2015年9月号 第355号

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お導師からのメッセージ 

 此岸に居ながら彼岸の人たれ odousi-photo

 仏教ではこの世を「娑婆しゃば」といい、死後おもむかせて頂くべき処を「彼岸ひがん」と呼びます。「彼岸」とは寂光浄土のことです。

 本門佛立宗では宗祖日蓮聖人や開導日扇聖人の教えに基づいて、「まずはこの娑婆に身を置きながら、浄土に住む人になれ」と説きます。

 私は先月の五日から十二日にかけてスリランカに出張し、各地でお講、お助行をつとめてまいりました。  odousi-photo

 八月九日には佛立宗コフワラ・センターで約四百人の地元ご信者の参詣のもと、お講が奉修されたのですが、その席でエアワマン・フェルナンドという中年女性がこんな話をされたのが印象的でした。

 「本門佛立宗に入信する前、私は大変嫉妬心の強い女でした。ところが佛立宗のご信心に入信し、御題目を唱え、ご法門に心がけるようになってから、人に対するそねみ心が次第に消え去っていることに気付きました。今は気の毒な人、悩ってる人と会うとこのご信心でなんとか救ってあげたい、助けてあげたいという気持になりました」と。

 彼女はこの娑婆世界に暮しながら、すでに浄土に住む人となったのです。

 来る九月二十三日には香風寺で彼岸会法要が営まれます。ご先祖や縁ある故人の精霊をお弔いするため、そして、エアワマンさんのようにこの娑婆(此岸)に暮らしつつ浄土(彼岸)に住める人にならせて頂こうという思いを高めるためにご参詣させて頂きましょう。
 娑婆という 処をかえず 
     名をかえて
 浄土に住める 人や誰なる
      (日扇聖人ご教歌)


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