古今和歌集 巻第十五 

恋歌五

作品792

題しらず  とものり

水の泡の消えでうき身といひながら
ながれてなほも頼まるるかな


訳>
水の泡が消えずに浮いているように命だけは消えない憂き身であっても、
水の流れるように生きながらえ、
泣かれながらもやはり何かを頼りたくなるものだ。

作成:(真紀 友則)