どうにも止まらない




ある日、夜中の午後10時をまわった頃、 のほほんと風呂に入っていたときでした。 お湯が丁度いい量になったのでお湯を止めようと蛇口を回した。 その時、なんかグニュっと変な感触がした。 例えるなら硬質ゴムが捻じ切れるような感触。 そんでもって蛇口を回し続けていったら、 完全に回しきったのにお湯が止まらなかった。 やばい、 やばい、 やばい、 やばい!!!! はっきり言って焦った、凄く焦った。 とりあえずもう一度全開まで回して、その後もう一度回してみた。 結果、やっぱり止まらない。 というかお湯の出る量が回しててもほぼ一定だった。 出続けるお湯、もうもうと立ち込める湯気。 正直いって血の気が引いた。 とりあえず風呂の栓を抜いて、対策を練ることにした。 こんな時はどうすればいいのか、ちょっと熟孝。 とりあえず管理人に電話してみることにしてみた。 一人暮らし始めてから、初めて電話する相手。 電話番号を調べて、早速かけてみた。 プルルルルルル・・・、プルルルルルル・・・、プルルルルルル・・・、 出ねえ・・・。 時計を見るともう11時になろうかと言う頃。 管理人に助けを求める作戦、あえなく失敗。 考え中、考え中・・・、 平○教育委○会の人形のごとくひたすらうろうろする。 そうだ、昔コマーシャルやってたじゃないか。 ♪水のトラブルもう安心、24時間早く行く、 なーんて感じのコマーシャル。 よし、これしかない、早速電話だ。 タ○ンページをペラペラめくる、ひたすらめくる・・・。 無い。 なぜ?ここが田舎だから? オラ田舎なんて嫌いだ、東京さ行くだ、東京でベコ飼うだ・・・。 なーんて冗談を考えていても、無常にも時間とお湯は流れつづける。 ああ、どうすればいいんだ。 これは神が与えもうた試練なのか? それともこれが世界の選択なのか? じゃぐちこわしちゃめーなのよ、めー。 もう万策つきた、背水、いや背湯の陣か・・・。 頼むからお湯よ止まれ、止まってくれ!!! 願いを込めて、そして無駄だと思いながら蛇口を回した。 ピタッ・・・・・・。 やった、やった、やった、やった。 止まったーーーーーーーー!!!!! その瞬間頭の中では、ファンファーレとクラッカーが鳴り響いた。 神様、仏様、ありがとう。 ああ、生きているってすばらしい。 翌日、管理人に電話して来てもらった。 結局その時は異常無し。昨日の夜が不思議な位に。 一応非常時のために、水道の元栓を教えてもらった。 ちなみにその蛇口はまだそのときのまま、普通に動作してます。 けどいつ再発するかは謎、爆弾かかえてます。
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