仮称わたしたちの保育施策をつくる会にゅ〜す 創刊号

これからも、会での様子をさらに具体的にお知らせしていけるようがんばりますのでヨロシクおねがいし
ま〜す。(ニュース担当:小野) 2001.02.09(金)

 『(仮称)わたしたちの保育施策をつくる会』が、2月2日(金)公立、民間の保育園の職員、保護者、
無認可園を利用している保護者などなど総勢27名ほどの参加者でスタートしました。

 この会は、昨年10月23日川崎市児童福祉審議会から『少子化の進行とこれからの保育施策』という意
見具申が発表されました。この中で、多様な保育ニーズへの対応を民間型にシフトし、今ある公立保育園
を民間委託していくことで運営費を削減していくなどの内容が打ち出されています。そしてこうした施策
が、審議会の委員に保育所の入所を希望している市民や、現在利用している市民などが参加していない中
でつくられています。
 そこで、川崎で子育てをしているわたしたちが、保育園に望む事や子育て環境について考え、行政の施
策が出来るのを待つのではなく、わたしたち自身の手で保育施策をつくってみようと呼びかけています。
 

 この日は『川崎保育のつどい』のホームページを管理している保育園保護者でもある〈りくぱぱ〉さんの
進行で、まず参加者の皆さんに自己紹介などをしていただきながら、子育てに関しての身近な問題や近況な
どを話していただいたり、会への期待などを出しあいました。『意見具申』の内容については、読み込んで
いる方もいれば、まだ読んでいない方もいました。いずれにしても、これから学習していきたいとみなさん
意欲的です。
 『施策』というと固いイメージがありますが、わたしたちの子育てをよりよくしていきたいという思いを、
かたちにしていく会ですので、難しい知識は不要です。(笑)日ごろの思いを持ち寄っていけたら、と考え
ています。ご興味のある方でしたら、どなたでもご参加していただきたいと思います。是非お気軽に、のぞ
きに来ませんか?
 

会の中で・・・例えば・・・、
□最近保育園の中での行事や署名などの活動に対して制約されることが多くなってきた。
□保護者の保育園に対する関わり方も希薄になっていて、「預ける場所」としか考えていないのでは。
□公立、民間に限らず、園によって、「トビヒ」などの対応が違うことにびっくりした。
□職員の平均年齢を保育職以外の部署で出したらもっと平均年齢の高そうな所はいっぱいありそうなのに。
□「少子化」だから・・・。ではなくて、子どもを産み、育てていける状況づくりのことを前向きに提案で
  きたら・・・。などなど話しはつきませんでした。

次回の仮称(※ 会の名称はこの時にあらためて決めたいと思います。)
わたしたちの保育施策をつくる会は 3月2日(金)午後7時より中小企業婦人会館第4会議室
(保育もあります)※事前にご連絡いただけますと幸いです。
☆ 今後は、ホームページやニュース紙面などで議事の様子をオープンにお知らせしていきます。
☆ 行政の担当者、市議会各会派へも参加を呼びかけていきます。
☆ なかなか参加できないという方は、ホームページやメール、FAXなどでご意見をどしどしお寄せ下
さい!


第1回(仮称)わたしたちの保育政策をつくる会・議事録 
中小企業婦人会館 第4会議室2001年2月2日(金)

○配布資料
・議題、HPの「わたしたちの保育施策を作りましょう」の呼びかけ、HPでの会の名称募集結果
・川崎保育問題協議会の会則、100ヶ所建設までのあゆみ、1999年度活動報告
・少子化の進行とこれからの保育施策(川崎市児童福祉審議会意見具申)
  平成12年10月23日川崎市児童福祉審議会
・川崎市児童福祉審議会第2部会 議事録より…会員作成
・川崎市子どもの権利に関する条例(案)と答申骨子案との比較表…2000.11.15
・川崎市保育事業基礎調査報告書(抜粋)
・認可外保育施設指導監督の指針及び認可外保育施設指導監督基準に関するご意見の募集について
  厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課(平成13年1月31日)
・朝日新聞記事 どう変わる保育園 (下) …2001年2月2日

