黒のジャケット、黒のズボン、黒の革靴、黒の帽子と黒いサングラスに身を固めたのっぽとデブの白人男性二人組。それがブルースブラザース。

このKoolな二人の行くところ、必ず破壊と混乱、そしてブルースのリズムが巻き起こります。
兄のジェイク・ブルースは、太った体をものともせず、得意の連続BACK転やタップダンスで暴れまくり、大挙して追って来る警官隊やナチズム党の集団を臨機応変(無計画とも言う)な行動で煙に巻きます。仲間のバンドメンバーすらも口先三寸で言いくるめ、他人のステージを奪ってライブを敢行!ソウルフルな彼のヴォイスが劇中、止むことはありません。
弟のエルウッド・ブルースは、一歩下がってジェイクをサポートするカーマニア。歌を唄えば低音コーラスにハーモニカ演奏、独自のダンスでステージを盛り上げ、迫り来る追手は警察払い下げのダッヂ、通称「新・ブルースモービル」を縦横無尽に操って殲滅します。キレた彼は、ジェイクより過激です。

シカゴを中心に暴れまくる彼らと彼らの「ブルースブラザース・バンド」は、行く先々でブルースの達人と出会い、セッションを繰り広げます。ジェームス・ブラウン、アネッサ・フランクリン、レイ・チャールズ、キャブ・キャラウエイ、僕は知らない人ばかりでしたが(無知)、本物のブルースのスター達です。「ブルース」を知らなかった僕にも、この人達が本物だってことはすぐに解りました。
映画を見ていて、音楽に合わせていつのまにか体が動き出します。映画の流れは

ブルース→カーアクション→ブルース→カーアクション→ブルース・・・・・・

と、ひたすら山場が繰り返されますが、疲れるどころか見ている間はひたすら熱狂、終わってからもリズムの余韻が体に残り続けて、何回見ても僕は、いつまでも一人で踊ってしまいます。
明日こそ、街に黒服一式を探しに行こうっと。



back