このHP唯一の連載企画といわれていたコーナーが半年ぶりに戻ってまいりました。
 とは言っても、我らがFSSの本誌連載が再開したというわけではありません。今月号、および先月号の月刊ニュータイプ誌上におけるFSSのページの内容が、それぞれ4ページづつという少分量でありながらあんまりにも濃いために、「こりゃ読み解いておかねば、あとあと整理がつかなくなって大変なことになるわい」と思い立ったというわけです。
 ところで、どうやら無事発売されたらしい待望の本格副読本「ナイトフラグス」(9月9日時点でまだ未入手)と、突然発表された9月末発売のコミックス第10巻。皆さんお買い逃し無きよう。
 この二ヶ月の誌上でのFSSページは、ようするにその「ナイトフラグス」の内容を少しだけ公開して購買意欲を煽ろうという企画なんだと思いますが、その「ナイトフラグス」自体が第一版が予約だけですでに売り切れ、二版は10月まで待ってね・・・とはどういうことだトイズプレス!(FSS関連本の出版元。)
 まあ、怒っていてもしょうがないので、とっとといつもの読み解きに移ります。公開順とは逆になりますが、今月号から参りましょう。
 ちなみに今回は、いつものように「ページごと」ではなく、紹介されているキャラクターとその紹介文ごとに読み解きを行います。
 あと、僕のPCの辞書ソフト変更に伴って、この更新から本文の文頭が一文字下がるようになりました。読みやすいですね。(自画自賛)



エンゲージ・オクターバーSR1

 「オリジナルジュノーン」なんて勝手な呼び名で呼んでは返って混乱を招くかもしれませんが、とにかく、FSSという作品に登場するすべてのロボットの中でももっとも人気の高いMHのひとつであるジュノーンや、他のエンゲージシリーズの元になっている、最初のエンゲージです。
 ご使用中のブラウザやモニターの性質によっても変わってしまうと思いますが、このページの背景の色の塗装をされた、ここ最近発表されたMHの中ではシンプルなデザインラインを持った騎体です。(誌上でMHに対して「騎体」という言葉が使われているので、ここでもその言葉を使います。)
 乗り手はアルル・メロディ・フォルテシモ4。魔導大戦ではハスハの旗騎として活躍してしまうのだそうです。
 連載の休止間際に、ハスハのMHが本格的な戦争に向けて重武装化していることが読み取れる記述がありましたが、それらの中に立つこの華麗な騎体はひときわ冴えることだろう、と記述されています。
 ジュノーンのシリーズはみんなそうですけど、二の腕が美しすぎます。


アルル・メロディ・フォルテシモ4

 上記のエンゲージSR1のヘッドライナーです。
 それぞれほんとに見目麗しいコーラスの暴風三王女のお一人で、パートナーは・・・誰だっけ?
 特別に新しい衣装というわけでもなく、連載に登場したときのペルシャの王女様のようなひらひらのいでたちです。
 この方、まさかコーラスの敵になると知っていてハスハに入ったわけではないんでしょうが、結果的には自分の出身国の軍勢と戦うことになります。まともな神経なら出撃拒否も辞さないんじゃないかと思うんですが、確か、彼女の行動原理は、コーラスの存在するロンド大陸の剣技の強さをを世に知らしめるコトだったはずですから、自分が勝てばそれでよし、負けたら負けたでコーラス軍の強さが証明されるんだからそれでよし、といったところでしょーか(まったく間違っているような気がしますが)。


セイレイ・コーラス王女

 コミックス三巻にもちらりと登場していたコーラスの王女様です。現コーラス国王であるコーラス4世の実の姉にあたるわけですが、見事なヤンキー家出娘に育っております。
 それにしても、なんと可愛い方でしょう。僕、彼女に完全にまいっております。降参です。
 騎乗するMHは先月に公開されているエンゲージ・オクターバーSR3です。
 魔導大戦の中では、どうやら彼女はどこかの軍勢に属するのではなく、目に付いた強そうなヤツに喧嘩を吹っかけたり、戦争の最中に突然現れてど真ん中に飛び込んで来たりするというとんでもなく無茶な役回りのようです。ああ、ヤンキーの心意気。
 ところで、何度でも言いますけど、彼女は可愛いです。衣装も大変にすばらしい。
 淡い緑色の生地が体に密着した上半身部分のデザインと、フレアスカートのように広がる下半身部分。白いロンググローブに、やっぱり白い膝までのハイヒールブーツ。腰までの短いマントを背にまとい、額に紋章のついたティアラを巻いて・・・あっ!
 このデザイン、「セーラームーン」ですがな。
 くしくも、セーラームーンの育ての親と言われる幾原監督と永野氏は最近異様に仲がよろしいわけで、なんだかそこらへんからデザイン原案を持ってきたのでは、などと考えてしまいます。
 しかし、セーラー服のイメージはすっかり払拭されているあたりが流石です。あえて挙げるなら、パレードのバトントワラーのようにも思えます。
 まあ、衣装の元デザインに予想がついたからといって、バトンならぬ細身の日本刀を手に持って、何者かを睨み付ける彼女のりりしいイラストの前に僕がへろへろになっているということには、何ら変わりはありません。


