RIVE DROITE SUPERIEUR

スーパー・ポムロールとスーパー・サンテミリオン


新しい主役が次々と登場する舞台。
それがポムロールとサンテミリオンです。
シンデレラ・ワイン、ガレージ・ワイン、ミクロ・キュヴェ・・・・
その主役達を比喩する言葉も新しく生まれました。

ここではそれらのワインをスーパー・ポムロール、スーパー・サンテミリオンとして
分類してみました。

尚、初リリース、あるいはリニューアル後初リリースの年号で解かりやすく分類したつもりです。

シャトーの名前の上にマウスを置くと面積、品種割合、
そしてパーカー点数が与える価格への影響を★の数ので表しています。

2003年5月5日更新
ラ・クロワ・サン・ジョルジュ、ラ・コンフェッションを追加。
パーカーの点数を最新版にて更新しました。


POMEROL 1979 SAINT-EMILION

Le Pin
シンデレラ・ワインの元祖。
ティエンポン・ファミリーがペトリュスを目指して造り始めた。
一時期1982年ものの取り引き額が100万円になった時もあった。
現在、最新のヴィンテージでも最低7万円以上出さないと買えない。
POMEROL 1982 SAINT-EMILION

La Fleur de Gay
ラ・クロワ・ド・ゲイのスペシャル・キュヴェ。
ペトリュスに近い最良の畑からメルロ100%で造られる。
デビュー当時、極一部の先端を走るマニアで支持されていたが、
人気度は品質の割には低い。
POMEROL 1985 SAINT-EMILION


Le Tertre Roteboeuf
フランソワ・ミジャヴィルは収穫時期を遅らせ、
収量を抑え、そして新樽の使用率を高めることで、
品質の改革を行った。
POMEROL 1986 SAINT-EMILION

ミッシェル・ロランの偉業によって Clinet がポムロールの
トップ・クラスに位置付けされ、そして1990年産で大ブレイク。
POMEROL 1988 SAINT-EMILION

Clos du Vieux Plateau Certan
ベルギーのワイン商によって品質改革が行われた。
日本でもブルータス誌の紹介で一時注目されたが、
最近は忘れられた存在に近い。
1995年産以降、ほとんど日本へは輸入されていない。
長期熟成も可能なワイン。

POMEROL 1990 SAINT-EMILION


Pavie Macquin
ニコラ・ティアンポンと
天才醸造家ステファン・ドゥルノンクールによって
変革された。
POMEROL 1991 SAINT-EMILION

de Valandraud
このワインの出現によって右岸地区のワインが、
大きく変化した事実は誰もが認めよう。
ヴァランドローの成功によって右岸地区の生産者に
大きな影響力を与えたのは言うまでもない。
同時にミッシェル・ロランに頼る生産者も著しく増えた。

Croix de Labrie
ファースト・ヴィンテージが1991年のクロワ・ド・ラブリが実際に
知られるようになったのは1997年産からである。
パーカーも1998年産から紹介しており
今後注目に値するシャトーである。

Rol Valentin
ワイン・アドヴォケート誌で「ヴァランドロー・スタイル。」と紹介され、
1995年産より注目された。
シャトー・ラ・ゴムリーより知名度は劣っていたものの
ワイナート誌での紹介後注目されている。
POMEROL 1993 SAINT-EMILION

Monbousquet
後に新しいサンテミリオンのリーダー・シップとなる、
ジェラール・ペルスの記念すべくサンテミリオンの処女作。
1998年産より数々の名画が生まれる事になる。
POMEROL 1995 SAINT-EMILION
ポムロールでは Beau Soleil がジャン・ミッシェル・アルコートの所有となり、
ミッシェル・ロランが醸造コンサルタントとして招かれ話題を呼ぶ。

La Gomerie
巷では次なるシンデレラ・ワインの出番を待っている中、
ワイン・アドヴォケート誌で「ル・パン・スタイルのワイン。」と紹介され
一部のマニアで崇敬された。
その後、ワイナート誌での紹介後日本でも人気が集中した。

POMEROL 1996 SAINT-EMILION

La Clemence
ロバート・パーカーは2000年産をファースト・ヴィンテージとして
紹介しているが、実は1996年である。
昨年(2001年)セラーを新築し、これからが注目される。
久々のスーパー・ポムロールの出現である。

La Mondotte
1996年にリニューアルされ華々しいデビューを飾ったラ・モンドット。
しかも市場に出る前からいきなり$400という価格が付けられ、
当時のワイン・バブルを象徴したスーパー・サンテミリオンである。
不幸な事にリニューアル前の1995年産が便乗して価格が吊り上げられた。
¥5,000以上で買う事は愚かな事である。

Le Dome
当初、イギリスで話題になったが、ロバート・パーカーは一切、
このワインに触れていない。
日本国内では、某ワイン・ライターがブルータス誌で広め、
サンテミリオンのカリスマ・ワインとして君臨している。

ミッシェル・ロランによって Angelus が徐々に品質を上げてきた。
そしてこの年プルミエ・グラン・クリュ・クラッセに昇格した。
POMEROL 1997 SAINT-EMILION

Le Moulin
これもロバート・パーカーが「ル・パンにそっくりで・・・・」というコメントから
じわじわと頭角を現したシャトーである。

その他、所有者が代わって品質が著しく向上した
ポムロールの2つのシャトーを忘れてはならない。
Clos l'Eglise
レオヴィル・ラス・カズのドゥロン家が所有した
Nenin である。
両方ともスーパー・ポムロールとして恥じない素質は十分にある。