○参加者:27名
・認可保育園職員、無認可保育所父母、公立保育園父母、職員、学童保育指導員、元保育士、元保護者

○保育:参加者の子ども、7人の保育をしました。

1、会を呼びかけるにあたって(保育問題協議会から)
2、開催の趣旨について(児童福祉審議会の意見具申から保育計画が策定される)資料にもとづいて説明。
    呼びかけ文の紹介、川崎保育問題協議の紹介を福元が行い、下記のことを確認しました。
・保育施策を市民レベルでつくる。(子どもの権利を保障する視点で保育の問題を考える)
・川崎市在住、在勤の方なら誰でも参加できる。(個人として参加する)
3、自己紹介をかね、参加の思い、意見具申への意見を発言。(後記参照)
4、討論
・保育政策をつくる視点で意見具申を読んで…(Yさん)  
・意見具申を読んでの発言を受けて意見交換 (後記参照)
5、会の名称について
  「わたしたちの保育施策をつくる会」に賛成が多かったが、"施策"の言葉は行政が使う言葉、という気が
  する。「保育施策」に変えて「子育てを考える」というのはどうかとの意見が出る。これに対しては、
  "議論が分散して焦点が鈍るのでは"、"「保育」を深く議論できるようにしたい"などの声も上がったた
  め、次回に、この意見を積み上げて議論をしていくことにする。
6、会の運営方法
・役割分担:ホームページは、保育問題協議会 ふくもとが担当する。
・会の代表者、書記、ニュース発行、組織、会計、会議の持ち方:月1回の開催については提案をしただけ
 で、次回に議論することにする。
・費用について:川崎保育問題協議会が持ちます。
 (第32回全国保育団体合同研究集会を取り組んだことでの還元金でまかないます)
・議事、会の内容を公開(ニュース、ホームページ等で)することについてホームページを立ち上げるとと
 もに、ニュースを発行してオープンな議論をしていく。
・参加者の募集(呼びかけ)について
  ホームページ、ニュースを使って、集まった方から周りへ、そして行政、議会各会派や市民に、広く議
 論、参加を呼びかけていく。
・次回:3月2日(金)19:00〜 中小企業婦人会館 第4会議室 (保育あり。)


♪♪♪ 自己紹介から ♪♪♪
□民生支部で保育構想を考えているので、参考にしたいと思い参加した。
□保育のつどいや組合などに関わっている。いろんな人と一緒に話したい。
□保育のつどいのホームページを担当している。意見具申は保育の中身を語っていないと感じる。ぜひそう
した事を語りあって、施策にしていく場になると良いと思う。
□いろいろな人が集う機会はめったにない。こういう保育をしたい、してほしいと話し合って保育をつく
 っていきたい。
□保育のつどい、合同研究集会などといつも同じ顔ぶれだと一部の認識だけになってしまう。多くの人たち
  に参加してほしいと思う。
□資料が読みこなせていないが、みんなに情報を流したい。
□市民案をつくる事はすばらしいと思って参加。意見具申は新エンゼルプランに添っているようだ。
  なにが原因で少子化なのか?という視点も必要と感じる。保育の問題だけではないのではと思う。
□軽い気持ちで参加。今後どう変わっていくのか学習していきたい。
□学童保育を無くす方向。保育園は最後のトリデ。市長はひどい。具体的にどうしていったらいいのか手段
  が分からない。
□公立の保育内容がよかった。父母同士で支えてきた。この具申の内容に驚いている。
□保育園を単に子どもを預ける場所だと思う人もいる。保育園と父母のコミュニケーションをどうやってと
  ればいいのか悩んでいる。
□民営化反対の署名に取り組む中で、いろいろな意見が出された。公私立ともにレベルを高めることが求
 められていると思う。
□民間、民間から公立、公立と3様の場で子どもを育てた。健やかに育てる場であってほしい。
□HPを見て参加しました。
□4月入所で申請中だが、3倍で無理と言われている。待機の問題が切実。廃園になった市立幼稚園に子育
  てセンターができたが、内容に疑問。
□幼稚園の人たちともつながりをつけていきたい。
□第二子が待機児、3月生まれはね。と言われ、今年もきびしい。フリーのライターとして子育てや女性
 の問題を書いている。「あいいく」の一時保育にお世話になっているが公立と違いがあり、勉強になっ
 た。
□認可園に無事入所できた子への施策も厳しくなってると感じる。記念写真をやめるとか…。
 父母の関わりにも問題がある。世間に伝えていきた い。私たちで政策をつくるといわれ、眼からうろこ
  が落ちた感じ。
□ミレニアムアクションに参加。意見具申はそもそも出発点が間違っていると思う。少子化からの視点か
  らしかいっていない。子どもを預ける場所としか考えていないと感じ残念。
□認可園で働いている。預けるほうも、預かるほうもおかしくなっている感がある。
□元保育士。現場から大変だという声が聞こえるが、何が大変なのか気になる。市民が施策を作ることで
 市を変えられるのではと期待している。
□待機児は増えるばかりで1300人を超えている。その中に育児休業中の方、仕事を探している人は数
 に入っていない。児童福祉審議会の具申は問題あると感じている。


