日本のマンガ文化の凄いところは、今現在、漫画家、編集者、出版社の不断の努力と市場の強力なニーズによって、優れた作品が湯水のように作られ続けていることです。
たとえ読後につまらなかったと思うような作品でも、ほとんどのマンガは読んでいる間は没頭させてくれます。途中で読むのが嫌になるというマンガは、そうはありません。これは、娯楽としての送り手の水準が非常に高いことを表しています。
また、業界全体に常にチャレンジャブルな姿勢があり、それを評価するのも訳知り顔の批評家ではなく、市場です。面白い作品は市場が正当に評価して売れ、つまらない作品はどんな権威が後ろにつこうとも排除されます。
これほどまでに健全なエンタテンメントの市場は、世界に類を見ないのではないでしょうか。読者が楽しめるものでなければ、どんなにCMで煽ってもマンガは売れないのです。
さらに、紙、ペン、インク、印刷技術、簡単な編集と流通のノウハウ、など、比較的単純な道具と技術によって再現が可能であるというところも、経済的、文化的に優れています。
ただし、それらの設備が整っていても、作り手の「才能」という要素が無ければ、マンガは成立しません。そして、日本はその「才能」とそのための努力、そしてそれらを生むための風土において、世界のあらゆる国を圧倒しています。日本の子供は、必ず一度はマンガ家になりたいと思うものです。また、マンガ家になれなかったほとんどの日本人は、マンガ市場の消費者になり、厳しい視点でマンガ文化を支えます。

このコーナーでは、面白いマンガをいろいろと紹介するのではなく、僕が好きでしょうがない作品、またはマンガを取り巻くあらゆる現象についての、掘り下げを行っていきたいと思います。
面白いマンガは市場にいくらでも溢れていて、すでに皆さんお気に入りの作品がいくらでもあるでしょう。無いという方は、本屋さんのコミックコーナーに行って10巻くらいまで続いているマンガの1、2巻を買ってきて下さい。どんなジャンルものでも、まず間違い無く面白いです。
よって、ただ「面白い」と感じたものを扱っていたのでは、HP容量がいくらあっても足りませんから、狭くふかーく作品を論じていこう、というわけです。


●「ファイブスター物語」は、SFマンガの最高峰であり、「三国志」や「ファウスト」と肩を並べうるような絶対的な面白さを持っている。 (99年8月11日)
  • 初心者置き去り!深読みFSSその一 (99年8月25日)
  • これからのMH (99年9月22日)
  • 4ファッティスについて (99年11月8日)
  • 定例化決定・読み解け今月のFSS12月号 (99年11月9日)
  • 読み解け今月のFSS1月号 (99年12月9日)
  • 読み解け今月のFSS2月号 (00年1月7日)
  • 読み解け今月のFSS3月号 (00年2月9日)
  • 読み解け今月のFSS4月号 (00年3月25日)
  • 読み解け今月(&先月)のFSS10月号 (00年9月9日)
  • 読み解け今月(&先月)のFSS10月号の続き (00年9月10日)
  • 読み解け今月(&先月)のFSS10月号の続きの続き (00年9月13日)
  • 読み解け今月のFSS2001年2月号 (01年1月9日)
  • 本格再開・読み解け今月のFSS5月号 (01年4月9日)
  • 本格再開・読み解け今月のFSS5月号の続き (01年4月11日)

  • 読み解け今月のFSS6月号 (むにゃむにゃ)
  • 読み解け今月のFSS7月号 (01年6月8日)
  • 読み解け今月のFSS8月号 (01年7月12日)
  • 読み解け今月のFSS9月号 (01年8月21日)
  • 読み解け今月のFSS10月号 (01年10月9日)

  • 読み解け今月のFSS11月号(行方不明)
  • 読み解け今月のFSS12月号 (01年11月9日)

  •   (謎の空白期間)
  • 読み解け今月のFSS4月号 (02年3月9日)


  • ●「超人ロック」は、大河マンガの醍醐味をこれでもかと教えてくれる。 (99年9月9日)
  • 連邦と帝国 (99年9月9日)
  • 超人ロック入門 (00年2月11日)


  • ●「赤ずきんチャチャ」の完全なる世界。 (99年12月2日)


    ●「キン肉マン」の中には、語られるべき熱い戦いが確かに存在する。 (99年12月24日)(クリスマスイブになんでこんなもん更新してるんだろう)


    ●「キャンディ・キャンディ」を読んだことがありますか。 (00年1月10日)


    ●「最狂超(スーパー)プロレスファン列伝」は人に奨められない。 (00年1月17日)

    ●「スラムダンク」って、どうしてこんなに面白いんだろう。

    ●士郎正宗について語るのは、あまりにも難しい。


    以下、いろいろ続く。




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