古今和歌集 巻第十五 

恋歌五

作品827

題しらず  とものり

うきながら消ぬる泡ともなりななむ
ながれてとだに頼まれぬ身は


訳>
泡は浮いたなりで消えるが、私は憂き思いをしたまま死んでしまいたい。
泡の流れるように、せめて生きながらえ、
泣かれながらでも身を全うしたいと願う気になれない私だよ。

作成:(真紀 友則)