2013年9月号 第331号

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彼岸会のご案内

9月23日(秋分の日)
第一座 午前 7時開始
第二座 午前10時開始

■今年の夏は異常に暑い日が続きました。

■最高気温が40度を超える地域もあったようです。

■わたしが本山の学生だった頃、親友の前島照力師(横浜・照隆寺ご住職)と二人で日蓮聖人が12年間修行されていた比叡山に泊りがけで訪れたことがあります。

■その時、印象に残っていたのが「論湿寒貧」という文字が貼ってあったことでした。

■何だろうと思っていたのですが、仏道修行というのは、ぬくぬくとした所ではダメで、湿気と寒さと貧しさの中でこそ論じられるものなのだということではないかと今頃気づいた次第です。

■確かに日蓮聖人は生涯の貧しさ、佐渡の寒さ、身延の湿気の中に生きたお方でした。

■そういう意味では、今年の夏の猛暑の中で夏期参詣に励んだことは、まさに仏道修行だったのではないでしょうか。(本堂ではクーラーが効いていましたが)

■もともと日本列島に生きる日本人は寒帯的な豪雪と熱帯的な湿度と大雨に鍛えられてきました。

■以前、日本列島を三千メートル上空から撮影した映像を見たことがありますが、どこを見ても森と山だけしかなく、周辺は海でした。

■だから昔から日本人は「海行かば水漬く屍、山行かば草むす屍」あるいは「海やまのあひだ」などと言われてきたのでしょう。

■そこに文明が入ってきて、東京をつくり、大阪ができ、そして神戸ができ・・・、そうして「支配」という錯覚が始まったのではないでしょうか。

■かつての日本人は海と山のわずかな峡間を緊張しながら逞しく生き抜いてきましたが、春と秋の彼岸の一週間は、自然と先祖への感謝と日々の反省と向上を願って慎ましく暮らしてきました。

■現在、こうした気持ちをもって彼岸を迎える人は少なくなってきました。

■香風寺は秋の彼岸会を中日に奉修させていただきます。ご先祖はもちろん、私たちを取り巻く大自然にも感謝の思いを巡らし、自身の「生き方」向上のためにもお参詣されることをお勧めします。

■ご縁のある方々にもお声をかけてお参詣させていただきましょう。


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