マロリー・ビュラード・ハイアラキ

 今回はじめて御三方並んで登場された暴風三王女のトリをつとめられますのは、これまた物騒な名前をお持ちのマロリー様です。初めて家系図に名前が出てきたときにはマロリー・マイスナーだった方ですね。
 この方、紹介文に目ん玉飛び出るような記述が満載です。
 まず、ボード・ビュラードの実の妹であり、名前を見ればわかるとおり剣聖「ハイアラキ」の名を継いでいて、ルース家の長女で、コーラス・マイスナー家のMH(エンゲイジMK2)とファティマ(モンスーン)を持ち出していて、魔導大戦ではアイシャと合流してアイシャの「フレーム・ハカランダ」と自分のMR2並べて大暴れするんだとか。な、なんだそりゃ。
 三王女の中では唯一の黒髪で、服装も派手な先の二人に比べてシックな忍者ルック、おまけに履いている靴も二人のようなハイヒールではありません。三人は手に持った剣もそれぞれで、アルルは光剣、セイレイ様は空色の鞘の日本刀、マロリーは朱色の鞘の二本差です。
 それにしても気になるのはこの三人の人間関係です。三人が三人ともそれぞれ異なる立場で魔導大戦に参加するみたいですし、今は「三王女」なんてセットで扱われてますけど、連載に登場したら意外とお互いに憎みあっているような剣呑な関係だったりして。


ファティマ・モンスーン

 コーラスの”デカダンスタイル”のファティマスーツに身を包んだ紫色の髪のかわいこちゃんです。
 マイスターは不明。最近わさわさと登場した新しいファティマ達と同じく、詳しいことはとにかくわかりませんが、元々はマイスナー家のファティマだったそうですから、間違い無く立派な銘があることと思います。ダイオードとか、このあたりのファティマの設定のために、過去のファティマ・マイトにもそろそろ焦点があたるのかもしれません。
 MK2の専属ファティマでもあるようです。


エンゲージ・オクターバーMK2

 ものすごくシンプルなデザインが返って力強さを感じさせる白灰色のMHです。エンゲージシリーズに限らず、今まで公開されているすべてのMHを見比べても、このMK2が一番シンプルな装甲形状をしているように思います。
 SR1と比べてみると、脚部、特にふくらはぎの形状の違いが目に付きます。建造された時点で、運用目的が違ったのかもしれません。(MHは原則として全天候・全地形対応の兵器ですけど。)
 もちろんヘッドライナーはマロリーです。

 ふぅ。やっと見開きひとつ分終わりました。ああ、東の空が白んでいます。
 今日中に完成しますように。


ファティマ・チャンダナ
ダイ・グ・フィルモア新皇帝
V・サイレン・プロミネンス


 このページの三キャラクターは騎士とファティマとMHが揃いになっているので、まとめていきます。
 登場以来、ずっとスカートファッションを続けているダイ・グ新皇帝君、以前に同誌面で線画で公開されていためちゃめちゃワイルドなファッションで登場です。
 その服の色と、チャンダナのプラスティックスタイル・スーツの色は、MHプロミネンスと同じ鮮やかなオレンジです。ドリームキャストカラーです。多分関係ないですけど。
 それにしても、クリスティンのネプチューンがカブトムシで、このプロミネンスがクワガタということなんでしょうが、なんとも勇壮な前立てをつけたMHです。
 紹介文の記述によりますと、その二騎の皇帝騎を、四騎のアルカナ・サイレンに率いられた六十騎以上のサイレンB・C・D型でガードするんだとか。さらに、元剣聖の慧茄とクラトーマ(レーダー王からもらったのかな)が、最新型MH「重帝騎ファントム」を駆って参戦するとのこと。「この布陣を崩すことなど絶対に不可能であろう。」はい、そりゃ不可能です。
 それにしても慧茄さん、少し前まで騎乗するMHが決まってなかったようでしたが、まさかフィルモアの新型に乗って現れるとは。しかも、人間なのにプラスティックスタイルの服を着て登場なさるとか。元気なおばあさんです。
 他にも、チャンダナの戦闘能力に関する記述とかいろいろ気になるところがあるんですが、見逃せないのは、ダイ・グのところにある「魔導大戦では若い騎士が一堂に会するため、接触も多く起こる。このフィルモア皇帝が前ページのヤンキー娘を食事に誘ってもおかしくはありません。」なるトコロ。むきー、セイレイ様に近づくなー!と早くも嫉妬モードに入っておりますお見苦しくてすみません。
 とにかく、魔導大戦はフィルモアがハスハに大侵攻を仕掛けるところがいきなりの見せ場なわけですから、この新皇帝の言動はストーリーの重要な要素に鳴っていくことは、間違いが無いのであります。


