2015年1月号 第347号

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新年のご挨拶

住職 局 良鳳

 香風寺のみなさま、新年あけましておめでとうございます。  odousi-photo

 旧年中は香風寺のために物心両面にわたる御奉公をいただき有難うございました。

 殊に、香風寺創立三十周年を迎えるに当たり、御宝前内々陣のご荘厳を計画し、そのための特別ご有志を募りましたが、予想を上回る早さで多くの方からお申込みをいただきましたことは、皆さまの香風寺という道場に対する篤き浄念と未来に対する期待と可能性、高揚感を感じ、随喜させていただくと同時に住職としての決意を新たにさせていただきました。

 おかげさまで内々陣の壁を新調し、漆を基調とした大きく立派な三祖(日蓮聖人・日隆聖人・日扇聖人)の御須弥壇が完成し、高祖会前日に御荘厳させていただくことができました。このタイミングでの御荘厳は、香風寺にとって新たなステージ・展開へのきっかけとなる御宝前からのプレゼントだと思っております。 odousi-photo

 さて、本年は日本としては終戦七十年、神戸としては阪神淡路大震災より二十年、香風寺としては創立三十周年いう節目の年であります。世間では「平和」とか「復興」という言葉が毎日のように叫ばれていますが、日蓮聖人をはじめ門祖聖人や開導聖人のみ教えを拝見しておりますと、「平和」や「復興」とは固定化された答えや状態ではなく、問い続けるべきプロセスであるように思われます。

 香風寺としての創立三十周年も同様で、単なる三十年という年月の経過だけのことでしたら、それはそのまま形骸化、風化、忘却につながるものになってしまうでしょう。そうではなく、三十年を振り返ると同時に次なるステージへ目を凝らし、より主体的に「香風寺の一員」となって、これからの一歩一歩の足取りを「御利益」という確かな形で顕しながら、平和や復興に尽力する存在であり続ける姿勢が、これからの香風寺のご弘通において必要ではないかと考えます。

 そういう意味で、本年からはさまざまな形でご奉公の現場に新しい風を起こしていきます。まずは香風寺としての御奉公の基準を明確にして、それぞれが適応できる望ましい形で取り組めるようにし、徐々にその基準を高めていけたらと存じます。そして次なる節目の時には、途轍もなきご信心の成長と喜びをお互い実感できるようにしていけたらと願いつつ新年の挨拶とさせていただきます。

 本年も宜しくお願い申し上げます。
              合掌

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