古今和歌集 巻第十三 

恋歌三

作品667

題しらず  とものり

下にのみ恋ふればくる玉の緒の
絶えて乱れむ人なとがめそ


訳>
心の中でばかり、ひとり恋しがっていては苦しくてやりきれない。
緒が切れた玉が乱れるように、
私も取り乱して泣き悲しもうと思うが、
誰もとがめてくださいますな。

作成:(真紀 友則)