バッティングへのこだわり

 とにかく打ちます。飽きるほど打ちます。守備はつけずに4カ所〜6カ所で打ちっぱなし。ボールが終わったら、全員でボールを拾います。「フライ」でも構いません。引っ張った大ファールは大歓迎。40人の部員が全員ホームランを打てるようになることを目標にしています。ホームランを打てる者は、まだ打てない者を指導します。昨年から取り組んで今年が2年目。大量にホームランを打てるバッターを一人育てるより、全員ホームランが打てるようにすることに主眼を置いています。日々の練習で我が校がこだわっている点は以下の通りです。 

@音・・・うちのバッティング練習では「ナイス音」という声がたくさん聞かれます。音にこだわっています。ボールがバットの芯に当たっても、即いい音が出るわけではありません。ボールとバットの芯の出会い方が重要です。角材を斧を使って薪を作ります。(全員練習します。)

  

グリップが先行し、先行したグリップを止める(やや戻す)ことによりその先の部分が加速ボールの向こう側を叩く。後ろの手が前の手の上にかぶる(こねる)のではなく、平らに叩き、その先端の重みにつられて肩も回る。両肘は伸ばさずゆとりをもって体に近いところで手首を使うことでバットの先端が走る。これが良い音が出る秘訣だと思います。

 

これはダメ

A飛距離・・・良い音と同時に大切なのが出だしの角度適度のバックスピンです。ボールが飛ぶには揚力が不可欠です。どんなに速い速球でも、物理的には投手の手からホームへ向かって落下していると思います。バットがいわゆるダウンスイングではバットの軌道と投球の軌跡がでしか出会えません。それでは出だしの角度とバックスピン量が適切となる範囲が狭まります。バットはレベルスイングを心がけます。また、スイングスピードやバットの軌跡が同一だとしたら、飛距離を決めるもう一つの大切なものは、体重です。身長(cm)マイナス100の体重(kg)を目安にしています。今秋の大会でも身165cmの選手がホームランを打ちましたが、彼の体重はこの目安にあっています。

Bバット・・・ミズノのVコング、ゼットのゴーダLS5、ゼットのゴーダFゼロが我が校が選んだベスト3です。これまで様々のバットを部費で購入しフリー打撃をしてきての結果です。飛んでもすぐ変形するものや軽く振りやすいが飛距離のでないものがあり、メーカーに連絡して改善を求めましたが前向きの返事がもらえず非常に残念でした。大会のバット点検で変形を理由に使用禁止にされることも何度かありました。我が校では最終的にマイバットを購入します。(自分の小遣いで。)それだけに大会でチェックを受けるようなバットを使わせるわけにはいきません。先にあげた3種類はこんな点においてもベストです。お勧めです。

Cバッティングゲージやマシーンネットの工夫・・・我が校では現在4台のマシーンがフル稼働しています。それにともなって4台のバッティングゲージ(工夫された練習用具のページで紹介)4台のマシーンネット(特注、折りたたみ式かつ車輪つきで一人で運べます)が大きな存在です。我が校はバッティングに力を入れるのと同じくらい、安全面への配慮に力を注いでいます。現場の声(私の考え)と体育用具業者との試行錯誤の結果、完成したものです。絶対の自信をもっています。多くの高校で取り入れていただきたい物です。

    

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