ゴキブリと私
私はゴキブリが嫌いだ。好きになったことなど一度もない。 特に空中をダイブするゴキブリは最悪だ。 しかしヤツラは現れる。私をあざ笑うかのごとく・・・。 あれは確か実家の近所で、家を建て増しするとかいって、 古い家を取り壊していたときのことだった。 その日からだった、ゴキブリの出現頻度が異常に増えたのは・・・< 夜中に水を飲みに台所へ行くと、 自分以外の何かの気配を感じる、 いやな予感がしてあたりを見回すと、テーブルの足のところにヤツがいる。 はえたたきを取ってくるとその間に消えている。 ヤツのせいで、なんとなく蛇口の水を飲みたくなくなる。 外から家に帰ってきたら、天井に張り付いていた時もあった。 自分がその下を通ったときに落ちてこられたらたまらない。 おそるおそる移動しなければならない。 そういえばこんなこともあった クーラーをつけて一家団欒でテレビを見ていたとき クーラーのあたりから部屋の逆方向に向かって、 なにか黒い物が「ひゅっ」と部屋の空中を横切った。 あれ?と思ったけど初めのうちは口に出さなかった。 弟もその時の異変に気づいてたらしく、 「ねえ、今何か横切らなかった?」と言ってきた。 そこで、何かが横切った終着点のあたりをよく見てみると、 いました、ゴキブリが。 その途端部屋の中は半パニック状態、 父がはえたたきを武器に奮闘して、 ヤツをしとめるまでには結構時間がかかった。 その後はなんとなくゴキブリにビクビクしている状態。 クーラーもゴキブリが飛び出してきた入り口という感じがして運転ストップ。 恐るべきはゴキブリ・・・。 ゴキブリはとにかくすばやい。 こちらの攻撃をことごとくかわす。 しかも逃げ足もはやく、よく仕留めそこなう。 仕留めるとヒーローになれる(別の意味で嫌われる場合もあり)。 まるで「はぐれ〇タル」のごとし ブレス攻撃(キンチョール)が有効なところまでいっしょ。 ちがうのは、できることなら遭いたくないというところ。 ついでにもう少し話を続けよう。 だれでも一度は、本やテレビなどで、 「昼間のうちに、木にミツなどを塗っておくと 夜になるとカブトムシやクワガタが集まってくる。」 という話を聞いたことがあると思う。 この話は本当である。実際にカブトムシやクワガタが集まってくる。 しかしこの話は最も重大なことを伝えていないのである。 最も重大なこととは、 「カブトムシやクワガタ以外の虫も集まってくること、しかも その比率は、『それ以外の何か』のほうが圧倒的に多いこと。」 である。「それ以外の何か」がどんな虫かは・・・ 言わずもがな、ヤツです。 この話はノンフィクションです。 みなさんも近所で建物が取り壊されたり、 木にミツなどを塗ったりする時は気をつけましょう。
昔の駄文・1のメニューへもどる 駄文のメニューへもどる 総合メニューへもどる