ファティマ・アンドロメーダ
MH・姫沁金剛


 IME98って便利ですねぇ。読みのわからない漢字をマウスで書いて検索できるなんて。「沁」の話ですけど。
 このMHの名前はきしんこんごうと読みます。ファティマはアンドロメーダ。ヘッドライナーは言わずと知れたクラーケンベール・メヨーヨ大帝です。
 別名はフランベルジュ・テンプル。テンプルと付くくらいですから設計はDr.ダイアモンドです。わ、名前に金剛って入ってる。こりゃよっぽどの自信作ですね。デザインは釣鐘と観音像だそうで、アンドロメーダのサリーのようなプラスティックスタイルとあいまって、全体的にインド風に仕上がっています。インドには釣鐘は無いでしょうけど。
 MHの装備は、左手にまんま釣鐘の形のシールド、右手には幅広のだんびらを下げております。今回紹介されているMHは、すべてこの「左手に盾、右手に剣」の装備です。きっと、ほとんどの騎体は連載に登場してもこのまんまの装備でしょう。そのヘッドライナー達は皆、実用性より見た目を重視して、なお苛烈な戦場で生き残れる騎士ばかりですから。


最近の美奈子さん

 ページの左上の方に活字と写真で構成された囲みがありまして、その中で先月号のFSSページにて彗星のように現れたファティマ美奈子・3D”氏”の近況報告が、どうやらご本人によって語られております。
 某有名ネットRPG2にはまりまくり、外見上の問題でレザーアーマーより上の鎧をまとわないソーサレスを操って、ディアブロやメフィストを瞬殺して遊んでいるそうです。
 バトルネットをやっていると「美奈子」さんにお会いすることもあるみたいで・・・やろうかな、PCも新しくしたことだし・・・。
 は。
 FSSの話題に戻ります。



ページ最後の小さな囲み&まとめ

 「ケサギ達のガスト・テンプル」
 「ユーゾッタのヴァイ・オ・ラ・エンプス」
 「錫華のハープーン・テンプル」
 「フェードラC(ツェー)」
 「ウラッツエンの兄、ダッグナートが駆るラインシャル・ヒューメトリー」
 ページの最後になって、いきなりこれだけの数の、いままで見たことの無い、ほとんど聞いたことの無いMHの名前がぽんぽん出てまいりました。そして、僕はひとつの不安に襲われたのです。
 ページを戻して確認してみると、他にも
「アイシャのフレーム・ハカランダ」

「慧茄の重帝騎ファントム」
なんて未知の名前も出てきています。
 僕にとりついた不安それは・・・「ひょっとして、それらの新しいMHは、『ナイトフラグス』にも載ってないんじゃないだろうか」というものです。
 「ナイトフラグス」が発売になったのは、予定通りならばつい数日前のこと。それを手に入れ、まるでもう、自分は魔導大戦におけるすべてを知ってしまったのだという満足感に微笑むファン達を、地獄の闇へ突き落とす、「まだあんたらに見せてないデザインはごまんとあるんだよ〜」という作者のふんぞり返った笑い声が、なんだか誌面の向こうから聞こえてくるような・・・。冒頭に書いたとおり、僕はまだそれを手に入れていませんから、これらのことは憶測に過ぎません。しかしながら、もし、僕が予定通りに先にそれを手に入れており、そのデザイン郡の圧倒的なボリュームにもみくちゃにされ、自虐的な快感を味わいながら「へっへっへ、これでマジャスティックスタンドもどーんと来いじゃ〜」とうすら笑っていた矢先に、そんな「未知の名前の群れ」を目撃してしまったとしたら・・・
 ど、どうなんでしょう。どなたか、もう「ナイトフラグス」を入手された方はいらっしゃいませんか?教えてください、どうか。ハープーン・テンプルはそこにいますか?フェードラCは何色のMHなんですか?

 恐れおののきつつ。
 いきなりですが、本日の更新はここまでにしとうございます。
 ここまでさんざオチにむけてのネタ振りをしてまいりましたが、体力、および時間的に限界が来てしまいました。
 「読み解け先月のFSS」は、9月10日分の更新にてお楽しみください。


 中途半端で切ってしまったので、なんだか、月に代わってお仕置きされそうです。


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