古今和歌集 巻第十二 

恋歌二

作品607

題しらず  とものり

言にいでて言はぬばかりぞ水無瀬川
したにかよひて恋しきものを


訳>
言葉に表して言わないだけのことなので、
真心が不足しているのではありません。
水無瀬川の水が地下に吸い込まれ人目にたたないように、
心中ひそかに思いを通わせるとは、
本当に恋しいものですよ。

作成:(真紀 友則)