2014年9月号 第343号

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お導師からのメッセージ

odousi-photo このたび『シリーズ日蓮』の第一巻が春秋社から刊行された。私が翻訳を担当した論文の抜刷を有縁の方々にお送りしたところ、横浜国立大学経済学部の教授で、妙深寺所属のご信者である山崎圭一氏から次のようなお手紙を頂いた。

福岡日雙御導師

 このたびは、ジャクリーン・ストーン氏の論考の和訳「日蓮と法華経」を頂戴しましたこと、御礼申し上げます。受領確認の御連絡が遅れましたが、こういう学者がアメリカにおられるということは、たいへん勇気づけられました。また福岡御導師の翻訳はたいへんわかりやすい、流れる日本語になっており、翻訳学としてもたいへん参考になりました。正直申しまして、これほど流れる和訳は見たことがございませんので、翻訳とはかくあるべしと、いくつか下手な翻訳を刊行した過去をもつ研究者として、恥じ入っております。

 わたしは大変わかりやすい、流れる日本語を書くのは得手えてだが、字を書くのは下手へたである。天は二物を与えずとというのはこのことを言うのであろう。

みなさんも自分は何が得手で何が下手であるかを自覚していただきたい。そして得手な部分をお寺のために活用していただきたい。

 では下手な部分はどう処理したらいいか。「天は二物を与えず」と居直ってしまえばよろしい。変に繕ったり、言い訳は無用。自分の器を堂々と生きればいいのである。

 それにしても山崎圭一教授は慧眼の持ち主であられる。私が名文家であることを正しく見抜いておられるのだから。

 みなさんもどうかそのような慧眼の持ち主になって私の文章に慣れ親しんでいただきたい。


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