悩んで迷って
「人生は、旅のようでもあり、迷路のようでもある」 そんな言葉をよく聞きます。 個人的には本当にそうだと思います。 いろんなことで悩んだり、どうしようかと迷ったり。 複数の選択肢があれば、そのどちらかを選ばなければいけません。 その全てを試してみることはできないからです。 そして「全てを試す事ができない」故に人間は悩み、迷うわけです。 その迷いのなかで人間はひたすら考えます。 どの選択肢が最良の結果をもたらすのか? 実行する前に様々な推測、予想をたてるわけです。 そして人間は、本当に些細な事でもいろいろと悩み、迷うものです。 後から考えれば、なんでそんな事に真剣になって考えていたのか、不思議なぐらいに。 また、他人からは大した事ではない事でも、その当人にとっては重要な事もあります。 迷いや悩みに、大きい小さいなんて無いと思います。 で、私自身、日常の些細なある事で悩んだ経験があります。 米をといでいる途中で、トイレの大の方がしたくなったんです。 傍から見れば笑い事かもしれませんが、私はその時すげー迷いました。 だって考えてみてください。 ケツを拭いたすぐ後に、米を再びとぐ気になれますか? なんていうんでしょうね、なんとなく嫌じゃないですか。 微妙に共通点というか、重なった部分があるような感じがするんです。 無理矢理かっこよく表現するのなら、 米をとぐ動作とケツを拭く動作って同じベクトルなんですよ。 なんかこう、拭い去れない何かが影響するような。 もちろん最良の方法は、米をといで炊飯器にセットし終わってから 意気揚揚とトイレに行くのがベストだと思います。 ですが、そのときは結構急激に、しかも強烈に便意が来たんです。 まるで下半身がSOS信号を発しているかのごとく。 もし防波堤がリミットブレイクしたら大変です、米どころじゃありません。 素直にトイレに行って用を足した後に、また作業を続行するのも方法のひとつです。 でもやっぱり嫌です。 その米が炊き上がった後に自分の口に入るのかと思うと。 念入りに手を洗ってもやっぱり何かシコリが残ります。 石鹸で手を洗うにしても、やっぱり石鹸臭い手で米をとぐのもなんか嫌です。 これってゲームにも似てる場面ってありますよね。 あと1回戦闘すればレベル上がるけどHPとMPがギリギリって時。 宿屋泊まってその後すぐにレベルアップするとなんか嫌じゃないですか。 特にMPの方は、なにか未練というかもったいないというか。 それこそ、レベルが上がった時にHPとMPが全快するタイプのゲームだったらもっと未練が残ります。 我慢すれば宿代がうきますからね。 でもそういう時に限っておもわぬ強敵やアクシデントが待ち構えていて、 全滅して持ち金が半分になったら宿代の何十倍も損害が出るわけです。 余談ですが、前述の「レベルアップ時にHPとMPが全快」ってゲーム内では嫌でしょうね。 「なあ、そろそろ腹へったし夜遅いから宿屋行こうぜ」 「ん、お前もうすぐレベル上がってHPとMP回復するから今日は野宿」 「えー、そんなー」 なんてことがありそうで。 ・・・話を戻しましょう。 私はそのときひたすら迷いました。 上記のような損得勘定やプラスマイナスを、頭の中で必死になって行いました。 でも、その時の私はまだましだったのかもしれません。 そのとき周りに自分しかいませんでしたから。 周りにだれかいたら、その事も考慮しなければなりません。 具体的にいえば、自分以外のだれかがトイレに入ってしまうかも、 ということも想定されてしまうからです。 もし私の家に私以外の誰かがいたとしたら、 根性で便意を我慢して、米をといで炊飯器にセットするまでの一連の動作をする間 我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して さあ、いざトイレにレッツゴーってところでトイレに誰かが入っていたら大変です。 どんな立派な人間でも、どんな聖人君子でも、 自分がトイレに入ろうとしたときに誰かが先に入っていた時は 中にいる人間を少なからず憎むものです。 それこそ「中に入ってるヤツなんていなくなっちまえ」と考えるかもしれません、 たとえ中に入っている人物が最愛の人物でも。 それに、作業を中断して先に用を足した場合、 それを周りの人にみられるのはいざこざの原因になるかもしれません。 食事を作ってくれる人が米をといでる途中でトイレに行って、 そのあとすぐにまた米をとぎはじめたら誰だってちょっとマテと思うはずです。 当然、念入りに手を洗ったとしてもです。 それこそ現場を見られなくても、食事中に 「今日、米といでたらさ、急にトイレいきたくなっちゃって」 なんて話をしだしたら大変です。 家族だったら家庭崩壊、離婚の危機です。 今回の私の場合、自分一人だったのである程度これらのことは回避できたわけですが。 とにかく、今回のことで私は大いに悩み、そして迷いました。 悩めるのは贅沢なことだ、なんていう人もいるかもしれませんが。 結局私が最終的にどうしたのか? それは皆さんのご想像にお任せします。 ・・・少なくとも「防波堤がリミットブレイク」だけはしてませんが。
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