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インペリアル・ナイツ




バーンシュタイン王国第一近衛騎士団。通称インペリアル・ナイツ。
武勇、知識、忠誠、品格などの点において、特に優れた男子が任命される。
その戦闘能力は一軍に匹敵し、指揮能力・統率力も高い。
権限は大きく、将軍クラスの物を与えられている。
要求される能力が非常に高いため、一人も存在しなかった時代も珍しくはない。
後に、男子のみの条項がエリオットによって廃さる。

ゲーム中ではこのようになっています。
とにかく、全ての面において破格の職です。
任命される条件を具体的に考えると、
闘技大会エキスパートの部で余裕を持って優勝できる戦闘能力
魔法学院の生徒以上に魔法を扱える
各国の外交関係や重要人物などの知識
国と国王に対する絶対の忠誠
民・兵への強い義務感、それらの人々からの厚い信頼
など、年齢と経験を除く全ての面において、最高に近い物を持っていないといけないようです。
任命に家柄は関係しないとはされていますが、ナイツの揮える権限はあまりに大きい。
そこで、ナイツの任命についてさらに考えてみます。

そもそも、メンバーの年齢は若すぎです。
リシャール-----14歳
アーネスト-----21歳
オスカー-------21歳
ジュリアン-----17歳
年長二人でも21歳、マスターであるリシャールが14歳。
皇太子であるリシャールは別として、まだ20前後の若者に大きな権力を与えるのは危険が大きい。
忠誠心は長年の勤続か、滅私の奉公によって証明できるものだからです。
アーネストとオスカーはともかく、ジュリアンにそのような時間は無いでしょう。
それ以外で判断するとしたら・・・・やはり家柄と血縁、個人的な信頼関係になります。

アーネストとオスカーは皇太子が通うような仕官学校で学んでいたのですから、かなり高い家柄のはずです。
ジュリアンは父が元ナイツで大都市シュッツベルグの領主。さらに王母とも知己でもあり、高いでしょう。

個人的な関係としては、アーネストとオスカーは仕官学校時代からのリシャールの親友。任命されるのは判ります。
ですがジュリアンはエリオットと会った時、驚かなかった・・・・
つまり、リシャールと知り合いどころか、その顔すら知らなかったということになります。
家柄は高く、闘技大会で優勝。しかし、つい最近まで父に勘当され、各地を放浪していたジュリアンが任命されるとは思えません。
主人公が初めて出会ったのはローランディア首都ローザリア近辺でした。
ローランディア国と接触する機会はあったわけで、最悪の場合、間者となっている可能性もあります。

それでもジュリアンはナイツに任命された。なぜでしょうか。
やはり、国際情勢が関係していたとしか考えられません。
情勢と言うより、陰謀ですが。
即位式典の暗殺未遂事件を起こす事によって、ローランディアへの宣戦布告と侵攻を考えていたバーンシュタイン側。
軍を指揮できる将軍は一人でも多く欲しい所。
しかし、将軍の数を増やすのは明らかに軍備増強です。他国に警戒されるのは間違いありません。
その点ナイツは権限は大きいとは言え、あくまで騎士団の一員であり、親衛隊として儀礼的意味合いも強い。
ジュリアンは闘技大会エキスパートの部で優勝し、勘当されてはいるものの、大貴族の長子。他の能力も高い。
行動に少々不明な点があることと、仕官したばかりであるという点を除けば、ナイツになっても全くおかしいというわけでもありません。
軍を指揮する者が三人になれば、一人は城を守り、他の二人で二方面から侵攻できます。
ランザックとの交渉に失敗しても、それぞれに当てられます。
能力的には申し分ないジュリアン。問題は忠誠が信用できるかだけ。
そのような計算の中で・・・・ジュリアンはナイツに任命されたのではないでしょうか。

ジュリアンの忠誠心を信頼し、ナイツにしたリシャール。
実際、彼女の国に対する忠誠は本物でした。それゆえに正統の王を就けるべく反乱を起こす事になります。

インペリアル・ナイツは今後、どうなっていくでしょうか。
全ての人間がグローシアンになってしまった今、その力を使って善くも悪くも大きな事をしようという者が増えると思われます。
高い戦闘能力を持ち、人々の信頼を集めているナイツは、その管理に必要となるはずです。

さらに先の時代・・・・
平和が定着してしまうと、個人的にも社会的にも非常に大きな力を持つナイツは危険な存在になりえます。
絶対の忠誠という枠があるにしろ、ナイツも人間。
国への忠誠と世界の平和より、リシャールとの友情をとったアーネストもいます。
万が一ナイツが計画的反乱を起こせば、バーンシュタインが滅んでしまう可能性が高いです。
廃止されるとは思いませんが、権限を小さくして名誉職的なものになってしまうかもしれません。

バーンシュタインの守護神、インペリアル・ナイツに栄光あれ・・・・