雨の中、然別湖の試験遊魚に行ってきた。
上の写真は、そこで釣れたオショロコマである。
然別湖にいるオショロコマはミヤベイワナという亜種で、
天然記念物として指定されている。
鰓耙(さいは)というエラのとげとげの数が違うのだが、ここではそれについて詳しく述べない。

気になることが2点ある。

1点目は、試験遊魚のアンケートに、
「オショロコマ以外の遊魚を考えている」旨の項目があったことだ。
オショロコマはリリースし、それ以外を釣らせるものらしい。
止めて欲しいものである。
日本に魚を釣らせない湖―魚達のパラダイス―が1つくらい残されたっていいと思う。

2点目は、この春、然別湖のサクラとニジが大量に駆除されたことだ。
オショロコマの稚魚を喰うというのが理由らしい。
サクラはもとからいた魚なのでは?
ニジだって、あんたらが勝手に放したんではないのか?などと考えてしまう。
然別湖のキャパシティーを考えると、
この湖を取り巻く自然環境さえ悪化させなければ、十分共存できると思うのだが。

然別湖は素晴らしい。水質・そこに住む魚・周りを取り巻く森・野生生物。
流入河川であるヤンベツ川は、少々の雨でも濁らない。
欠点は、
温泉街周辺とスピーカー案内付き観光船だけである。

地方行政の利権主義に、これ以上毒されないで欲しい。
ダムとホテルと釣り人だらけの日本の湖において、然別湖の価値は唯一無二である。
年に1回だけ、美しい魚に出会いに行く。
そんな釣りが似合う湖だと思いませんか?

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