♪♪♪ 討 論 ♪♪♪
◆意見具申を読んで…(Yさんより概要を説明)
・子どもに対する視点に欠けている。
・なぜ少子化なのか、この事をどう対応していくのかがない。
・なぜ民間化なのかが、コストのみを強調され結ばれている。
・民間職員が働きつづけられない理由や解決策がない。
・文脈に関連性がなく、全体に乱暴なつくりになっており、結果として唐突に公立保育園の民営化が打ち
  出されている。
・川崎の保育をどうすればいいかがない。 など

上記を受けて意見交換
■いろいろな園に預けてきた経験から、それぞれの園の欠点、よい点をみてきた。他都市からみても
  川崎の子どもに対する施策は冷たいと感じる。
■保育園で何が起こっているのか分からず、園への関わりを求めて、会長を引き受けた。園側も民営化な
  どの問題を、親が保育園に持ち込まないでほしい。という雰囲気がある。先生との溝を感じる。
  労働者としての視点を忘れるとかみ合わなくなる。
■川崎を知らない人が審議をしている。大事なことをたった7回の審議で決まるのも不自然。
■民間に変わったら、コストが下げられるのか?経費とは人件費のことをいっているが、民間にしたから
 安くなるということは、保育士が働きつづけられなくなる事。少子化対策として就労支援をしていかな
 ければならないのに逆行している。学校給食、ゴミ問題などにしわ寄せがきている。声があがりにくい
 ところがターゲットにされている。他部署の方がもっと年齢が高いと思う。
■保育内容は最も大事なこと。先生とのコミュニケーション問題もある。懇談会も一言、二言で終わり。
 ここらを良くしていくシステムを別につくる必要を感じる。重箱のスミを突っつくのではなく率直に、
 問題は何なのか考えたい。保育だけでなく、住まい、教育等も視野に入れていきたい。また、公立離れ
 があるとしたらどこに問題があるのかも検証すべき。
■二つの保育園を経験した。保育者の年齢層が広いと働きながらの苦労を分かってくれてうれしい。若い
 だけの人ではわかってもらえなかった。
■無認可園に預けていて、満足している。7時8時まで預かってもらえる。
■公立で、熱心な先生が多い。対話集会で今おきていることを寸劇にして、3回に分けて訴えてくれた。
■民営化反対の署名が回ってきた時、何が問題なのか聞いたら、園長が組合が好きでないのでいえない。
 担当になるとつらいという。良くしてくれているので、預けていることに安心しているのだが、現状と
 ギャップがある。会社から夫を早く返してほしい。就労実態との関係も切り放せない問題だ。
■広さからいえば認可園がいい。最近、園でできることや制約などが、園長が変わったらだいぶ変わってし
 まった。以前は買い物袋を下げてお迎えに行く人は、隠して、人間関係の最低のマナーを守ろうとした。
 今はお金を払っているからいいでしょう。という。 保護者と園とのすりあわせをどうしたらいいだろ
 うかと、考えてしまうことが多くなった。
■4月に入所できなくて無認可園に預けたが生活は厳しかった。その後公立園に移ると、父母の会の活動
 が多くてびっくりした。役員を引き受けたが、子どもの入院等きつかった。今は余裕が出てきて、みん
 なと楽しく感じられるようになり、良さがわかってきた。公立園で、トビヒの時、シャワーしたり、薬
 をぬってもらえ助かった。
■うちの子はアトピーがあるが、私立認可園では毎日のようにプールに入れてくれたりしていたが、逆に
 公立園にいったら、それが無くなった。アトピーは汗に弱いので困った。園によって違うのだろうか。
 問題解決のルートがほしい。
■うちの公立園では、一人、一人の保育者の頑張りを感じているが、組織としての力が発揮されていない
 ように思う。現状で安住せずにいつも前向きでないと良い保育が継続していかない。そうした 課題も
 あると思う。

以上。

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