星空喫茶店 

<熱いお茶でも飲みながら一緒にゆっくり星を見ませんか>


  チョット怪しい題名で恐縮ですが、たまには家族とお茶でも飲みながらゆっくり星見をするのもオツなものと思って作ってみた工作のご紹介です。    


  思いついたきっかけは「ポンセットマウント」というものを手に入れたことでした。
  このマウント、やっぱりアメリカが生まれ故郷らしいのだが、一見二枚の板に何か挟んだような格好。ところが不思議なことに、これで星を追いかけることができるのです(つまり赤道儀)。 もちろん電気仕掛けで微妙な調整もできる、その意味では「ハイテク機械」?でもあるのです。(写真右)
  本来の使い方は、地面に直接置いて所定の方向を北に向ければスタンバイ。台の上にはだいたい「ドブソニアン望遠鏡」を載せます。つまりドブソニアン望遠鏡のために考案された機械のようです。
  基本的にフリーストップ式で微動装置はつけないのがドブソニアンの王道ですが、やはり観望会などで大勢で覗いたり、惑星などを高倍率で見たいとき、日周運動で視野から逃げていってしまう星をそのたびに導入しなおしていたのでは快適に星見ができません。 そんな時、写真撮影の場合のように正確でなくてもよいから視野の中にできるだけ長い間いてほしい。そんな要望に見事に答えてくれたのがこの「台」なのです。

  原理はチョットややこしいのでここではやめておいて早速喫茶店にご案内。



  今回は地面に直接置くのではなく、ちょっとしたテーブルを用意します。私の場合、イベントなどに出張することを考えて望遠鏡のような三脚式のテーブルとしました。 これは表紙のような望遠鏡を載せて使いたいためで、ポンセットマウントを載せたとき接眼部の高さがちょうどよい高さになるように作りました。もちろんこのままキャンプ用のテーブルとしても使えます。
  このテーブルの上にポンセットマウントをおくわけですが、この状態でもまだチョット変なテーブルとしか見えません。
  板の上に3箇所ついているのは望遠鏡の足を固定する金具で、台が傾きすぎたとき万が一転倒、落下という事態を防ぐためです。

  実際使った感じは「超快適」。載せた望遠鏡が結構高倍率にも耐える(300倍以上)ものなので、見る対象も惑星とか二重星とかが多くなります。しかし、このマウントに載せるとかなりの長い時間視野の中にとどまっています。 さらに、追尾してくれているので望遠鏡に触る回数が減り、触ることによって起こる振動に悩まされることも少なくなります。



  下の写真のように天頂プリズムや双眼装置を取り付けたりして、できるだけ座ったままで星見ができるようにすると本当に星見が楽しくなります。

  また、この台の上に置いたものは何でも星を追いかけてくれるので、たとえば高倍率の双眼鏡を三脚にセットしてポンと置けばいつまでも同じ視野のままですし、長時間露出できるデジカメをやはり三脚に載せて(もちろん台に直接置いても結構!)ポンとおけば星が流れない星野写真も簡単に撮る事ができます。

  まだまだ使い方がいろいろ考えられそうな「星見台」。いろんなところに持ち込んで、仲間との楽しい星見を演出したいと思います。




  写真は、実際に台の上にカメラを載せてみた状態と、こうして撮影したすばる星団です。
  一眼レフデジカメに200o望遠レンズをつけて1.5分露出しました。軽く流れてしまっているので、実用とするにはやはり200oはきついと思われます。でもこの精度なら標準から広角レンズには十分でしょう。
  三脚さえ用意できれば一度に何台も思い思いの方向の撮影ができるので観望会などでのイベントとか、流星群の撮影とかには便利に使えそうです。




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