古今和歌集 巻第三

夏歌

作品153

寛平御時后宮歌合の歌  紀 友則

五月雨に物思ひをれば郭公
夜ぶかく鳴きていづちゆくらむ

訳>
五月雨の音を聞きながら、
なんとなく物思いにふけっていると、
ほととぎすが夜更けの空を鳴いて飛ぶのが聞こえるが、
いったいどの方角をさして行くのだろうか。

作成:(真紀 友則)2001.05.05/18:46