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◆◇◆ 出かける前に ◆◇◆ | ||
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エ: エンゼルのマスタ タ: ターニャ | ||
エンゼル(AM11:30) | ||
エ | : | いらっしゃい。 あれ、ターニャ。 どうしたんだい? こんな時間に。 今日は、お店の方、お休みをいただいたのかな? で、何にする? |
タ | : | あ、いつもの紅茶おねがいします。 はい、今日はしのぶさんたちにおねがいして、 とくべつに、お店、お休みをいただきました。 ・・・あのマスター。 これから私、サッポロへ行くんですよ。 |
エ | : | へー、ターニャが遠出とは珍しいね? でも身体の具合は平気なのかい? |
タ | : | はい、ダイジョウブです。 このごろ、くるしくなるの少ないです。 |
エ | : | それは良かった。 はい、おまちどうさま、ロシア紅茶だよ。
へー、札幌に行くのかぁ、今日は天気も良いからよかったね? |
タ | : | はい、あたりです。 マスター、スゴイです。 でも、どうして分かったのですか? まるで、マホウを使ったようです。 |
エ | : | 最近、ターニャがうちの店に来ると、 その子のことばかり、とても楽しそうに話しているからね。 それに、今の顔。 その子の話しているときの顔と同じだから、自然と分かるもんさ。 |
タ | : | そうでしたか。 ふふっ、私そんなにタノシソウに話してましたか。 そうかもしれませんね。 私、うれしくて、きしゃの時間まだあるのに、部屋を出てきました。 早くきしゃが来ないかうずうずしているんですよ。 |
エ | : | ほんとに楽しくて、待ちきれないって顔だよ。 ターニャにそんな顔させるなんて、きっとその子はとても優しい子なんだね? |
タ | : | はい、とてもシンセツでヤサシイんです。 あのマスター、今日、なんの日かわかりますか? 「ひなまつり」女の子のおまつりです。 ニホンでは、女の子「おひなさま」かざります。 これからハヤカの「おひなさま」を見にいくんです。 いっしょに「ひなまつり」するんですよ。 わたし、ロシアからきました。 だから「おひなさま」はもっていません。 ハヤカ「おりがみ」で、私だけの「おひなさま」をいっしょに つくろうっていってくれました。 私だけの「おひなさま」、ハヤカとつくる「おひなさま」 うれしくて、私、とてもドキドキしています。 ハヤカはヤサシイです。 マスターと同じ、ロシアからきた私にシンセツにしてくれます。 ガイコク人だからってにげません。 そういう人、もっとふえてほしいです。 |
エ | : | ターニャは、とても良い友達に会えたね。 |
タ | : | はい、私、ニホンにきて今とてもしあわせです。 ハヤカ、ハヤカのステキなとこ、ほかの人にはなすとおこります。 でも、マスターには、とくべつにおしえます。 ハヤカはとてもキレイで、黒いまっすぐのカミをしているんです。 まるで、ニホンのお人形みたいですよ。 |
エ | : | へー、性格も容姿もそうなら、まるで大和撫子だね? |
タ | : | ヤ マ ト ナ デ シ コ? 私、ナデシコのお花、見たことあります。 |
エ | : | ゴメンゴメン、その花の事じゃなくて... あ、いちがいにもそうは言えないかな? そう、そのナデシコの花の雰囲気ような、日本女性の清楚な美しさを たたえていう言葉なんだよ。 ま、最近こういう奥ゆかしい女性はあまり見られなくなって 私としては寂しいんだけどね。 |
タ | : | 私、そうおもいます。 ハヤカは「ヤマトナデシコ」なんです。 とてもやさしくて、あたたかくて、キレイなんです。 |
エ | : | へー、そんなにキレイなら、ぜひ会ってみたいな。 その子とターニャが一緒にいたら、きっと絵になるんじゃないかな? ターニャの綺麗な金色の髪と、その子の真っ直ぐな黒髪。 そうだ、今度はこの店に連れておいでよ。 ターニャの大切なお友達だから、特別にサービスするよ。 |
タ | : | はい、今日ハヤカにきいてみます。 ハヤカがオタルに来てくれたら、私、ウレシイです。 来てくれたら、私のすんでいる「オタル」の大好きなトコ たくさんおしえたいです。 キレイな夕やけや、私のお店もショウカイします。 もちろん、このお店もですよ。 |
エ | : | 嬉しいね。 そしたら頑張って料理つくるよ。 |
タ | : | はい、たのしみにしています。 あっ、もうキシャが来てしまいます。 お昼まえのイソガシイときに、お話つきあっていただいて アリガトウゴザイマス。 紅茶おいしかったです。 それでは、行ってきます。 |
エ | : | ああ、気を付けて行っておいで! お土産話、楽しみにしてるよ。 |
タ | : | はい。 がんばります。 |
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