員長も、地盤沈下と倒壊の危険性を示唆しています。
 以上の現実をふまえて、全住民総意の決議をもって、再度、全戸永住移転を強く求めます。                


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