2018年7月号 第389号
お導師からのメッセージ
多いゴロ合わせの迷信
「三十三は”サンザン”で散々な目に遭から女の大厄になってまんねや」
「そんなら男の大厄はなんで四十二歳ですねん」
「四二は“シニ””死に”やよって縁起が悪うおまっしやろ。それに人間四十二歳になるまでは双六みたいにコロコロ生老盛衰なにかと争いが起ると言いまっせ」
「そらまたどういう根拠がありますのや」
「双六の賽は二個使いまっしやろ。両方の目を合わせるとなんぼになります」
「一、ニ、三、四、五、六とあって二十一。それが二個で四十二になりますな」
「そやから四十二は厄年ちゅうわけです」
といった具合に、ゴロ合わせ、数合わせからきた迷信も少なくない。
もっとも男の四十二歳、女の三十三歳が厄年となっているのには医学的な根拠がないことはないらしい。
ゴロ合わせの迷信で一番ポピュラーなのは、なんといっても「四の数字は死に通じるから繰起が悪い」というものだろう。
そこで”四”の数字を忌みきらう方には「南総里見八犬伝」の著者、滝沢馬琴の次の言葉をお贈りしたい。
「世に死の字の訓によって、すべてしと唱うることを忌むものであり。
生あるものは必ず死す。忌むということも脱れがたきは死なり。
そのしと唱うることを忌みて何の益かある。迷えること甚だしと言うべし」
(燕石雑志)
開導日扇聖人ご指南
御題目をはなれて、外のまじない祈祷をたのむ心を、余念ともうすなり。
我は凡夫の事なれば、只謗法せぬ所を以て、おみすてなく守らせ給えと願い給うべし。
かく、一筋にうちもたれて願い奉らば、祈って祈りの叶わぬことあるべからず。