2017年1月号 第371号

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新年のご挨拶

住職 局 良鳳

 香風寺のみなさま、新年明けましておめでとうございます。

 旧年中は香風寺護持のために陰に陽にご奉公いただきありがとうございました。

 宗門で進めている佛立開花運動で立てた誓願も着々と進み、本年で誓願も達成できそうです。オリジナル誓願で立てた「いきいき参詣者増加」の具体的な数をどうするかで、福岡御導師が「御会式参詣二百名」と言われた時は、はるか彼方でありましたのが、昨年の御会式では二百名を上回ることができました。皆さまの志篤い御奉公に心より感謝申し上げます。

 さて、今年は佛立開導日扇聖人のご生誕二百年のご当年を迎えたわけですが、かつて先輩から「記念すべき年は信仰一新の年であり、御利益の年である」と教えていただいたことがあります。御利益とは妙法に具わっている「ものを生かす力」です。病者を健康人に、ウソつきを正直者に、貧困を福徳に、怠け者を精進者へというように功徳の積める立場に転換してくださる御法さまからの深いお慈悲です。ですから長い目で見て不幸に変わった、お参詣しなくなった、ご奉公に出なくなったなんていうものは御利益とは申せません。

 そこでまず、私たちは御利益とはどういうものかということをハッキリわきまえることが大事で、その上で御利益に対する考え方ばかりでなく、世間一般の考え方とご信心の考え方の相違点を究明して、御宝前に信服随従する心を感得していただけたらと思うのです。ですから、ご信心とは凡夫の先入観を捨てて白紙の状態で仏の教えを受け入れようとする努力といってもよいと思います。

 今年は開導聖人のご生誕二百年と同時に、阪神淡路大震災犠牲者の第23回忌という年でもあり、東日本大震災犠牲者の7回忌にも当たります。まさしくご信心を一新すべき年であり、御利益に対する考え方、頂き方をさらに深めなくてはならない年でありましょう。

日蓮聖人が
 妙とは蘇生の義なり。蘇生と申すはよみがへる義なり。
と『法華題目抄』で教えてくださってます。

 新年の太陽が昇っても、いまだ心の太陽が昇っていない方、沈んだままの方。どうか御題目を唱えてください。今こそ本当の御利益を、蘇る力を感得してください。そして自分自身を他の人のために、御法のために「生かす」生き方を感得させていただきましょう。

 本年のよろしく御願い申し上げます。
         合掌


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