カブトムシと私
私はカブトムシなどの昆虫は嫌いではない。むしろ好きだ。 しかし一時期嫌いになったことがあった・・・。 私が実家で暮らしているときのこと、 あれは蒸し暑く寝苦しい夜だった。 私が布団に横になってウトウトしていると、 「ブーン、コツ、ブーン、コツ・・・・・・」 と、なにかが飛んで壁にぶつかるような音が聞こえた気がした。 半分寝ぼけながら電気をつけると、そこにいたのは一匹のカブトムシ。 「あれ、網戸を通り抜けてきたのかな」と、半分寝ぼけていた私は 何の疑問も持たずに外へ逃がしてやった。 数分後、また暗闇の中から 「ブーン、コツ、ブーン、コツ・・・・・・」 と聞こえてきた。なんだぁ、またか・・・と思っていたところに、突然 「べちっ!」 となにかが顔の上に張り付いてきた。 「∵♂Σゞ仝÷♀∬ξ!!!!!!」 といった感じで一気に眠気は吹っ飛び、 カブトムシ片手に考えること数十秒、ピンときた私は 玄関へダッシュ、そこで私が見た物は、 「開けっ放しの、弟の昆虫採集のカゴ」 あんにゃろう、閉め忘れやがったな・・・ よく見るとカブトムシのメスとクワガタも靴のそばをのそのそ歩いている。 とりあえず顔面ダイブを喰らわせてくれたヤツと、その2匹を捕獲。 カゴの中に残っていた1匹とあわせて、4匹をカゴのなかへ封印。 しかし記憶を辿ってみると、弟は7,8匹カブトムシやクワガタを保有してたはず。 一匹は寝ぼけながら外へ逃がしたので、それをいれても、 まだ2、3匹はこの家の中を自由に徘徊していることになる。 結局その日は、クーラーをつけていたためドアを閉めていた 親の部屋へ避難、訳を話してそこで寝た。 次の日の朝、私より早く起きた母が、廊下と玄関で 1匹ずつ捕獲したらしい。被害にあったのは私だけのようだった。 弟は私が1匹外へ逃がしたことに文句を言ってきたが、 張本人は自分だと理解したようで結局まるくおさまった。 あれからしばらくは、寝るときになんかやな感じがした。 なにかが顔面に張り付いてくるかと思うと・・・ この話はノンフィクションです みなさんも虫カゴの閉め忘れには注意しましょう。
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