Quinault l'Enclos
ポムロールのラ・フルール・ド・ゲイでお馴染みの
レイノー氏がサンテミリオンの畑を購入したシャトー。

Gracia
ヴァランドローの出現後、新しいスーパー・サンテミリオンを
3つ選べと言われたなら、ラ・モンドット、ル・ドーム、
そしてこのグラシアを選ぶであろう。
これもネクターのようなワインである。

Pavie Decesse
ジェラール・ペルスが2番目に所有したサンテミリオンの畑。
格式のある一新したラベルは品質を象徴しているようである。

シャトー・マトラのセカンド・ワイン、l'Hermitage
この年よりスペシャル・キュヴェとしてリリースされた。

POMEROL 1998 SAINT-EMILION

Pomeaux
まだ無名であるがメディア受けしそうな感じである。
ワインスペクテーターで紹介された程度で
詳細なデータはメディア上では公表されていない。


Laforge
2年前にリリースされたル・ドームが「ヴァランドロー」意識したワインなら、
こちらは「ル・パン」を意識して造られたワインである。
当初、「クロ・ナルディアン」という名でリーリス予定であった。

Peby Faugeres
シャトー・フォージェールの贅沢仕込。
メルロ100%。

Pavie & La Clusiere
ジェラール・ペルスが2番目、3番目に所有したサンテミリオン。
パヴィはシュヴァル・ブランに迫る勢いに、
貴重なメルロ100%のラ・クリュジエールは2001年がラスト・ヴィンテージ。
(パヴィに吸収されてしまう。)

リーズナブルでありながら、その品質に敬意を表したいのが
Clos Badon Thunevinである。
¥5,000以下で購入できるスーパー・サンテミリオン。
そしてもうひとつがルイ・ミジャヴィルの
Milens も加えたい

Montlisse
ポムロールのシャトー・ラ・クレマンスと同じ
クリスチャン・ドーリアックの所有。
2000年産よりパーカー点数が付けられた。
POMEROL 1999 SAINT-EMILION

Hosanna
シャトー・セルタン・ジローがJ.P.ムエックスに買収され改名された。
サンテミリオンの勢いに押されている中、
ポムロール派にとっては明るい話題。

La Croix Saint Georges
ラ・クロワ、クロ・デ・リタニなどを所有するジャヌエックス・ファミリーにとって
初めてのカルト・ワイン。若きジャン・フィリップが最新技術を取り入れ、
この年より見逃せない存在となってしまった。


ラングドック・ルーションのシャトー・ド・ラ・ネグリー、
そしてクロ・デ・トリュフィエールの
コンサルタント、クロード・グロの力量が期待される
La Fleur Morange
60〜70年の高い樹齢も見逃せない。
POMEROL 2000 SAINT-EMILION

Domaine de la Part des Anges
生産量たったの120本。
未知のワイン。
今後の行方が気になるワインであるが、果たして生涯
飲む事が出来るのであろうか。

Magrez Fombrauge
シャトー・フォンブロージュの一部の区画よりメルロ100%で造られる。
最先端技術を駆使したマイクロ・キュヴェ。(420ケース)
いきなり98-100点(パーカー)付けられ派手派手しいデビューを飾った。
POMEROL 2001 SAINT-EMILION

Bellevue Mondotte
どこまで続くのかジェラール・ペルスの勢いは止まらない。
初ヴィンテージ2001年産パーカー94-95+。
ヒット作の連続はあまりにもデビュー当時のビートルズを想い出す。


La Confession
ラ・クロワ・サン・ジョルジュ(ポムロール)のジャン・フィリップ・ジャヌエックスが
手掛ける新しいサンテミリオン。
最新醸造技術で造られるガレージ・ワイン。
POMEROL 2002 SAINT-EMILION





POMEROL/SAINT-EMILION 1998 1999 2000 2001
Le Pin 93 93 98 91-94
La Fleur de Gay 90 90 94+ 89-92+
Le Tertre Roteboeuf 94 91 98 88-90
Clinet 90? 88 92 89-91
Clos du Vieux Plateau Certan
Pavie Macquin 95 90 95 89-91+
de Valrandraud 93 90 93 93-95+
Croix de Labrie 93 93 95 88-91
Rol Valentin 90 89 93 87-90?
Monbousquet 94 94 95 92-94
Beau Soleil 87 87 88? 85-86+?
La Gomerie 94 86 96 91-94
La Clemence 91+ 89-91
La Mondotte 96+ 94 98+ 92-95
Le Dome
Angelus 93 88 96 90-94
Le Moulin 90 89 92 89-91
Clos l'Eglise 93 93 96 92-95
Nenin 90 88 93 87-90
Quinault l'Enclos 94 91 94 92-94
Gracia 92 91 93 90-92
Pavie Decesse 91+ 93 96 92-94+
l'Hermitage 89+ 88 91 91-93
Pomeaux 88
Laforge
Peby Faugeres 95 94 96 92-94
Pavie 95+ 95 100 94-96+
La Clusiere 90+ 93 100 94-96
Clos Badon Thunevin 90 88 90 87-88
Milens 88 88 89 87-88
Montlisse 88 90 87-88
Hosanna 90 96 91-84
La Croix Saint Georges 93 95 90-92
La Fleur Morange 91+ 90-92+
Domaine de La Part des Anges
Magrez Fombrauge 98 92-94
Belleveu Mondotte 94-95+
La Confession 90-94


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