間取りについてその2
☆ 間くずれの無い間取りは建設費がかからない?
1間(1820mm)とか、半間(910mm)などという呼び方を聞いたことがあると思いますが、木材や建材、建具など住宅建築の資材は、この間(けん)という、大きさの単位に対応しています。ですから、この間を崩さないように間取りを考えると、材料に無駄がでないので、建築費が安くおさえられます。また、既製の家具を置く場合も、間崩れが無い部屋のほうがぴったりおさまるようです。
☆ 間くずれの無い家は丈夫
間くずれの家は、材料に半端が出るだけでなく、場所によっては、材料を継ぎ足して使う場合もでてきます。
構造の計算上は問題がない範囲だとしても、やはり、継ぎ足しの無い一本の材料よりは、どうしても強度がおちてしまいます。
部材を有効に使う間くずれのない家は、丈夫な家ともいえます。
☆ 間取りは人任せにしない
家は、そこで暮す人の為のものです。前でも述べたように、暮す人の生活スタイルや家族構成は、その家によってそれぞれ違いますから、ある程度の間取りは、自分達でも考えてみましょう。
それほど専門的な知識が無くても、平面の間取り図は描けるものです。
家の外枠(建築面積、建坪)を決めて、中を区切って間取りを決めていく方法だと、良いと思います。(逆の方法だと、だんだん面積が広がり敷地からはみ出す心配があります。)ちなみに、方眼紙を使用する場合は、建築用の9.1mm方眼紙を使用し、1桝(9.1mm)を崩さないように設計していくと、上の間崩れの無い間取りになります。
もちろん、最終的には専門の建築士が、建築基準法などの法に従い、素人には考えつかないようなアイデアや、デザインも加えて図面を作成しますが、建築士に自分達の意思を伝える意味でも、間取りを考えて見るのは良いことです。
どうしても、図面なんて描けないという方は、希望の間取りを文章で箇条書きにしただけでも、建築士に意思は伝わります。大切なのは、全部人任せにしないということです。
☆ 縁側のある家
無駄な空間として、省かれることも多くなってきた縁側。本当に無駄なだけの空間なのでしょうか?
縁側がある家は冬は暖かく、夏は涼しいといいます。暖かい理由は、外部建具(サッシなど)と内部建具(障子など)、二重に閉めることになるため、部屋の暖気が外に逃げるのを防ぐ役割をしてくれるからです。
涼しい理由は、夏の直射日光を縁側の庇が防いでくれるからだといいます。
外と家をつなぐ空間の縁側、無駄なだけのスペースではないようです。
☆ 水廻りは一箇所にまとめる
台所、浴室、洗面所、トイレなど、水を使う場所は、だきるだけ近くにまとめたほうが良いようです。
設備工事が簡単になるので建築費が安くおさえられますし、家事の動線も良くなるので、生活する上でも便利です。
また、いくら防水工事を念入りにしても、家は水廻り部分から傷みはじめますから、耐久性やメンテナンスの点からいっても、できるだけ1ヶ所にまとめておいたほうが、良いようです。
☆ 水を使う部屋には窓を設ける
水を使う部屋は、湿度が高くなります。
自然換気ができる窓(開口部)を設け、湿気を外に逃がしてあげることは、家を長持ちさせるためにも大切です。
臭いがこもりやすいトイレや台所は、臭気を外に逃がすためにも、窓を設けることをおすすめします。
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有限会社 小熊工務店
一級建築士事務所