2023年くんち

今年の踊町は、桶屋町(本踊)、船大工町(川船)、栄町(阿蘭陀万才)、本石灰町(御朱印船)、丸山町(本踊)、万屋町(鯨の潮吹き)の6ケ町でした。


長崎くんちは、1634年から続く諏訪神社の伝統行事。奉納踊は、国の重要無形民族文化財に指定されている。

今年も長坂(無料席)は、前日、夕べ、後日は、はがきによる抽選となりました。
10月7〜9日行われました。


招き入れ

今年も年番町の招き入れで始まりました。














桶屋町(本踊)

傘鉾

「からくり仕掛けの白象」の飾物。
朱塗りの台上には、白象と黄金の宮殿。像の両腹には時計を彫刻する。
像が鼻を巻き上げると時計の針が回り、宮殿内のオランダ人が鐘を鳴らす。

垂幕は、紫錦地の上部に三社紋刺繍、下部には、鳳凰模様。







本踊















所望踊













船大工町(川船)

傘鉾

飾物は、町名にちなんで大工の棟上げ用具。
木槌の町名は小曽根乾堂の書。
陰陽の2本の矢には紅白の縮緬を結わえ、天地を指すように斜めに取り付ける。

垂幕は、蝦夷錦、金襴織出牡丹唐草地紋に5爪の龍の模様。
全踊町のうち、この町の傘鉾だけ輪がない。







網打ち















船まわし













栄町(阿蘭陀万歳)

傘鉾

町の奉納踊だった「紅葉狩り」にちなみ、飾物は、紅葉。
蝋を引いた紅葉は諏訪の森に差し込む朝日に融けて輝きを増す。
根元には、四季の様子を大和絵で描いた貝合わせの蛤2組。

垂幕は、塩瀬羽二重金糸で三社紋。

後日は紺色に変わる。






町内の子供の踊。













阿蘭陀万歳

2人のオランダ人のユーモラスな掛け合いが楽しい。












所望踊













本石灰町(御朱印船)

傘鉾

飾物は、荒木宗太郎が豊臣秀吉より初めて朱印状を受けたことから、秀吉ゆかりの千成瓢箪にちなみ大小一対の瓢箪を乗せている。
正面に朱印状、後面には安南(ベトナム)側から出された交易の保証書「金札」を配す。

垂幕は、赤染め塩瀬羽二重にアニオー行列を刺繍で再現。
4本の組みひもの房は、東西南北をあらわす。







町ゆかりの貿易商、荒木宗太郎は、安南国(ベトナム)国王の信頼厚く、王族の娘アニオーを妻に迎えて長崎に帰国。














御朱印船





























丸山町(本踊) 

傘鉾

41年前と同じ傘鉾。

飾物は、朱塗りの台の下に唐獅子、上に町名を記した金色の丸額を配している。

大正時代に作られた赤色の垂幕は、塩瀬羽二重に三社紋金糸縫。
後日には、さらに古い紺色の垂幕に変える。輪は、文字を入れず、黒のビロードのみ。

シンプルかつ豪華な傘鉾。




本踊














所望踊













万屋町(鯨の潮吹き)

傘鉾


かつて魚問屋の町として栄えた歴史にちなみ、垂幕は魚づくし。
約180年前ぶりに新調。

飾物は、平樽二組重と鰹節七六三連。
輪は、ビロードに町名を金刺繍。


まわすと、隠れていたふぐが見えてきます。




鯨取りの船団。














鯨の潮吹き















後日、納屋には雪、つららがつきます。

鯨には網がかけられます。


























今年も「もってこーい」「しょもうやーれーの掛け声が飛び交い、それに応えて、踊町がまたもどってきて、踊ってくれました。
私も、がんばって、声を出しました。
くんち仲間が今年も集まり、バカになりました。