2011年5月号 第303号

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― 「思い切り」の功徳 ―

odousi-photo ■長田大歓組所属の横田裕子さんを紹介させていただきます。

■横田さんは22年前の平成元年に同じ職場で働いていた故・中原栄子さんにご信心を勧められ、家族は念仏の宗旨でありながら思い切って佛立宗に入信されました。

■この22年間に青年会会長だけでなく婦人会のご奉公も含め香風寺全般のご奉公もイヤな顔ひとつせずに、積極的にご奉公をされております。

■ご奉公の幅が広くなるのと並行して御弘通御本尊から護持御本尊へ。そして御尊像をお迎えし、このたび立派な御戒壇を建立されました。

■実は数年前に体調を崩し、病院を通いながら体調管理を心がけて、やっと本調子に戻ってきたところ、掛けていた保険から思わぬお金が入ってきたので、思い切って御戒壇を求めたそうです。

■この度、御戒壇を新しく建立されましたので、早速お助行をさせていただきました。

良鳳 本当に素晴らしい御戒壇ですね。おめでとうございます。

横田 ありがとうございます。 おかげさまで無事にお迎えすることができました。

良鳳 先月(3月)に「お講師、まとまったお金がおりますので御戒壇を建立させていただこうと思うのですが・・・」と相談されました時、「いよいよだな」と思いました。
というのは、今までは長女という立場でありながら、ご家族の宗旨に属さないで一人で部屋に小さなお厨子に御本尊をおまつりし、御尊像をお迎えして頑張ってこられたのですが、昨年からはお母さまをお寺にお連れされたりして、徐々にご信心に導こうとされてきました。
そして、いよいよ横田さんの部屋ではおさまりきれない御戒壇をお迎えするわけです。
当然、お母さまの了解を得なければ無理ですものね。

横田 それがなかなか言えなくて・・・。
美穂さんに京都の平田さん(仏具店)に一緒に行ってもらって、決めたその日の夜に母に言いました。
実はこれほどの御戒壇を購入させていただくつもりはなかったんです。
予算もこの御戒壇の三分の一くらいのつもりだったのですが、美穂さんが「これがいい!」と仰ってくださったこの御戒壇を見たらどうしても欲しくなってしまったんです。結局、この御戒壇に合うお道具類などを求めたら、大幅に予算がオーバーしてしまいました。
でも、やっぱりこうしてお迎えさせていただくと、心から「良かったな。有難いな」と思います。

良鳳 実は御戒壇を選ぶ時はそれが大事なんですよ。
お迎えして、毎日お看経しながら「やっぱりアチラにさせていただけば良かったな」なんて思ったらお迎えした意味がないですものね。
ご信心は随喜の心でさせていただくことが大切で、そのためには「思い切り」が大切なんです。
今回の「思い切り」で色々な不思議なことがおこったんですね。

横田 そうなんです。お迎えさせていただく気持ちになる前、弟(入信する前に交通事故で亡くなった)が美穂さんの夢枕に出てきて「お姉ちゃんのお陰で今、僕は素晴らしい境涯に来ています。
お姉ちゃんにこのままご信心を続けて欲しいことを伝えてください」と伝えたそうなんです。
翌朝、お寺の事務室で私にそれを美穂さんが伝えてくれたんですが、何とその日が弟の命日でお塔婆を出している時。驚くというよりも弟が喜んでいることに嬉しくて涙が出てきました。

良鳳 横田さんの功徳が弟さんにも届いているんですね。

横田 それから京都で御戒壇をお迎えすることに決めたその日、美穂さんの夢に若い二十歳くらいの男性が出てきて、御戒壇を床の間に運ぶ手伝いを一生懸命していたそうなんです。
で、その男性は夢枕に立った私の弟ではなくて、ちょっと肩身の狭い思いをしていたと美穂さんがおっしゃるのですが、そういう男性が思いつかないんですね。
で、母にも相談して「誰だろう。二十歳くらいで亡くなった方って横田家でいただろうか?」と色々調べてみたら、親戚の正木家の方で二十歳くらいで結核で亡くなった方がいることがわかったんです。
で、写真が何枚かあることがわかって美穂さんに見せたら、なんとその人だったんです。

良鳳 その方も御題目でご回向して欲しかったんですね。
今回、こうして御戒壇を建立されてご先祖の方も喜んでいるでしょうね。
お母さんも一階の床の間に御戒壇のスペースを空けてくださって良かったですね。

横田 はい。この花器は母が選んで購入してくれたものです。
母も喜んでくれています。

美穂 今、お看経していて亡くなったお父さまや弟さんもここに来てたのが見えましたが、それよりももっと喜んでいたのは中原さん(教化親)です。
中原さん、ものすごく喜んでましたよ。気持ちがこちらに伝わってきました。

横田  ・・・・・・(涙)。

良鳳 そうですね。教化親としてこんな嬉しいことないですものね。本当におめでとうございます。

odousi-photo ■この御戒壇をお迎えする前後にいろいろな不思議なことがありましたが、お助行当日には更におもしろいことがありました。

■それはお母さまと仲のいい近所のおばさんが、たまに訪ねてくるのですが床の間にある新しい御戒壇を見て「これ、本門さんじゃない?」とお母さまに言ってきたそうです。

■なんと結婚するまでは大阪では清風寺。神戸に移ってからは大法寺でご信心されていたそうです。婦人会でもよくご奉公されていたようでした。

■お助行当日も御宝前のお花を買ってこられ、小生たちと一緒にお看経させていただきました。いずれお教化できればと思っております。


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