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◆◇◆ 部活の帰りに ◆◇◆
  札幌:喫茶「大通公園」(PM2:30)晴れ

鮎:ねぇ、琴梨。
その後『お兄ちゃん』と上手くいってる?
琴:えっ?えー・・急に何いうのよ。 鮎ちゃん
鮎:琴梨って、お子様だから、ちょっと心配になってね。
で、どう? あれから連絡とかしてる?
琴:あっ、う、うん。
一応、手紙書いたり、電話もらったりはしてるよ。
鮎ちゃんにも、よろしくって
鮎:あー、やっぱりやさしい人だなぁー。
あっ、先ぱーい。 こっち!こっちでーす!
梢:お待たせー、ジュース買って来たよー。
琴:あ、ありがとうございます。
鮎:先輩、川原、ゴチになりまーす。
梢:まぁ、約束だもんね。 ところで・・今の、誰の話?
鮎:あの、先輩。
実は・・琴梨の『彼氏』の話なんです。
琴:ち、違うよ、鮎ちゃん。 お兄ちゃんは、そんなんじゃないもん。
梢:へぇ、春野さんって彼氏いるんだぁ〜。 どんな人? いくつ?
鮎: 先輩、琴梨の彼氏って、東京に住んでいるんです。
私、夏に2〜3度会ったことあるんですけど、超かっこいいんですよ。
それに、一見の価値ありです!
年は私たちの一つ上だから・・・先輩とドンパです。
あー、琴梨の彼氏じゃなかったら、私、狙ってたのになぁ〜
梢:へぇ、かっこいい彼氏かぁ、春野さんも大人しい顔して結構やるんだぁ。
琴: そ、そんなんじゃないんです。
親戚のお兄ちゃんなんです。
小さい時、東京でよく遊んでもらってて...
それで懐かしくって。
それに、私なんかが彼女じゃ・・、お兄ちゃんに悪いよ・・
梢:ねぇねぇ、春野さん、写真とかは持っていないの?
琴:あったかなぁ?
もしかしたら、家に夏旅行した時の写真があるかも...
鮎: ふ〜ん、琴梨、他人事のように言ってるけど、
じゃ、机の上のフォトスタンドのあの写真は何なのかなぁ〜?
琴:あの写真・・って、もしかして鮎ちゃん見たの?
鮎: ごめん、琴梨。
琴梨がお茶を入れに外した時、なんか意味ありげに伏せてあったから
ホント悪いと思ったんだけど、気になっちゃってさ。
見ちゃったときにすぐ謝ろうと思ったんだけど...なぜか私、出来なくて。
ゴメン、琴梨!
琴:(かぁぁ)・・・
梢:ねぇねぇ、その旅行って?
琴:・・夏にお兄ちゃんが来てたとき、一泊二日で摩周湖とかに・・
鮎: そうなんですよ、先輩。
もう、琴梨ったら親公認で婚前旅行にまで行ってるんですよ。
これって、どう思います?
梢: うーん、私もたまにオフとかで、男の人たちと、どこかに行ったりするけど、
大体グループでだし・・特定の人とかは・・無いなぁ。
うーん、これはみんなで春野さんの認識改めないとね?
琴:あーん、里中先輩までー!
旅行は二人きりじゃなくて、お母さんも一緒に行ったんです。
鮎:あれー? 先ぱーい、二人っきりでなんて良いましたっけ?
梢:言ってないよぉー
琴:あーん、みんながいじめるー(クスン)
鮎: わー、ごめん琴梨、ゆるして
そんなつもりじゃなかったんだ。
川原、調子に乗りすぎました。 ね、謝るから泣かないで。
琴:へへーん、泣いてないよぉ。
鮎:あぁー、琴梨ー!
琴:きゃーっ
鮎: ところでさ、琴梨の・・・その『お兄ちゃん』さ
今度いつ来るとかいってなかった?
琴: え?
冬くらいに来れたら来るかも?って。書いてあったけど、
模擬試験やバイトとかあるから、いつになるかは分からないって。
鮎: ねぇ、琴梨。
その時は、連絡して!
また『須貝二段活用』ってことで!
そうだ、先輩も一緒します?
梢: いいの?
ゲーセンにカラオケか〜。
たまには、いいかもね?
ところでカラオケは『アニソン』とかもOK?
鮎:もちろんOKです!
川原はレパートリーも広いですから。
梢:じゃ、参加する〜♪
琴:(クスっ)鮎ちゃん、張り切ってる。
鮎:だって、うーん、楽しみだなぁ。

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