1996年パンセ・ド・ラフルール
2000年8月12日 イル・ファンテ にて。

この日は特にワイン会でも何でもなく、ただ数名でワインを飲もう、ということから急遽集まった単なる飲み会である。
7名でワインが10本もあり、中にはコート・ロティ・ランドンヌ1993あり、テルトル・ロトブフ1994あり、サシカイア1995あり、
グロミスのバローロ1970あり、、、。
片っ端から飲みまわした感じであった。

ボルドーのシャトーのセカンド・ワインでは私はこのパンセ・ド・ラフルールは最もレベルの高いセカンドワインとして
位置付けている。(過去の記憶では1989年が素晴らしかった。)
1996年はグラン・ヴァンにカベルネ・フラン80%使い、大胆にもセカンドにはメルロ100%使用している。
ちょうど1年前に飲んだときは、色は非常に濃く、ブラック・ベリーのアロマが強く、まるでオーストラリアのシラーズのようで
アルコール分も強く感じられ、最後には甘みが出てきて、まだ何とか飲めた。
それから1年。
もう、寝てはりました。
口中で空気を思い切り吸い込んでやると何とか味が出て来るものの、
おいしくありません。
閉じてしまっていました。

また何年か後に目を覚まされた頃にいただきましょう。


1984年
2000年7月19日 心斎橋ワインバー Y にて。

シャトー・ラフルールと言えば、私にとってペトリュスに次ぐ、ポムロール・ナンバー2のワインと信じきっています。
ここももともとペトリュスと同じように女性が運営していました。
(ラベルにM.Robinと書かれています)
何か運命的なものを感じ、やはりペトリュスと同様に神秘的です。

今回飲んだのは1984年です。
大阪・心斎橋の有名ワイン・バーYで飲みました。

色はもう枯れ始めで、薄くなっていました。
香りは腐葉土とちょっと甘みがあり、時間が経つとバジルのような乾燥したハーブの香。
味は熟成した味。柔らかいけど非常にバランスがとれています。
旨いです。さすがです。力はありませんが、エレガントで非常にいいワインです。



シャトー・ラフルールは15年前まではほとんど日本へは入って来ず、
ごく一部の愛好家の間で幻のポムロールワインとして騒がれていました。
著名なソムリエの方も、その当時は存在さえ知らなかったほどです。

講談社の「世界の名酒事典」に初めて登場したのが1990年版です。
その当時でヤマオカゾーンという輸入会社のもので1986年が¥14,000で登場しました。
「これは絶対に買わな、あかん!!」と輸入元に電話したのですが、
全量、池袋の西武百貨店に販売されたと聞いて、またすぐ西武百貨店に電話して買った記憶があります。

現在、J社が日本の総代理店になっているのですが、(しかもここの輸入のものが最も安い)
残念ながら買えません。小売店にはほとんど流通されていません。
並行ものだとすごく高価になってしまい、なかなか手が出せません。

さて、再びワインに戻りましょう。
もうほとんど残っていませんが、澱をいただきましょう。
細かい澱です。飲みきりましょう。

す、凄い!
めちゃくちゃ旨い。しかもペトリュスと全く同じような味がします。
これは品種が共通するのでなく土壌が共通する味なんですね。
勉強になりました。


某ワインバーの大島さん。
今後の活躍が期待されています。

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