古今和歌集 巻第十二 

恋歌二

作品615

題しらず  とものり

命やはなにぞは露のあたものを
逢ふにしかへば惜しからなくに


訳>
命だって? そんな露のようにはかないものがどうして惜しいものか。
その命が思う人と逢うことと引換えに差し出せるならば、
少しも惜しくはないのだ。

作成:(真紀 友則)