古今和歌集 巻第十三 

恋歌三

作品661

寛平御時后宮歌合の歌  紀 友則

紅の色にはいでじ隠れ沼の
下にかよひて恋ひは死ぬとも


訳>
末摘花ならいざ知らず、私は胸の思いを顔色に出すまいよ。
沼の水が地下をくぐるように、
陰にこもった思いがついに私を恋い死にさせようとも。

作成:(真紀 友則)