2024年くんち

今年の踊町は、興善町(本踊)、八幡町(弓矢八幡祝い船・剣舞)、万才町(本踊)、西濵町(龍船・本踊)、麹屋町(川船)、銀屋町(鯱太鼓)、五嶋町(龍踊)の7ケ町でした。


長崎くんちは、1634年から続く諏訪神社の伝統行事。奉納踊は、国の重要無形民族文化財に指定されている。

今年も長坂(無料席)は、はがきによる抽選でした。
10月7~9日行われました。

年番町の招き入れで始まりました。












興善町(本踊)

飾物は白木の八足台に烏帽子と神楽鈴を頂き、両側に紅葉を配している。
紅葉に朝日があたるとろうが溶け出し、赤が映えて美しい。
垂幕は、裾から上方にかけての緋の隅取り、上に五彩の瑞雲と三社紋を金糸で刺繍をしている。
輪はしめ縄。

くんちの幕開けを告げる「石橋(しゃっきょう)」は、不思議な石橋で咲き乱れる牡丹の花に遊ぶ獅子と胡蝶の舞いを表現。

長い毛を振る「毛振り」は圧巻。




















八幡町(弓矢八幡祝い船・剣舞)

飾物は朱塗りの弓矢台に大弓2張りと24座の征矢、そこに八幡さまの使いである白鳩が3羽留まっている。2間半の高さは長崎で一番とされる。
輪はしめ飾り。
垂幕は八幡さまの本宮である京都・男山八幡の景に白鳩が羽ばたく様子を刺繍で描いている。











八幡神社の開祖、大覚院存性坊が山伏だった故事にちなむ「弓矢八幡祝い船」。

前方、後方で連続的に回る「八幡返し」。



最後に、船上から侍大将が、八幡さまの使いである白鳩を空に飛ばして終わった。







万才町(本踊)

飾物は朱盃と神鈴、御幣。朱盃には故北村西望氏満百歳の揮毫、「萬歳」の金箔文字が光る。
輪はビロード。町名は金文字で刺繍。
垂幕は亀甲形に鶴の模様入り金銀の刺繍。

























西濵町(龍船・本踊)

飾物は大名の遊具である貝桶2つ、長崎の画人石崎融思に源氏物語を描かせ紅葉と白菊を配している。前日の垂幕は中国姑蘇十八景図を長崎刺繍で浮かび上がらせている。
後日は三社紋に変わる。
輪はビロード。
ローマ字で書かれた町名は、スウェーデンの北極探検家ノルデンシュルド博士が書いたといわれている。









最大の曳物「龍船」は、長さ10.6m、幅1.66m、高さ3.8m、重さ3トン。



2階造りの屋台が開き、舞台に早変わり、二胡の演奏。









口からは、煙を吐いていました。

前後の根曳きは、飛んでいました。











麹屋町(川船)

飾物は紅梅白梅の献上梅、根〆熨斗、麹蓋。麹を作る過程で、蒸した米に麹菌が繁殖し、結晶化してできる薄黄色の麹花が梅の花に似ていることにちなんでいる。麹蓋の表には町名、裏には当て字の「嘉婦地耶満ち」と書いてある。
輪はしめ縄飾り。
垂幕、表は、金糸の三社紋を配し、裏地には、梅の花をちりばめた。

まわると梅が現れる。








網打船頭が網を投げ、見事に魚を取りました。













川船の中で1番大きい。

5回転の船回し「梅の風車」は、采振り4人も一緒に回る大技。











銀屋町(鯱太鼓)

飾物は、金色の鯉が水面から飛び上がろうとする姿を表現した「流金出世鯉」。
銀屋町と尾張藩が銀細工御用達の関係にあったことから名古屋城の金のシャチホコを使おうとしたが、藩に遠慮して鯉と呼んだという。
垂幕は、塩瀬羽二重に荒波の模様が描かれている。
輪はビロード。町名は銅版切り抜き文字純金焼き付け。










据太鼓、女性も頑張っていました。









































五嶋町(龍踊)

飾物は秋の花、菊とすすきの中にナツメ形と六角の虫かごを置いてある。シーボルト著「日本」にも紹介されている。
輪は、黒ビロードに大浦澄泉が揮毫いた町名を金糸の長崎刺繍で表現。

垂幕は、前日が約120年前に作られた「都菊」と後日が約150年前に作られた「日本三景」。














じっと玉を探す「ずぐら」から玉を見つけ追いかける静から動への流れは見所。










靑龍の胴をくぐる白龍。

白龍の胴をくぐる靑龍。











今年も「もってこーい」「しょもうやーれーの掛け声が飛び交い、それに応えて、踊町がまたもどってきて、踊ってくれました。
私も、がんばって、声を出しました。
くんち仲間が今年も集まり、バカになりました。