古今和歌集 巻第十二 

恋歌二

作品596

題しらず  とものり

年を経て消えぬ思ひはありながら
夜の袂はなほこほりけり


訳>
年月が経っても決して消えない火が胸には燃えているけれど、
ひとり寝をしている私の夜着の袂は冷え切って、
やはり涙が凍っている。

作成:(真紀 友則)