この会は水環境学会に所属していた女性会員の集まりである「女性の会」が前身です。まだ学会に女性会員も少なかった頃で、全国の女性会員の情報交換の場を作る目的で学会期間中に会合を開いていました。その後、現在の水環境学会の前身である水質汚濁研究協会が研究委員会を組織化したのを契機に、「身近な生活環境研究委員会」設立の準備が進められ、1987年の学会の折に第1回の総会が開催されました。当時の登録会員は30名でした。会の目的として会則には「身近な生活環境に関わる問題を見直すために情報を交換し、調査研究をすることを目的とする」と記されています。職種や立場の異なる者が集まり情報交換することで、お互いの立場を理解しあい、様々な水環境に関する問題の捉え方の幅を広げたいとの願いと、行政や研究の場において組織の人間としての視点以外に生活者としての視点ももって水環境を考えたいとの願いが汲み取られます。 |
その後の会の活動状況は別にまとめた一覧表でご覧ください。会員も90名を超え、多くの男性も会員として参加しています。年に1回総会を開き、また年に2回会誌である「みず」を発行し続けています。見学会や講演会も開催してきましたが、特に研究活動については、興味を持ったテーマに集まった者たちが共同研究グループを作り、グループ単位での活動を行っているのも特徴です。各共同研究グループの動きは会誌を通して常に会員に知らされていますので、研究グループ以外の会員も参加できるときには参加するといったゆるやかな連携を保っています。 |
汚れた環境をどうするのかといった時代から、環境との係わり合いの中で私達はどう生きてゆくかが問われる時代になりました。身近なところから環境を考える姿勢がますます大切になってゆくでしょう。私達はこれまで保ってきたこの姿勢を保ちながら、これからも活発な活動をしてゆきたいと思っています。 |